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teezee(以下、T)「まず今までの流れで出てきてるアーティストとしてはJimi Tenor」
RiowArai(以下、R)「結局この人ってクラブ的なトレンドとは関係ないところで独自な方向にいったら80年代にあったような雰囲気が出てきたというか」
T「2000年代を迎える直前の微妙なところがありましたよね」
R「この作品はWARPの最後だよね?」
T「そうですね。多分この後から出せなくなったと」
R「普通にいい音楽をやる方向にいったんだよね」
T「ムードとしてはサバービアとかも落ち着きつつある感じで、世間的には」
R「地味に成熟した方向だった」
T「それで上からいきますとSly & Robbie、Howie B
プロデュース。Sly&Robbieって80年代にコンパスポイントスタジオでやったり、この後もスラロビ仕事のものは挙げてますけど」
R「一応現役のプロデューサーチームとしてヒットも飛ばしてるし」
T「それでこの時期にHowieBと組んだというのは特殊な」
R「両方とも好きだったんで自然な感じでしたね」
T「割とアライさんの好きな世界観というか」
R「僕にとっては違和感のない組み合わせですよね」
T「このレコメンの流れを見てるとそれは思いますね。逆にもの凄い意外なのはBusta Rhymes(笑) これはどういうきかっけで聴いたんですか?」
R「ここまでの流れを見ればわかるようにHipHopを聴いてないんだよね。それでクラブミュージック的にはドラムン以降わからなくなって、反対側を見たら、HipHopがあるじゃないかと(笑)」
T「なるほど」
R「元々ブラックミュージックというのは好きだったけど、ラップに興味が持てなくて」
T「アライさんの活動的には99年8月に"mind edit"、11月に"mind syndicate"が出る時期で、この頃HEADZ系のイベントの絡みとかそういうのが出てくるんですかね」
R「それもあるし、トリップホップ的なもの、ラウンジ的なものっていうのも失速していく感じもありつつ、モンドブームも終わりで、それで最後に残ったのはJANET辺りをきっかけにして」
T「それでアメリカのHipHop、R&Bっていうところに目を向けたと。それでここに挙がってるBusta RhymesとRoots以外もチェックしてましたか?」
R「チャートとかでは追ってないけど、幾つか聴いてたまたま引っ掛かったのがこれらだったのかな」
T「Busta Rhymesはビデオじゃないですか? 凄くわかりやすいというか動きが大きいとか」
R「ビデオではないですね」
T「プロダクション的にはUmarとか、エンジニアがBobPowerとか」
R「Busta Rhymesはトラックがガチャガチャしてて実験的な感じがして、そこが面白かった。Rootsは正反対でもうちょっとスタンダードな感じでジャズ寄りっていうか」
T「バンドでHipHopをやってるっていうのが珍しかったですし、ラウドロックっていうかゴリゴリのサウンドにボーカルがラップ調みたいなミクスチャー的な方向じゃなくて、実験的な方向で、ある意味音響的な部分にBobPowerとどんどん向かっていく。元々Rootsって一番最初はアシッドジャズの流れでTalkin' Loudから出してたりしたんですよ、そういった流れからどんどん特殊なことになっていく、これはその兆しですね。続いて唯一のヨーロッパ系の新譜としてCassius
。結構ラッパーをフィーチャーしたりとかダウンビートがあったりとか」
R「DaftPunk的な流れから、さらに違ったヴァリエーションというか」
T「この時期Daft PunkのメンバーもStardustっていう変名で出した'Music Sounds Better With You
'が流行ったり、フレンチハウスの盛り上がりが一つの頂点的な時期で、その後ちょっと失速するんですね。最近2006年でまた復活するんですけど」
R「だからCassiusなんかも意外と日本ではブレイクしなかった。ジャケットはSMAPがパクったけど」
T「なるほど(笑) それからDavid Sylvianの新譜、この時期はどんなことやってたんですか?」
R「変わらないと言えば変わらないけど。これはソロ名義としては12年ぶりに出たんで」
T「JAPANというのは思い入れあったんですか」
R「そうですね。それでKing CrimsonのRobert Flipp
とやったユニットとか色々あったけど、ソロとしては87年以来久々でした」
T「あとKing Curtis」
R「これはレアグルーヴですね。いわゆるソウル系の名盤ですね」
T「これはアライさんの個人的な思い入れ系というか、プレイヤー的な耳で聴く系ですか」
R「これはドラムがBernard Purdieで、これは凄いですよ」
T「あとHugo Montenegro、これも流行りましたね」
R「ムーグ系、モンド系。これ時代的に60年代後半のソフトロックだから、そういう音にシンセが入ってる感じ」
T「これで連想するのが立花ハジメの"BAMBI
"」
R「だって'Moog Power'って曲も入ってるしね」
T「そしてSteely Dan」
R「これは時期関係なくオールタイムベストってやつですね」
T「これはリアルタイムで聴いてたものですか?」
R「違いますね。もうちょっと後ですね。後期が好きで」
T「やはり完成度の高いものっていうのはその時期その時期で聴き込んでるものがあると」
R「AORとかのジャンルでも色々なものがあるわけだけど、特に好きなのがコレというかコレしか好きじゃないかも」
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T「順番に新譜から追っていくとAtom HeartのPop Artificielle
、これは彼が自分のレーベルでSenor Coconuts
とかやってる中でのひとつの芸風というか」
R「これは全編カバーで」
T「この辺からエレクトロニカなサウンド、ボーカルを変調させたりとか技が広がっていった感じで」
R「エレクトロニカの人がロックの名曲のカバーをやるっていう企画ものは企画ものなんだけどプロダクション的に自分のカラーでキッチリやってるところが良かったかなと。歌ものをちゃんと歌って、サウンドに馴染ませるような声になったのが面白い」
T「Sam PrekopはTortoise人脈ですね。プロデュースはJim O'Rourke
で。アライさん、Beckもそうかもしれないですけど、こういうシンガーソングライター的なソロ作品は好きですよね」
R「聴きやすいよね。ものによるけど」
T「こういうのって逆に日本人の日本語で歌ってるものじゃないとこが良かったりしますよね。日本人だと言葉とかその人のキャラクターとかが入ってきちゃったりとか、そういう部分が強いですけど、ボーカルが音として聴こえる」
R「これに限ってはネオアコ聴く感覚で聴けたというか。Tortoiseだと例えばMiles Davis
とかそういう文脈を考えざるを得ない部分がある。まっさらに聴けるほど若くもないから(笑) そういうのに対してすんなり聴けた感じで」
T「これはいつ出たとかそういうのは関係なく、今聴いてもいつ聴いてもいいなという」
R「この当時だと"Eureka"が話題だったけど、それは好きじゃなかった」
T「そういうのよりかストレートにいい曲をただやってるっていう」
R「普通にカフェ系だよね(笑)」
T「(笑) 意外とネオアコっていうかそういう流れもずっと好きな中の一つですか?」
R「う〜ん、人によるかな。それで次がOvalだし(笑)」
T「これも今までの流れでいくとコンセプトとかサウンドに思い入れがあるっていうよりかはバランスとして挙げておいた感じですか?」
R「いや、Tortoiseとかは混沌とした感じが好みじゃなかったっていうのはあるんだけど、OvalはアンビエントのSunElectricとかを聴いてた流れの、そこは繋がってないだろうけど、ノンビート系の延長で聴いてて、それをノイズっていうか音の質感だけで聴かすっていう。これは流しっぱなしでも気持ちいい感じもあって」
T「そして振り幅として全く逆のところにいくSurgeon(笑)」
R「これは敢えて言うとOval的なテクスチャーでさらにビートを打つとこれになるっていう印象ですね」
T「でもJeff Millsとかそういう方にはいかない」
R「そこまでいくとバキバキのテクノ方面にいくから。このSurgeonのはアブストラクトというかメロディアスじゃないミニマル」
T「この後のレコメンに出てくるPoleとかRhythm&Soundとかを聴く感じに近いんですかね。それであとはこの頃HipHopが色々出てくるんですけど、Ugly Duckling」
R「この辺からきますよね、HipHopが」
T「UglyDucklingもこの頃のアメリカのHipHopの王道ではないですね。もの凄く逸れ者というか。日本ってニュースクール的なところがずっと人気あるところなんですけど、アメリカの中では異端だったですね。メジャーのイケイケのところっていうよりかは少しノスタルジックというか」
R「HipHopを聴き出すっていってもいきなりBな感じにいくわけじゃなくて」
T「もっと音楽的な面白さっていうか。この人達のネタの選び方とかそういうところが面白かったとか」
R「オールドスクールっぽい感じもかなりあったんで、聴きやすかった」
T「そしてこの後何度か出てくるDJ Spinna。これはインストが多いアルバムでしたね。アライさんが好きそうな、フォーマットとしてR&Bだったりヨーロッパ的なボーカルのプロダクションもやったりとか結構幅が広いですね」
R「一応HipHopっていうジャンルのとこには置いてあったけど、ブレイクビーツ的に聴いてたというか」
T「Spinnaが当時やり始めて流行ったプロダクションっていうのがあったんですよね。上モノをちょっと飛ばすみたいな、電子音をピュンピュン絡めるみたいな」
R「多分UK系ブレイクビーツで好きなのがあんまりなかったから、この辺にいったんでしょうね」
T「この時期のHipHopプロデューサーの中でラップとかボーカルが乗ってなくてインストで聴けるものとしてSpinnaは凄く大きかったと思いますね」
R「じゃ流れ的に僕がこれを挙げてるのは当然という感じ?」
T「逆に以前はHipHopとかを挙げてなかったじゃないですか。それでBustaRhymesとかもある中でSpinnaっていうのはアライさん好みかなと」
R「僕はシーンとかあまり把握しないで聴いてるけど、割と自然なとこにいってるなという感じ?」
T「そういう感じしますね。実際にヨーロッパのロックバンドのリミックスとかプロデュースは滅茶苦茶きてましたからね、この時期。凄くスペイシーなプロダクションをやってましたね。あと次はNovi Singers、これはアライさんが今まで聴いてきたライブラリーとかの流れとか。この時期世間的な流行としてサバービア系からちょっとレアなジャズにいきましたよね」
R「しかもヨーロッパのジャズにいったっていうことで、例えばポーランドになっちゃうわけだけど」
T「その辺のトレンドセッターだったのがJazzanovaっていうイメージがあるんですけど、Jazzanova周辺のCompost
とかはレコメンには出てこないですけど」
R「Jazzanovaのリミックス集を買って聴いてたりしたけど」
T「その周辺で再発の動きもあってMPSのVolker Kriegel
もそんな感じで。それでガラッと変わってMalcom Mclaren
、これはリアルタイムというよりこの時期聴き直して面白かったとか」
R「そうですね。何回か前のから徐々にだけどこの辺から80's熱というのが上がってきてるっていうことだね」
T「あんまりリアルタイムで掘り下げてなかったNYのポストNWみたいな」
R「自分が当時聴いてたものもあるけど、その周辺で聴いてなかった、自分なりの80's再発見的なとこもあって。この"DUCK ROCK"は超有名だけど改めて聴くっていう」
T「Trevor Hornはアライさんのお気に入りのプロデューサーとして挙げられますね。Dr.Buzzard's Original Savannah Band
、これはKid Creole
のバンド。SunShowerって曲が有名で色んな人がカバーしてたりとか、あとでレコメンで出てくるM.I.Aもやってますが。それでこれの当時っていうのはそんなにエキゾチックな音楽が流行ってたわけでもないですよね」
R「でも世の中的っていうか業界的には流行ってましたよ。フュージョンと平行して」
T「これを今の耳で聴き直すっていうのが面白かったわけですよね。そしてHerbie Hancockのこれはどのくらいの時期なんですか」
R「70年代だけど、これまるっきり一人で演奏してて、ピアノとエレピとシンセでやってるんですけど、フュージョン系としても聴けるし、音響系、コズミック系という感じでも聴けるし、面白いですよ」
T「そしてBlossom Dearie、これは後も何度か出てきますが、思い入れみたいなのはありますか」
R「この人は50年代のVerve時代が有名なんだけど、70年代に自分で立ち上げたレーベルの1枚目がこれで、滅茶苦茶いいってことで。基本的にRhodesっていう楽器が好きだから」
T「Rhodesの音色に聴き入ってしまうと、楽器の音色として」
R「それでこれはヴィンテージな録音でいいんですよね。実際これを載せた時はCD化されてなくて、これはレコードが高かったんだけど、知り合いが買ったのを僕がCDRにして聴いてた。結局この後にCD化されるけど。隠れ名盤ですね」
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T「まず今までの流れからするとBreakbeat Era、これはRoniSize & Reprazent
の発展形ということですよね。この時期ドラムンベース的なものはそんなに沢山聴いてなかったんですかね?」
R「そうだね」
T「でもRoniSizeは線で追ってたというか。これは流行りましたね。これは女性ボーカルやラップが入ってたり、ミニマルなドラムンベースというよりメジャーに近いサウンドをやっていたような。これはXLですね。あとドラムン的なものだとAnimals On Wheels
、これはNinjaTuneでしたっけ?」
R「NinjaTuneのサブレーベル、N-Toneだっけ」
T「これも割とドラムンっぽいリズムだったような」
R「でももうちょっとエレクトロニカ的な細い音っていうか。RoniSizeみたいなガツガツな音じゃない。転がってる感じかな」
T「耳としてはClearとかあの辺のリスニングテクノの感覚でこれ聴いてたんですかね。そしてVisit Venus、これはアメリカの人達ですよね」
R「アメリカではないと思うよ。ドイツかな。それでここに挙げてるのは旧譜で95年くらいなんだけど、トリップホップで僕が一番好きなアルバムなんだけど、この時期にセカンドが出て、それがあまりに良くなくてガッカリしたから、前のファーストの方を載せちゃったっていう」
T「そのセカンドの方はリミックス盤もあってHerbertとかやってましたね」
R「オリジナル盤が良くなかったからか、それを補完するようなリミックス盤が出てたけど、聴くべきものはファーストなんです」
T「あとAlex Gopher、割とフランスシーンの流れをアライさんは細かく追ってるなっていうのはわかりますよね。Air、Cassius、DaftPunk」
R「それでAlexGopher」
T「このアルバムはP-Funkっぽい曲っていうかBootsy Collins
が参加してたり」
R「その辺の指向が好みでしたね。でもフランスものはこれで一段落するんだけど」
T「実際にこの辺で勢いが止まるところもあるんで。でもAlexGopherはいまだにバリバリ現役ですよ。Kitsuneっていう勢いがあるレーベルから出してますし。それで今度はアメリカの方に寄っていくとRob Swift
、これまたちょっと意外なところなんですけど。このコメントからすると実際見たんですか?」
R「見てないですよ」
T「ビデオか何かで?」
R「いや(笑) 音から僕が勝手にイメージしたことです」
T「音だけ聴いたらサンプラーを使えば簡単に出来ちゃうじゃんっていうことをターンテーブル使って一生懸命やってるみたいな」
R「その辿々しい感じとか逆にリアルだったっていうか。それでターンテーブル2台でキレイに繋ぐとかじゃなくて」
T「音数少なくてシンプルっていえばシンプルですよね。この人はX-ecutionersっていうグループにいましたが、それがメジャーに行く前に脱退したような人ですけど、そういうターンテーブルのシーンに興味があったというわけではない?」
R「なかったけど、HipHopとか聴き出してターンテーブリストにも興味持って、いきなり引っ掛かったのが実験的な人だったっていう感じだよね」
T「この位の時期からターンテーブリストがソロアルバムを出すっていう動きですね」
R「同時期にMix Master MikeとかQ-Bert
のアルバムも出たけど、テクうんぬんより作品としてつまらなかった」
T「あと意外なところではApril March、コレの後でしたっけ、Dust Brothersがやってるのは。これはBertrand Burgalat
ですか」
R「そうだね。これは一応新譜だけどもフレンチポップスとかソフトロック的な」
T「耳で聴いてますよね」
R「それでここから下は女性ボーカルオンパレードということで(笑)」
T「(笑)そういうコーナーに変わったと。次はJane Birkin、90年代にこういうものを作りたくてシュミレートしてる感じはありましたね。それで流れ的に意外なのはBrandy
。ここにプロデューサ−の名前が書いてありますが、こういう事に興味を持ち始めた感じなんですか?」
R「R&Bのプロダクションに興味がいってたまたまBrandyでしたね」
T「Rodney Jerkinsはこの時期宇多田
もやりましたよね」
R「Utadaもやってたし。Jam & Lewis
のもあったね」
T「そしてSadeのアルバム」
R「これは新譜じゃなくて92年に出たやつ、90'sClassicということで」
T「これは先程のVisit Venusじゃないですけど、愛聴盤を取り上げてという感じですかね」
R「オールタイムベスト的なことで」
T「じゃこの大貫妙子のアルバムもそうですか。YMO
人脈がやってるっていう。これはリアルタイムに聴いてた感じで」
R「リアルタイムではないね、77年だから」
T「これはYMOの前に坂本龍一が参加してた」
R「殆どプロデュースですね」
T「これはアライさんが'JapaneseClubGrooveDiscGuide'っていう本で挙げてた盤ですね」
R「ModeDownでもかけてる」
T「'くすりをたくさん'っていう曲は他の人もかけてますよね」
R「'都会'っていう曲が一番有名で前から色んなDJがかけてると思うけど」
T「割と今の耳で聴いて新鮮な感覚のあるアルバム」
R「一番クラブでかけられそうだなっていう」
T「それでGrace Jones」
R「これも80'sClassicシリーズだけど、この時期に編集盤が出まして、12インチヴァージョンが入ってたりとか」
T「女性ボーカルとして聴くっていうよりかはスラロビ仕事として聴くみたいな」
R「それもあるし、GraceJonesという性を超越した存在がね、凄くて」
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