editalk #4 + TEEZEE

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リョウ・アライ—-ブレイクビーツ・マエストロと称されるそのストイックな作風からは伝わりづらいアライさんの音楽的嗜好を知ることのできる”Recommends“も97年から数えて10年経ちました。今回は過去10年間にとりあげられた数々の作品を年代順に振り返り、詳しく掘り下げて解説して頂きました。
10年分のリストを時間軸で追っていくなかで見えてきた数々の発見—-複数回登場する意外な(!)お気に入りアーティスト、四つ打ち全盛のクラブシーンの中でのブレイクビーツについてのこだわり、渋谷系/サバービアへの目配せ、SP1200使いへのシンパシー、アライB-BOY時代の幕開け、トレンディなビートパターンへのいち早い接近、女性ボーカルものへのこだわりはRATNへの序章?、グレート・コンポーザー/ライブラリーシリーズ、クリック・エレクトロニカへの盛り上がり(と盛り下がり)、再発と新譜の微妙なバランス、後のDJMJのルーツともいえるディスコ・リバイバルの波—-
そして、オールタイム・フェイバリット(または無人島レコード)として上げられた3組のアーティストにはすべてのレコメンに通じるリョウ・アライの音楽的ルーツが!?
8時間にも渡る対談の中で果たして400枚を越えるレコメンの中で今でもアライさんが聴きたい一枚はどれなのか? じっくりお付き合いください。なお、対談のお相手はわたくしteezeeがつとめさせて頂きます。
プロフィール—-teezee …会社員/モードダウナー/LIQUID LIQUID LIQUID。
ModeDownではエレクトロハウス的なものを中心にPLAYしてますが、ブレイクビーツ全般/ある種のヒップホップ/女性ボーカル物フェチでもあります。今年はトリップホップに注目しています。




Back Camerateezee(以下、T)「まずレコメンを一番最初にupしたのが97年の3月、それでHPが始まったっていうのは?」

RiowArai(以下、R)「2月ですね」

T「じゃHPが始まる時にはこのレコメンが… 」

R「レイアウトは今と違うけど。最初HPを始めた時にアルバムもまだ1枚しか出してないから載せる情報がそれしかないし、他にやることっていったら日記と」

T「BBSみたいな。97年位ってアーティストが自分のHPを作ってるっていうのは多かったですか? まだそんなにいないような気もしますけど」

R「アルバム出してる人自体も今ほど多くなかった時期だし、インターネットも誰しもがやってたっていうわけでもないし」

T「もうちょっと2000年に近づいていく位の方が、そうやってアーティストが自分でページ持ったりっていうのが普及してきたような感じがありますよね」

R「最初の動機としてはコンテンツを増やしたいということで、元々DJじゃないからDJチャートっていうわけでもなくて、一応レコメンってことで始めて」

T「それで更新の周期をみてると大体年に3回か4回ですよね」

R「最初は季節毎というか年4回ペースと決めてて、それが続くんだけど、最近はしんどくなって3回にしてるけど」

T「リアルタイムで聴いてる新譜ものを載せようっていう意識はあるんですか?」

R「一応そうだね」

T「10年分を見てた時に新譜が多い時期と再発が多い時期とあるんですよね。この時期はきっと新譜がつまんなかったのかなとか(笑)」

R「それでレコメンの最初の頃はコメントをもっと書いてた」

T「もっと解説っぽいことを?」

R「もっとレビュー気取りっていうか、他では今でもそういうページは多いけど。当初は最低5行位は書いてたよね。今は1行コメントっていうことになってるんだけど」

T「大体盤を選んでる時点で語る作業は終わってるっていうような」

R「コメントはホントは書かなくてもいいと思うんだけど、ただ盤だけ挙げてると見る方がつまらないかなと思ってコメントを書いてるんだけど」

T「あとずっと見ていくとレコメンの度合いじゃないですけど、さらっと聴いてるものもあれば深く聴いてるものもあるんだろうなと、コメントの内容でわかるんですよね。それでレビューだと点数をつけるっていうのがよくありますけど、ここでは点数をつけていこうってことじゃないですよね? それぞれ歴史的名盤になってるところもあれば、そんなにその後の歴史で取り上げられてないものとか」

R「基本的には自分はこういうのを聴いてますよってことなんで。ホントはコレメンというよりかは、買いましたよ聴きましたよ聴いてますよとか、そういうニュアンスだよね。オススメかどうかはどうでもよくて」

T「そういう感じを報告するというか。逆にアライさんが人のHPを見てたりとか記事で今年のベストテンみたいな、そういうのを見るのは結構好きですか? 他のミュージシャンのHPとか、この人こんなの聴いてるんだとか」

R「その人がDJやってるやってない抜きにして他人のHPを見てこれ面白そうだなっていうのは当然ある。最近は雑誌見てこれ買おうとかは思わないで、ネットで見てというパターンが多い。あと初期の頃は店頭で目についたら買うとか」

T「それで97年の3月というのは”Again“と”circuit’72“のちょうど間くらいの時期ですよね。その時の感覚からするとテクノからブレイクビーツに移行してる期間かなと。レコメンの内容を見てるとそういうムードが入ってるものがだいぶ見られるかなという。90年代前半にテクノとかHipHopとかロックとかバラバラだったのが後半になると入り交じってくるものがあったかなと感じるんですよね。ここに載ってるものでこの頃の音楽ファンなら皆割と聴いてたかなというものと、そんなにここまでは聴いてないだろうっていうものもありますよね」


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T「この中で皆聴いてたなっていうものを挙げるとAphex TwinBeckPortishead…」

R「ホントはこのPortisheadの”DUMMY”はもうちょっと前なんだけどレコメン第1回ということでどうしても載せておきたかったっていう」

T「外せないな(笑) という盤なんですよね。あと逆にあんまり聴かれてないかなというところを挙げるとKarminskyのコンピとかSweet BackSheryl Crowっていうのが意外ですよね、このセレクションの中では。この90年代前~中半というところで世間的にはやれNirvanaとかグランジロックとか」

R「多分その辺が一通り終わって、SherylCrowを代表とする女性シンガーのシンプルなロック系というのが、この時期から出始めるんだよね」

TAlanis Morissetteとか、そんな感じですよね」

R「そうそう、今だとFiona Appleとか?」

T「なるほど。それでSherylCrowが引っ掛かった分っていうのはどの辺なんですかね」

R「う〜ん… 何かただの普通のロックサウンドとかじゃなくて+αがあったというか。プロデューサーが誰だったか忘れたけど」

T「あとSquarepusherのこれはファーストになるんですかね、とにかく1曲目だけ聴き過ぎないように注意っていうのは1曲目だけ聴き過ぎてたってことですか?(笑)」

R「だってこの1曲目はSquarepusher’sTheme、これが大ヒットでしょ。僕も最初これで知ったわけだけど。だから一応こういうコメントになってて。Squarepusherといえばね、結局この曲なわけだし」

T「この人が特異だったのはベースプレイヤーだったっていう。その当時のクラブミュージックで自分で打ち込みもやって生楽器を持ってステージでプレイするっていうのは珍しかったんじゃないですか。フュージョン的な感覚っていうか。そういうのを打ち出してるアーティストっていなかったですよね」

R「いまだにいないかもしれないけどね。彼の場合はそういうミュージシャン魂というか、しかもフュージョン魂で、多分ほっとけばフュージョンバンドとかやりそうな奴なんだけど何故か性格が暗くて一人で追求してるところは割と共感持てる」

T「元々ルーツ的にあるとこはドラムンベースのハシリ、ジャングルみたいのを打ち込みで作ってた作品集とかもあったし、Jaco Pastoriusが好きなところとか見えますよね」

R「だからただのフュージョンオタクなんだけど、それで終わらずにドラムンベースにうまく融合させたっていう。ただのドラムンベースだったらAphexみたいのとあんま変わらなかったかもしれないけど、そこにプレイヤー魂みたいなのが入ったから」

T「そこが新しかったんですかね。結構これをきっかけにJacoPastoriusを聴いた人もいると思いますね」

R「僕はその前から知ってたけど」

T「僕はWeather Reportとかそういう流れで聴いたわけじゃなくて、このSquarepusherのタイミングで存在を知ったというのがあるんで、若い人にルーツ的なものを聴かせるアルバムなのかなという気がしましたね」

R「Karminskyのコンピ、これは結構聴いてたと思うよ。ピチカート系というか渋谷系では」

T「このGentle Peopleもそうですね。Arling & amp;Cameronとか」

R「それは知らないなー」

T「この辺って渋谷系の流れで言うとエスカレーター系とかFPMの初期とか。それでクラブの流れの中でも97年位だとドープな方というかKrushじゃないですけどMo’Wax系というかドープな方向の人もいればコレジャレた方向に行く人もいて。でもこのGentlePeopleもRephlexから出したんですよね、それでAphexのリミックスが入ったりとか。そういった意味ではGentlePeopleもSquarepusherも繋がってるっていう(笑)」

R「一見これなんで一緒に載ってるんだよっていう話なんだけどレーベルは同じっていう。今その事実を忘れてたけど(笑)」

T「そこを繋いでるのがRichard D.Jamesっていう。あと一番聴かれてない感じがLambとSweetbackですかね」

R「Lambは当時ドラムンベースで何かないかなと思った中の気に入ったやつだよね。世界観はPortisheadに近い感じだね」

T「僕は97年位だとBjorkがソロになって2枚位出して結構ブレイクしてたじゃないですか」

R「この時期は”Post”だっけ?」

T「GrahamMassey(808 STATE)とか、あとTrickyとかやってましたよ」

RNellie Hooperとか」

T「女性シンガーにテクノ的なトラックとかブレイクビーツを載せるのが色々出て来た時期なのかなと」

R「兎に角この時期Bjorkは流行ってたよね、今みたいに崇められる感じじゃなくて、普通に音楽好きがイイものとしてBjorkというのがあったんだけど、でも僕は好きじゃなかったんで」

T「(笑)それはなんで好きじゃなかったんですか」

R「いやー何か人間も惹かれないし、聴いても面白いと思わなかったし、歌も好きじゃないし、昔から好きな人は好きだけど僕は引っ掛かってないっていうか。逆にある意味この第1回にBjorkが」

T「この流れだと入っててもおかしくないですね。あとSweetback、これはSadeのメンバーがやってるっていう」

R「Sadeが好きだからそれの関連でってことで」

T「ボーカルのSadeAduでしたっけ? あの人じゃないボーカルが参加してっていう形で。そういった意味でプロデューサーユニットじゃないですけど、今のm-flo loves何とかみたいな(笑) のをもの凄く早くやってたっていう」

R「要するにSadeがやる気ないんで、その間に他のメンバーだけで作りたい欲求が出てきてやってしまったみたいな」

T「でも97年ってことを考えると、こういうサウンドコンセプトは早かった気がしますね」

R「でもSade自体は凄いメジャーなんだけど、これは全然話題にならなかったな」

T「ならなかったですね。僕も凄く安く中古盤で買った記憶がありますよ。割と他にないようなサウンドをやってましたよね。ベタベタのR&Bでもないし、ムチャクチャとんがったことをやってるわけじゃないんだけど、あるようでないサウンドというか」

R「Sade自体がアメリカのR&Bじゃないっていうのが凄い特徴で、拠点はイギリスなんですよ。そこがちょっと面白いところで、R&Bテイストのようでそうじゃないというところが」

T「あとはBeckの”Odelay”ですね」

R「Beckも最初出てきた時は別に好きじゃなかったんだけど」

T「このアルバムは面白かった?」

R「これは音がね」

T「これはDust BrothersとBeckが組んで作り上げたという。凄くこのアルバムっていうのは洋楽なんですけど、渋谷系の匂いを凄く感じますね(笑) その当時のムードが全部入ってるっていう」

R「旬なやつというか」

T「ロッキンオン系の人も聴いてたし、クラブで遊んでた人も聴いてたみたいなとこありますよね」


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T「新譜から追ってきますとJimi Tenor、この当時のWARPにしてみればコメントに異端児とありますけど、変わったアルバムでしたね。こういう力の抜けたというかフロアでバリバリにかかる感じじゃない路線っていうのは面白かった?」

R「もともとフロアでかかるバリバリのテクノっていうのは好きじゃなかったから、だからSquarepusherとかJimiTenorとか、この時期のWarpっていうのが自分にとっては面白かった。でもある人にとってはこの時期から面白くなくなったっていう人も多いと思う」

T「JimiTenorはこの後は割とジャズ寄りというか実験的な路線にいきますよね。あとSun ElectricAutechreが同じコメントで」

R「Autechreがこの時まだ人気なかったんだよ(笑)」

T「すぐこの後ブレイクしましたからね。僕は当時の記憶で覚えているんですけど、新宿リキッドル−ムでGRIDの来日公演で前座がAutechreっていうのがあったんですよ。それでその時にAutechreがメチャクチャ良かったんですけど、メタルパーカッションみたいな音がバキバキ鳴ってて、完全にブレイクビーツだったんですけどGRID待ってる客は誰も踊ってない、3人位しか踊ってないみたいな」

R「ModeDownみたいな」

T「そういうことありました(笑) それでSunElectricの方は?」

R「これはアンビエントからの流れでThe Orbとかと一緒に聴いてた感じだね」

T「電子音を使ってゆっくり聴けるような」

R「僕はR&SっていうのはSunElectricしか聴いてないかも」

T「そうなんですか、へー。多分耐久性があるっていうか今聴いてもいいなと思えるサウンドですよね。Autechreなんかはアルバム毎の色っていうか時代の音ってあるでしょうけど。この曲に思い入れがあるとか、ちょっと出にくいタイプですよね。アルバム1枚がその音っていうか」

R「それにしてもAutechreが人気出るとは思わなかった」

T「まーそれはどうなんですかね、メディア的に盛り上げたとか。あとRadioheadのThomYorkeがいいって言ってフックアップされたとか」

R「JimiTenorの方が売れそうなサウンドなんだけどね(笑) こっちはこっちで人気が出ないっていうのがわからない。Warpの作品はここに3枚入ってるけど、それぞれ傾向が違って、この時期のWarpは面白かった」

T「ですね。あと後に一番ブレイクしたのはDaft Punk。これは聴いてすぐに面白いと思いました?」

R「そうだね」

T「これのちょっと前からフランスのテクノ/ハウスっていうのが盛り上がりつつある時期に凄く決定打になるようなアルバムですよね。それで今の2007年現在フランスで作ってる若者なんかにすれば多大な影響を与えてるアルバムのようで」

R「それまでのバキバキのテクノっぽいのとも違うし、ユーモアさとか、Warpとかデトロイトっぽくない流れがここで出てきたのが新鮮だった」

T「DaftPunkはアルバムだけ聴いた時にフランスということは全然意識しないですよね」

R「でもその辺のテクノっぽくない感じが」

T「ドイツの音も聴いてるし、アメリカのアシッドも聴いてるし、イギリスのWarpのものも聴いてるしっていう色んなものが混じって出てきたんですかね。あと新譜で言うとNon Place Urban Field、これはBurnt Friedman?」

R「そうそう」

T「この頃にAtom Heartと絡んでるんですかね?」

R「この時期はまだだろうね。Flangerはこの後だし」

T「音響テクノあるいは変体ドラムンベースとありますが」

R「エレクトロニカという言葉を書いてる時点でまだ知らないですね」

T「97年位だとまだエレクトロニカという捉え方はないですよね」

R「言葉としてはあったのかもしれないけど、まだ固まりとしてない時代っていうかもっと曖昧」

T「という感じがしますね」

R「この後すぐAutechreがブレイクする時期に意識的に使われたというか」

T「あとこの辺りから再発とか旧譜/編集盤というのがレコメンの中に入ってくるんですけど、この中だとSerge GainsbourgPierre Henry

R「一応テクノ系のWarpっぽい流れもありつつ、いつもバランス的にそうなんだけど渋谷/モンド系みたいなのが入ってくると」

T「その辺も聴いてたぞっていう。SergeGainsbourgの中でこのアルバムを選んだ理由はありますか?」

R「Gainsbourgは60年代の音源とか色々あったけど、好きなのはこの辺の70年代の作品」

T「このアルバムはポップだったイメージがありますね。あとPierreHenry、これもこの頃再発が出てリミックス盤とかも出たんですよね。Fatboy Slimとかがリミックスして流行ってました。それでこの時のサウンドのトレンドとしてブレイクビーツと電子音というのは流行としてあったんじゃないかなと。あとArmando Trovajoli

R「まずこの時期の前からサバービアブームというのがあって、そのイタリアのサントラとかがもの凄い出てたんですよね」

T「その中で敢えてこれが好きだったというのは?」

R「これは中でも人気ある人というか”Sesso Matto“とか”黄金の7人“をやった人で、その辺は一通り聴いてたんですよ」

T「映画のサントラっていうのはずっと聴いてたんですか?」

R「90年代のDJ文化になってから色々再発とか出るようになったんですね。その流れで聴いてみたのがきっかけで、映画が好きで映画のサントラを聴くっていうのではない聴き方、この辺のは日本で殆ど公開してないものばかりだし、映画音楽として聴いてるわけじゃなくてDJネタとして皆聴いてる状況の中でCDが再発されて、レアな音源を色々聴けるようになったと」

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T「前からのサバービア系の流れというかDimitri From Paris、これのコメントに関しては突っ込みたいところなんですけど(笑) この時期にサントラ的なものとブレイクビーツを足したら面白いんじゃないかというのはアライさんも考えてたところだと思うんですけど、それを意識的にオシャレなイメージで出したのがこれですかね。この人も元々のバックボーンとしてHipHopがあるとか今はディスコDJの大家みたいになってますけど」

R「これ以降まともなアルバムは出してない、殆どDJミックスばっかりだよね」

T「最初にここで一つのイメージを作ったというのはありますよね。フランスとイギリスの違うエリアである意味似てることやってるかなっていうのがLuke Vibert

R「LukeVibertはオシャレではないけどね」

T「でも聴感上近い制作手法というかビートを打ってサンプルを配してという作り方としては意外と近い感じはありそうな気はしますね」

R「う〜ん、LukeVibertはダウンビートだったし、もっとアブストラクトだよね。僕としてはDimitriとLukeVibertを両方載せてるのがポイント」

T「で、これはMo’Waxからの作品なんですけど、Mo’Waxはどうなんですか?」

R「ドラッギー過ぎてあまり好きな作品はなかったです」

T「結構Headzっていうタイトルのコンピは流行ましたよね」

R「ケム過ぎるのはダメなんですよ」

T「スモーキーなものが? どっちかというとドープじゃないですけど飛んだ感じの音楽性というよりかはヤバイみたいな感覚だけ終わってるものは聴き飽きちゃうみたいな。素面で音だけ聴いて飛べる感じじゃないものはピンとこない」

R「Dimitriとか聴いてるくらいだからね」

T「(笑) どちらかというと音楽的要素が強いものの方が好きだったっていう。それでそれに近い部分かもしれないですけどHowie B、この人もMo’Wax周辺にいたり自分でもPussy Footっていうレーベルをやったり、あとこの人Skylabというのをやってましたね。それでこのアルバムも凄くブレイクビーツというよりかは音楽的に幅が広い気がしますよね」

R「その辺が面白かったということで」

T「それでこの時にPremierのリミックスとかあって結構面白かったです」

TRoni Size / Reprazent、この時期にアライさんは他のドラムンベースって聴いてたんですかね?」

R「まだSquarepusherくらいでしょうね」

T「となるとドラムンベースのフィールドのアルバムっていう意味では聴き込んだのは珍しいということで。今までのプログラミングでやってきたドラムンベースに比べてRoniSizeの方はもう少し肉体性がありますよね」

R「この時来日してLIVEも話題でしたね」

T「僕は昔の新宿リッキッドルームでLIVEを見たんですけどね、メンバー4人が黒いフードを被ってオドロオドロしい感じのSEで登場して、呪術をかけるようなパフォーマンスをして、これから始まるぞっていう勢いでLIVE始まってMCとかボーカルが出てきたら、あとはもうイケイケでドッカンドッカンみたいな」

R「ドラマーがいたんだよね?」

T「ドラムとベースもいましたかね、確か。シンセの上モノをReprazentのメンバーが弾いて、ビートは同期しつつ、生でアクセントをつけるみたいな感じだったと思いますよ。かなりモッシュ状態な感じで盛り上げてましたよ。それで何故かYMOからのサンプリングがありと」

R「知ってた? ‘君に、胸キュン。’が入ってる”浮気なぼくら“っていうアルバムの’Lotus Love’という曲のイントロを何故か使ってて」

T「ということはRoniSizeがブリストルで’君に、胸キュン。’を聴いたと(笑)」

R「初期の’Computer Game‘とかだったら海外のDJがよくかけるから、その辺だったらわかるんだけど」

TAfrika BambaataaとかMantoronixとか」

R「そういうんだったらわかるんだけど、この曲どこで手に入れたのかなっていう」

T「或いは”BGM“とか”Techo Delic“でもなくて”浮気なぼくら”をブリストルの暗い空の下で(笑)」

R「しかもネタ的にこれじゃなくてもっていう入れ方で。イントロのシンセをちょっと使ってるだけだけど」

T「そんなRoniSizeがTalkin’ LoudGilles Petersonのレーベルから出たっていうのも、それまでテクノ寄りというか打ち込み感の強いシーンの中で少しジャズっぽい感じで、ジャズの人とドラムンが近いとこにいた印象があるんですけどね」

R「だから最初ドラムンベースってジャングルからの流れでロールとか連打するような、そういうタイプがドラムンだと思ってたけど、RoniSizeはそういうのじゃないから、こういうのもドラムンなんだみたいな」

T「ちょっと新しかったですよね。Senor CoconutLisa CarbonRather Interestingからですけど、この時点でSenorCoconutがスタートしていると」

R「まさか10年も続くとはね」

T「これもAtom Heartが色んな事をやってる中の1つの企画で」

R「この時はあくまでもそんな感じでしたけど、この後チリに移住してしまうし」

T「この頃はまだカヴァーっていう感じでもなくて、デジタル環境でラテンをやってみましたっていう感じで」

R「高速ブレイクビーツみたいなのとラテンのグルーヴを合わせましたっていうのが面白かったということで、これ1枚で終わると思ったんだけどね(笑) シリーズ化するとは思わなかった。殆どメインの活動になってますからね」

T「Atomheartっていうキャラクターが元々どういうことをやっていたかなんて知らない人が多いでしょうね。LisaCarbonもラウンジっぽい音でしたかね」

R「一応ムーグをフィーチャーしてる感じで、この辺はモンドとかラウンジとかが流行ってた時代背景もあるかと思うけど、そういうアプローチだよね」

T「それからFuture Sound Of Paris、これに参加してるメンツも最近のフランスのエレクトロ/ハウスシーンで活躍してる人の元のユニットなんかが入ってたりとかが多いですね。この時期のフレンチハウスの基本的なキャラクターになってるようなフィルターがかかった音だったりとか、そういうとこはもう網羅してますね」

R「フィルターハウスって言われてたね」

T「このコンピだとまだ音楽性はトリップホップっぽい人がいたり、ドラムンベースっぽいことをやってる人がいたり、今みたいにハウス一直線みたいな感じより幅があったイメージがありますね」

R「その辺のバランスが面白くて興味ありました」

TDaft PunkMotorbassCassiusなど以降のテクノ・ハウスシーンの盛り上がりの初期ですよね。それから原田知世、この頃のTore Johanssonの特徴だとヴィンテージサウンドみたいなところですよね」

R「タンバリンスタジオで。それでこの前にCardigansがヒットして、日本のアーティストもやるようになるわけだけど、何故か原田知世がやるっていう」

T「アライさんの世代だと80年代からアイドルで知ってると思うんですけど、そういう人がいきなりカラッとしたサウンドをやるっていう」

R「この場合面白いのは原田知世は曲を作らないので他のアーティストみたいにアレンジ・録音だけやるっていう形ではなく作曲も含めたプロデュースっていうことで歌詞と歌以外は全部やってるっていうことだから殆ど洋楽、ToreJohanssonのアルバムみたいなもんですよね、はっきり言えば。それでその状態だったらボーカルは誰でも良かったのかもしれないけど、いわゆるシンガーソングライター的なミュージシャンではなくて、女優でもある半ミュージシャン的な人がやったというのが逆に良かったんじゃないかと」

T「相性が非常に良かったと。マッチングの面白さですね。そしてRoger Nichols、これもいわゆるソフトロック名盤ですよね。割とこういうものが聴きたくなるタイミングっていうのがあるんですかね」

R「タイミングっていうか90年代前半からサバービア/渋谷系みたいな流れがあって、その頃からこの盤は有名でCDも出てたけど、この時はボーナスを加えてcomplete盤として出たと」

T「このレコメンの中のバランスとして前半は今っぽい新譜のダンスミュージック、一方こういうポップス名盤というのが抑えられてる内の1枚ということで」

R「RoniSizeも入れるけどRogerNicholsも入れると」

T「その聴き方が90年代の空気だったっていう」

R「勿論。だからRogerNicholsは音源は古いけど、この時代に聴かれてたものってことで、その辺のニュアンスっていうのが今伝わらないかもしれないけど」

T「そういう意味ではこの90年代半ばっていうのは幅広くとらわれずに聴けてた時代ということもあるかもしれませんね。そしてコンポーザーシリーズ、Piero Piccioni

R「そのイタリア系の人は何人かいるんですよ。それでここに挙げてるのはサントラじゃなくてコンピなんですよ」

T「色んな映画のサントラからいい曲だけを集めたような」

R「そういうのが何種類かコンパイルされてて、その内の1つなんだけど、ジャケ含めて日本企画盤ですね」

T「そういう編集感覚みたいなのも、この時代っぽい感じではありますね。それまでこういうサントラみたいなのが聴かれるっていう状況はそうそうなかった流れかもしれませんね」

R「あと昔でいうイージーリスニング、一番ベタなものだとPaul Mauriatとか、そういうオヤジしか聴いてなかった、その系統のさらにマニアックなイタリアものとかに焦点が当ったっていう」

T「90年代以前にはなかなかそういう聴き方っていうのはなかったかなっていう」

R「なかったし、実際に聴こうとしたら本物のアナログを探さないといけない」

T「それを買ったとしてもサントラでどうでもいい曲も入ってればオイシイ曲もあって。そういうのってLPでひっくり返してチマチマ聴くより、いい曲ばかり集めたCDで聴く」

R「DJ的な聴き方っていうか。今まではロック・ポップスの名盤みたいなのしか洋楽文化的には聴いてこなかったところを例えばイタリアB級映画のサントラを聴くっていう事自体がなかったわけだから、そのスイッチの入り方が」

T「今思えばそういう97年を現すことですね。そしてNo New YorkBrian Eno。この時期の再発はかなり早かったですね。2000年代に入ってからのSoul JazzとかZEのコンピとかの流れより」

R「この時の復刻は日本企画だったかな、確か。当時これニューウエイヴ時代は有名だったけど、何故かCD化されてなくて」

T「この時期の聴かれ方としてはSonic Youthとかを好きな人がルーツ的なものとして聴いてた感じですかね」

R「まだ80’sリバイバル、NWリバイバルみたいなのもなかったし、オヤジ向けだよね(笑)」

T「リアルタイムで好きだった人がやっとCDで聴けるぞ的な」

R「この時はどっちかというとそんな感じだよね」

T「タイミング的には5年後とかの方がジャストだったかなと。この時はこのサウンドがトレンドって感じでもなかったですよね?」

R「これはある種の極北っていうか、全然流行というものでもない」

T「BrianEnoも音にはタッチしてないですよね。これらのバンドを集めてきてパッケージして」

R「監修っていうか後見人っていうか」

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T「またAphexTwinで始まってますね、これはシングルですよね」

R「これはPVが話題になったけど、僕の中のAphexはここで終わってるね。これ以降はやってること変わってないっていうか」

T「一つにはドタバタのドリルンベース、あとは静かなちょろちょろっと作った電子音楽みたいな、手癖で作ったような」

R「でもちょろちょろっと作った割には音の説得力があって、それが天才と言われるところかなと」

T「あとはまた続けて登場、Squarepusher(笑)」

R「Squarepusherもここまでかな」

T「その後の流れは聴いてはいるんですか?」

R「たまに試聴する以外は殆ど聴いてないですね、やってることは変わらないし」

T「でもやり続けてるっていうか、このレコメンにも10年後に再登場みたいな、それは凄いですよね。ブレないというか」

R「ブレないねー(笑)」

T「それで売れ筋にも走らずに、バンドと一緒に作るとか、ディスコになるとか4つ打ちやるとか」

R「そこは凄い共感出来るけどね」

T「ある意味で流行ものによらないというか」

R「ドラムンベースどうのこうのというよりはSquarepusherというアーティスト魂に惹かれる感じで」

TPhotek、先程RoniSizeも出ましたがPhotekもかなり異色なドラムンベースでしたよね、ここのレコメンにも共通しますけどヨーロピアンでダークで(笑)っていうキーワードにはかなり当てはまる作品ですね。音数は少なくてアゲアゲではないですよね」

R「アゲアゲでもないし、メロディアスでもないし、ドリルンって感じでもないから速くもないしクールっていうか。それでこのアルバムの後に時代劇のモチーフを使ったPVが」

T「ありましたよね。二天一流ですか」

R「あれはちょっと違和感があったけど」

T「この時期のドラムンベースのトレンドだとRoniSizeのジャズっぽいものか、アンダーグラウンドだとネタものを使ったJorkerとかUrban Takeoverっていうレーベルとか大ネタをバカっぽく使うドラムンベースがあって」

R「その後のビッグビートに繋がるような?」

T「時期的にビッグビートとも横の繋がりとしてはありますよね。そういう意味ではPhotekは独特の立ち位置にあって。それからLuke Slater、このレコメンの中でストレートなテクノアーティストのアルバムが入ってくるっていうのは珍しいんですけど、これはバリバリのテクノをやってる時期からすると少しクロスオーバーしてきたものですかね」

R「その辺で僕が引っ掛かったんだと思う」

T「この時期のテクノはミニマルになって行き着くとこまで行くか幅を持たせるかっていうところだったんでしょうかね」

R「LukeSlaterのその後っていうのは知らないんだけど、この頃のサウンドは引っ掛かったっていう」

T「それからStereolabTortoiseJohn McEntireとかMouse On Marsの人と絡んで音響的なアプローチをしたわけですけど、もっと前はハンマービートだったりNEU!みたいなものに強く影響受けたものとか、Jean-Jacques Perreyに影響を受けたようなムーグを使ったもの、そういうものから」

R「ちょっと洗練させたという、単にネタ的なアイディアで終わらないというか」

T「これの前の”Emperor Tomato Ketchup“ってアルバムでJohnMcEntireと絡んで」

R「それを経て、さらに密になって。これが出来る過程みたいなことも重要だったけど、曲の良さ、内容の良さもあるので今聴いてもいいものっていうか」

T「ずっと聴き続けられるマスターピースというか」

R「90年代の名盤ってなかなか選ぶのは難しいけど、これは結構選べる1枚だと思いますよ。実際にこれ色んなジャンルの人が聴いてたし」

T「それでこのアルバムの影響っていうのが普通のロックバンドの人が音響系とか色んな音楽を聴くきっかけになりましたね」

R「ロック系の人も聴いてたし、音響系好きな人も聴いてたし、クロスオーバーな聴かれ方っていうか。そしてそのStereolabの大元じゃないけど」

TSilver Apples(笑)、割とロックバンドにムーグとかアナログシンセが乗るっていうのがトレンドみたいなとこはありましたね」

R「それをだから昔にやってる人達がいたっていう」

T「ルーツってことですよね」

R「当時ロックバンドにシンセが入るパターンとしてプレグレ系とかで結構あったんだけど、そういうジャーマンプログレみたいな感じでもなかったし、割とやり方として90年代の音響系に近かったというか。時代は違うけどStereolabと違和感なく聴けるというか」

T「そしてBurt Bacharach、作曲家シリーズですね」

R「これは王道ですね。今まではイタリアの一般的にはマイナーな人を挙げてたんですけど、BurtBacharachに関しては超有名ですよね」

T「日本で普通に耳馴染みの曲が多いですよね」

R「一般の普通の大人が知ってるレベルだから」

T「スーパーとか喫茶店でかかってるものをまともにまとめて聴くことで意外な発見が」

R「イージーリスニングとかイタリアものを聴く耳でBurtBacharachもスーパーのBGMじゃない耳で聴くっていう。その感覚がわからないとスーパーのBGMにしか聴こえないかもしれない。スタンダードっていうか基本を聴くっていうことも兼ねるけど」

T「なかなかアライさんのサウンドからはパッと連想し辛い音楽的要素の1つですね。それで同じような流れでPiero UmilianiEnnio Morricone

R「Umilianiのはこういう時代でなければCDが出なかったような類いの人、でも実はグルーヴィーなサウンドとかがあるんですよね。レアグルーヴっていうとソウルとかファンクとかを想像するかもしれないけど実はこういうとこにも使えるネタもあるし。MorriconeはBacharachと並ぶくらい有名な人でニュー・シネマ・パラダイスとか如何にもな映画音楽の巨匠であるわけだけど、6~70年代は変わったサウンドもやってて、90年代的視点で聴くとマニアックっていうかオシャレなサウンドをやってて、その時期の音源がコンパイルされたと」

T「そういうコンポーザー的なものを今の耳で聴き直す聴き方があった時期ですよね」

R「音楽でも変わった音楽、オルタナティヴなものっていうのは色々あるんだけど、例えばMorriconeっていう有名な人でも時代によってはそういうこともやってるし」

T「それからPortisheadのセカンド、そしてラストアルバム」

R「最新アルバム」

T「ファーストよりさらにダークでゴシックな。ファーストはまだジャケも紺色で暗いながらも色がついてましたが、これはもうとうとうモノクロの世界にいってしまったと。ファーストを好きだった人には期待した通りの世界観がきてくれたって感じでしたかね、裏切らないというか」

R「僕としては裏切られなかったけど、世の中的には暗過ぎてついていけない、とっつきにくいみたいな。ファーストはまだ新しさとかそういう面で聴いてた人もいるだろうけど、セカンドはホントに好きな奴じゃないとハマってないっていうか。セカンドにハマった人が真のファン。ただ、暗いって言っても色々あってゴシック的な暗さとは僕は違うと思ってて、ゴシック系はそれはそれとして他にあるんだけど、そういうのは好きじゃないから。暗さのニュアンスを伝えるのは難しいんだけど、ホントに陰湿でイヤだなという感じでもないし」

T「微妙に今っぽい感覚っていうか」

R「サウンド的にはサンプリングとかスクラッチとかそういう要素も入ってる訳だし。退廃的な音楽って色々あると思うんだけど、ゴシック的、ヘビメタ的、Marilyn Mansonとかそういうのは色々あると思うんだけど、そういうんじゃないんですよね」

T「それこそDavid LynchTwin Peaks的な世界というか」

R「クールとダークが一緒になってるような」

T「暗いんだけど、その暗闇の中にいるのが気持ちいいみたいな」

R「う〜ん、それで幽霊は出てこないみたいな。ホラーではないし、誰か殺されるわけでもないし。歌詞とか英語だからよくわからないけど、多分演歌なんだよね、ブリストル演歌。誤解を招く例えを言うと中島みゆきにHipHopが混ざったみたいな」

T「それは凄いですね。山崎ハコとか森田童子とか、それにDJカルチャーが(笑)」

R「ああいうアコースティックでフォークで暗い感じでビートのプロダクションとかが今っぽい。それが結構ハマるっていうか」

T「歌詞がよくわからないっていうとこもいいんでしょうね」

R「だから外人が聴くとウジウジしたことを歌ってるなっていう感じだと思うけど」

T「日本人だとBeth Gibbonsのボーカルは音として聴いてしまう」

R「ファーストも勿論好きなんだけど、セカンドの方が好きだね」

T「より世界観が濃くなったというか」

R「DavidLynch的な美意識といったら一番わかりやすいかもしれないけど」

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teezee(以下、T)「新譜の方から、まずDimitriと同じ様な流れでAIR、このコメント読むとハマってたっていうか好きだったのかなという」

RiowArai(以下、R)「これもDimitriみたいなバランスでやられた系というか」

T「最初出てきた時に個人的に音の印象として近いなと感じたのが砂原良徳とかテイトウワに感じましたね」

R「その辺のバランスでやってる人って意外といないですよね」

T「これくらいの時期にいわゆるアッパーなビートを打ってることが多かったクラブミュージックの中で、こういうダウンテンポのようなものがだいぶメジャーになってきたというか」

R「しかも普通にポップチャートに入るようなものもあるし」

T「Airは楽器演奏者だったんですよね」

R「だから完成度が高かった」

T「サンプリングだけじゃなくて自分達で弾きながら作っていく」

R「それでヴィンテージ機材を使ってて、それで今の感覚も取り入れてやってるから、単にレトロだっていうだけじゃなくて。最初に出したミニアルバムの方は歌は入ってなくて結構アブストラクト、これも良かった」

T「DJ Camとちょっと並べるような感じでしたよね。この”Moon Safari”っていうアルバムはかなりポップなアプローチというか」

R「この後残念ながら良くなくなるんだけどね。ロック寄りになっちゃって、変なメジャー感」

T「(笑)LIVEはかなりアグレッシブな感じで。それで次はどれからいきましょうか」

R「レコメンの基本的な並びは最初に新譜があって真ん中に再発があって、という感じなんだけど」

T「じゃ上からいきましょうか。ClearもどちらかというとWarpとか王道のところ、フロア向けのようなものから漏れてきた部分をまとめてるというか」

R「時代の流れがまたここで変わってくる」

T「このMorgan Geistも近いニュアンスがありますね、リスニングテクノの新境地とありますが」

R「またまたエレクトロニカという言葉を使ってなくて、こんな表現になってるけど」

T「凄くこの辺の人達ってメロディとか音色とかにこだわってた印象がありますね。あとAs One、この辺も近いものがありつつ、ジャズとかがベースにある人ですよね。それでこのコメントにデジロックに反してとありますが、この頃ProdigyとかFatboy Slim、」

RChemical Brothersとかね」

T「(笑) このレコメンには挙がってこないProdigyとかFatboySlim、ChemicalBrothers、いわゆるブレイクビーツの代表アーティストがいますけど、その辺に対しては?」

R「キレイに避けてるよね(笑)」

T「(笑) それはそれぞれに対して印象が何かあるんですかね? 子供っぽいというか」

R「まーそんなにちゃんと聴く気にはなれないよね」

T「どういうことやってるかはサラサラっと聴いてるんでしょうけど、アルバムとしてじっくりという感じではないと。それに比べるとAsOneなんかもう少し大人向けっていうか」

R「例えばSquarepusherはフュージョン好きみたいなのをモロに出すわけだけど、それに比べれば表現の仕方がクールというか」

T「洗練されてる感じがしますね。それでこのアルバムはMo’Waxですよ。この時期は非常に幅広いというか色んなことやってたなというイメージがありますね。それからMouse On Mars、これって90年代的な感じがしますけど、本人達のルーツに80年代のドイツの電子音楽とかそういうのを色濃く感じます」

R「それコメント通り(笑)」

TAta Takとかそういうところの系譜というか」

R「その辺の忘れかけてたものを思い出させたっていう感じもあり」

TYMOのBGMの頃とかに近い音遊びというか」

R「僕の場合はそこは直結はしないけど、それ言ったらBlack DogもYMOって言われたからね」

T「そこはまた違うかなという。BlackDogはWarpですけど、あの辺のインテリジェントテクノはどうだったんですか?」

R「ピンとこなかった」

TKirk Degiorgioとかも最初その流れで捉えられたようでしたけどね。その後この人はジャズっぽいアプローチにいったんで。あとFunki Porcini、これはNinja Tuneからですが」

R「これは唯一ブレイクビーツ系だけども」

T「でもかなり異種というか」

R「そんなに意識的じゃないんだけど、どうしてもそういうものを選んじゃってるよね」

T「ちょっとハズレ者というか」

R「そこに惹かれちゃう」

T「この人達も一筋縄ではいかないというか、かなり特殊な立ち位置ですね。あとAtomosfear、これ聴いたことないんですけど、新譜ですか?」

R「新譜ですね。トリップホップ系というかLukeVibertとかの色々出てきた狭間系の中の1枚。この頃他にも有名じゃないけど探せばあるにはあった」

T「その中の一部と。あとは新譜だとBuffalo Daughter、これも前から挙げられてる渋谷系の中の一つですよね。Stereolabとかにも近い感じもありつつ。このアルバムはGrand Royalから出たというとこと、生音+ムーグっていうアプローチが非常に90年代後半の渋谷っぽいニュアンスありますね。それで近い資質を持っていたBuffaloDaughterがお手本にしてたLuscious Jackson

R「それは聴いたことないね」

T「凄いイギリスっぽい感じで女の人だけでやってたんですけど近いものがありましたよ。それからStock, Hausen & Walkman

R「これも流行りましたよね。この辺から音響とかそういうキーワードが出てくるから」

T「今で言うブレイクコアみたいなものの凄い早い時期に出た形ですかね」

R「あと音響系とかモンド系とかそういうのが注目されて、そういうネタ的なものを色々面白くごちゃ混ぜにしたというか。それでここで挙げてるやつの前にオルガンなんとかっていうアルバムがあって、それが大ヒットしたから、それを載せればわかりやすいんだけど、載せてるのはその後のやつだね」

T「あとこの時期だとデス渋谷系というか暴力温泉芸者とか流行ってたイメージもあって」

R「それは渋谷タワー5F的なことだよね。そこで大ヒットみたいな」

T「こういうごちゃ混ぜにしたサウンドコラージュみたいなのは手法的にやってみようというのはありますか?」

R「興味はあるけど、多分誰も聴かないだろうなっていう(笑)」

T「(笑) この人達は誰も聴かないだろうなっていうものを作ったと」

R「だから最初珍しくて皆これ買ったけど、じゃ皆が皆これやったら聴くかって言ったら別問題みたいな」

T「まーここのコメントに書いてある通りですね。今、2007年にいまだに愛聴してる人がどれだけいるかってことですよね。いたらちょっとおかしいというか(笑) それで旧譜ですが、Mikado。これはリアルタイムで聴いてました?」

R「聴いてましたね。やっとCDでベスト盤が出たって感じかな。僕もレコメンは全部CDなんでCDで再発っていうタイミングで載せたりしてます」

T「MikadoはNon Standardで最初12インチでしたっけ」

R「その前にCrepusculeで、ライセンスで出したと」

T「リアルタイムで愛聴してたと。Mikado的なムードなどはアライさんの好きな路線ですか」

R「MouseOnMarsとかその後のエレクトロニカとも繋がるけどポップ寄り、ポップのリスナーも聴けるというか」

T「で、Kate St Johnというのは意外な感じで今までのレコメンの流れとは違うというか」

R「これは完全にリスニングモードというか、この人元々Dream Academyなんで。この時期たまたまソロを発見して」

T「クラシカルな感じというのは好きなんですか?」

R「クラシック的っていうかソフトロック的というか好きな方ですかね。それでもっとクラシックはClaudine Longet

T「恋は水色。Nick DeCaroのアレンジと書いてありますが、こういうところもソフトロック的な流れなんですかね」

R「かといってソフトロックマニアでもないから、そんなに沢山聴いてないんだけど。ClaudineLongetは超有名だけど一番好きです」

T「90年代に再発というかライブラリー的に出てくるものは割と好きだったってことですか?」

R「そうだね。あと同じような流れでEasy Tempo

T「ヨーロッパの方で割とサントラ的なものとかモンド系とかコンピとかで出るパターンが多かったですが、その辺は細かくチェックしてました?」

R「そうだね。ChemicalBrothersを聴かないでこういうビートばかり聴いていたってことだね(笑)」

T「なるほどなるほど(笑)」

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T「まずこのElevatorsというのは新譜ですか、やはりEasyTempo、IRMA的な流れというか」

R「そうだね。復刻だけじゃなくて、新しくそういうのを作ろうとしてる人達もいたというか」

TTipsyもモンドミュージックをリアルタイムでやってる人達みたいな感じですかね。この頃モンドミュージックっていう本が出て非常に流行ったんですけど、この辺はやはり好きだった?」

R「元々レトロ趣味あったので衝撃で。音よりもそっちの本の内容にハマった感じですね」

T「あとここで一つだけドラムンベースでJaz Klash、ここでブリストルという言葉が出ますけどMassive Attackは好きじゃないと(笑)」

RProtectionは聴きました。Roni Sizeもブリストルでしたね」

T「そっちの流れですよね。これは多少味付けとしてジャズ感のあるドラムとかそういうとこが良かったんですかね。あとブリストル系ドラムンの人達って音響的なテイストとか間の取り方とかありましたね」

R「音響的っていうかわからないけど、ソリッドというかそういうとこは好みで」

T「あとHigh Llamas

R「Mouse On Marsと同時期にHighLlamasも流行った印象が」

T「このSean O’HagenがStereolabとかに深く関わってる人で。それでBeach Boysに似てるっていうか」

R「そういう批判は多かったよね」

T「音だけ聴いたら隠れ名盤の再発みたいな。Stereolabは新しいことをやろうっていうのが果敢にあったけどHigh Llamasに関しては後ろ向きっていうとアレですけど自分達の好きだったと時代の音をシュミレートしてるようなとこありますね」

R「まーそういったことを抜きにして良かったよ。このアルバムしか聴いてないけど」

T「1枚の作品として好きだったと。あとはKing Britt。これはこのレコメンのUK系の流れからすれば異色ですよね」

R「割とUK系のダウンビートはテクノっぽいものを引き摺ってる感じがするんだけど、これは一切ないから、リズム的には好きな感じ」

T「KingBrittもHipHopとハウスの微妙な線をついてるというか。ダウンビートばかりでもなくて普通に4つ打ちっぽいこともやったり」

R「曲によっては普通にファンクだったりして、そこが良かった」

T「意外とこういう温度のものって90年代後半にあるようでないですよね。執拗にアッパーじゃないというか」

R「UKテクノ系の匂いはないならないでいい、ということに気付いた」

T「それでJANETAll Saints

R「やっとメジャーなものが出てきたね(笑)」

T「(笑)JANETのこのアルバムが出てきた時は凄い新しい感じがしたんですよね。その後のTimbalandとかJay Deeが台頭してくる音響R&Bとかのハシリだったかなという感じがしますね。プロデュースはJam & Lewis、これは前のアルバムから引き続きなんですかね」

R「そうそう」

T「それでこのアルバムになってから凄くミニマルになったというか音数少なく1音1音の鳴り方とか、当時のR&Bからすれば異色だったかなと」

R「この時期ってメジャーの音源はあまり聴いてないんだけど、たまたまJANETのやつはQ-Tipがラップしてるやつを聴いて、やっぱ侮れないなと」

T「これアルバム1枚同じトーンというか、かなり作り込まれた感じはしますね」

R「メジャーなりの良さっていうのがいい感じで出てたと思うけど」

T「それでAll Saintsは…(笑)」

R「これはイギリスのSPEEDって僕は言ってるんだけど、そういう意味でメジャー系のプロダクションに注目した流れで」

T「クラブポップみたいな感じですかね」

R「たまたま試聴して、よくヒット曲だけいいっていうのはあるんだけど、割と全曲良かったんだよね。プロデューサーとか特に有名な人じゃないんだけども。これは愛聴盤」

T「あとは一応新譜でRobert Wyatt、ボーカリストとして好きな人が多いと思うんですけど割と前からずっと聴いてたんですか」

R「そうだね、この人も80’sのスタンダードといえばスタンダードなんだけど、それ以外に語る要素が…(笑)」

T「(笑) 特にSoft Machineとかカンタベリー系とかを追って聴いてるわけではない?」

R「そこまで深追いはしてないけど、SoftMachineでは結局ドラマーだし好きでしたよ。意外とソロも色々出てる」

T「RobertWyattはその時期だとUltramarineっていうアンビエントテクノ系の作品で歌ったりしてます。凄い和み系で良かったです。あとはMarcos Valle

R「これもスタンダードといえばスタンダードですね」

T「これもサバービア/フリーソウルの流れでブラジル音楽にクラブミュージックファンの耳がいき出すっていう時期ですよね。どっちかというとMarcos Valleはこの後の70年代のもレコメンに載せてますが、これはまだブラジル音楽らしいですよね」

R「そうそう、68年だしね。JobimとかGilbertoだけじゃないと」

T「それからLast Tango In Paris、サントラですが」

R「これはTrovajoliとかの流れではなくて普通にサントラですね(笑)」

T「何か思い入れがあったとか?」

R「この映画が割と好きでサントラがCD化されてなかったところで出たタイミングで」

T「ではいわゆるイタリア系の作曲家シリーズとは違った聴き方ですかね」

R「それでこの頃のCDの買い方が載せ方にも反映してると思うけど、まず渋谷TOWERだったら道順として新譜みて、5Fに上がって段々下に降りていくわけだけど殆ど全部見るんだよね、サントラコーナー含めて。だからそういうバランスで取り上げてる感じかな」

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T「前回6月からの流れでいうとInvation Of The Dot KnightsMetamaticsLithium Projectの辺りはClear系のリスニングテクノって感じですかね。この回のセレクションは半分くらいが旧譜とか再発になってるところこをみるとアライさんが新譜があまり面白くなかったのかなと思いますね」

R「ドラムンベース以降はかなりバラけてきたよね」

T「なかなか新しいものが出て来るまで過渡期というか。それでTortoiseのTNTというのはさっきのStereolabとかロックバンドがストレートじゃないアプローチをしてる中で取り上げられた感じですかね。このアルバムは結構聴いたんですか?」

R「これは滅茶苦茶ヒットっていうか、その流れからすれば重要なポイントの作品だよね」

T「HEADZ/音響系みたいな」

R「でもあまり好きじゃなかったですね。今ひとつ違和感が」

T「そーですか(笑) この辺も聴いてるぞってことで(笑)」

R「あまりに話題だったんで。今までのレコメンの流れからしてもMouseOnMarsとかきて、これ載せない訳にはいかないみたいな」

T「(笑) そんなに思い入れはないよっていう」

R「世間が言うほど好きじゃないですね。音響ロックみたいな、バンドなんだけどロックじゃない感じがこれ以降増えるわけだけど」

T「例えばこういうの聴く時にアライさんがドラマーとしての耳で聴いたりすることあるんですか」

R「そういう耳では本来聴かない音楽ですね」

T「でしょうね。そういう耳で聴くんだったら70年代フュージョンを聴いたりした方が」

R「だったらもっと普通にロックとかソウルを聴いた方が好みというか。そんなにジャズとかは好きじゃないから」

T「これはそんなに癒しって感じではないですよね。音的に。もう少し手数が多いというか」

R「勿論アンビエントなんかとは違うけど、かといってロックではないし」

T「ストレートにカーッと盛り上がるタイプじゃないですね。その辺が90年代の特徴というか」

R「それがエバーグリーンというか(笑) ロックほど下世話ではないし」

T「この回新譜が少ないんですけど、Rou Dou Dou。これのコメントが(笑) そんなに思い入れないような」

R「Airからの流れがあって他に似たようなものがないかって求めている時にひっかかったのがコレだったんだけど何も話題にならなかったよね(笑)」

T「(笑) まー旧譜ばかり入れてるとバランスが悪いからコレが入ったのかなと」

R「その辺が面白いよね。入れてなきゃ忘れてるし」

T「でしょうね(笑)」

R「これ知ってた?」

T「知ってました」

R「デジタルロックとかそういうんじゃなくてAir的な路線というのを求めてたわけだけど意外となくて、コレ一応あったけど何で話題にならなかったのか」

T「一応電子音/ブレイクビーツみたいなカテゴリーの中にあったんじゃないですかね。聴いたけど今音を思い出せるものじゃないというか。その頃トイテクノとかそんな言葉もありましたね」

R「そんなにオモチャっぽくもなくて」

T「凄くビートを打ってるわけでもなくて」

R「話題にはならないだろうなと」

T「(笑) あと新譜だとDonna Lewis、これは音響寄りの人ですか?」

R「いや普通のPOPの人です。96年にヒットシングルがあって、これが何週にも渡って米チャート1位になってたわけ」

T「当時僕は全然知らなかったですね。そういうのが引っ掛かるのはテレビとかラジオとか?」

R「僕はその時にMXTVで小林克也がベストヒットUSAを復活させていて、今のテレ朝の前に、それを見ていてずっと1位だった」

T「それですり込まれたと」

R「アルバムも聴いたら良くて。日本では流行らなかったけど。アメリカでは流行った。一発屋だけど」

T「へー、このレコメンの流れからすると逆に異色ですね。あと旧譜/編集盤で追っていくと Perfect Beats、これTommy Boyとか周辺のコンピでしたっけ? Arthur Bakerとか」

R「そうですね。それでこの前来日したDominatrixも入っててその辺のを聴きたくて」

T「この辺の音っていうのは80年代のリアルタイムではそんなに」

R「詳しくは聴いてない。何曲かは知ってたけど改めてっていう」

T「NYのアンダーグランドミュージック、そういうとこにもっと突っ込んでいく部分はこの時期からですかね」

R「やはりCD化されるってことは何らか需要があるってことだね」

T「今まで焦点が当たってなかったところへ。あとはMutantes、さっきMarcosValleがありましたが、これはまともなブラジル音楽ではないですよね?」

R「ですね。かなりアヴァンギャルド」

T「この辺って何かムーブメントの名前がありましたよね?」

R「ムジカなんとかだっけ? トロピカリズモ?」

T「かなりサイケでヨーロッパやアメリカのサイケミュージックに影響されたみたいなんですかね」

R「アメリカとかイギリスみたいなロックシーンがそれ程確立されてなかっただろうから、フォーマットが無茶苦茶というか(笑) それが面白いとこだよね。再発見系というか」

T「割と一時期ブラジル音楽のCD化で皆聴き出したってとこありますよね。それから作曲家シリーズでヤマタケ。この頃から作曲家別で編集されて出てくるっていうのは多かったですよね」

R「イタリアの作曲家の復刻がシリーズで出る流れで日本では誰だっていう事で挙がったのがヤマタケ」

T「この頃ルパンリミックスもありましたし」

R「昔ルパンを見てた時から山下毅雄は知ってて、漸く音源化されたという感じで」

T「あとBob James、コメントにありますけど80年代にハマって聴くって感じではなかった?」

R「フュージョンって僕よりちょっと前の世代ですね」

T「あんまり若者が聴く感じではなかった」

R「フュージョンっていうとダサイみたいなイメージだったんだけど、AsOneとかジャズ系の流れもあって」

T「90年代後半の感じではネタっていう切り口で聴き出すことが多いですね」

R「だからフュージョンを聴いてたジャズマニアとかそういうんじゃなくて、HipHop以降のネタ感でBobJamesもありだよなっていう」

T「違う聴かれ方がし出した時期ですね」

R「さらにネタ感ってわけじゃないけどAzymuth

T「これは最高峰と。個人的にかなり好きだったっていうことですかね。こちらはかなりシンセサイザーも使ってたりで」

R「元々NHK-FMのクロスオーバーイレブンっていう番組があって」

T「テーマ曲で使ってたんですよね」

R「僕が小学生くらいからやってた番組だけど、それを或る日ちゃんと聴きたくなったわけ。モンドを経て耳がちょっとそういうシンセフュージョンみたいなものを求めていたというか。それであれって誰の曲かなと調べたらAzymuthってわかったけどCD化されてなかった。それで珍しくアナログで探して買ったりして。その後すぐCD化されたけど」

T「その頃大人のリスナーはアナログで買ってCDが出てガッカリみたいな(笑)」

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T「またもやSquarepusher(笑)」

R「ここで打ち止めですね(笑) “Hard Normal Daddy”でブレイクしてもっとメジャー化してFatboy Slim化する可能性もあったんだけど、ここでかなり反対の方に行ったよね」

T「何かシンプルな感じになりましたよね」

R「シンプルっていうかインプロっていう感じでダンスミュージックではなくなった」

T「フリージャズの方向にいってしまったっていうことですね」

R「正直これで皆ひいたっていうか、買わなくなったと思うんだけど。結構賛否両論というか。僕も愛聴してないんだけど、問題作ということで載せた。ここがある種の分岐点というか、自分の人気を止めた盤ですね」

T「アルバムタイトルもタイトルですよね。あと新譜でBeck。これは前の”ODelay”のガチャガチャした感じと比べるとドシンプルな出来で、これはサンプリングうんぬん部分じゃなくてシンプルなプロダクション」

R「普通にいいロックをやったっていう感じだよね。DustBrothersとかトレンディな音の要素抜きでBeckの素の部分っていうか、それで割とロックでいい音で」

T「Beckってこの後含めてキャリアを見ていくとプロダクションに凝る時期とシンガソングライター的な世界というか」

R「両方いいんだけど、結局その繰り返しっていうのが今わかるんだけど(笑)」

T「今見るとその山谷山谷が」

R「だからはっきりBeckに関して言えば”ODelay”とこれだけ聴いてればいいってことで。その2パターンの繰り返しってこと」

T「その後Beckの作品というのは追って聴いてるんですか?」

R「そんなに好きっていう意識はないけど、なんとなく」

T「一応今何やってんのかなっていう」

R「なんだかんだと聴いちゃってるかも。それでセンスがいい人っていうかそういうので持ってるからそんなにハズレがないし、ヘタなことはやらないから、特別凄いっていう作品はないけどダメなのもないというか」

T「イメージ的に小山田圭吾に近い印象ですね」

R「完璧そうでしょう」

T「それでこの辺から段々新譜が少なくなりますね。Cardigansがありますが、このアルバムって彼等の代表作って感じではないですよね?」

R「そう、Cardigansも最初の3枚くらいなんだよね、はっきりいって。それでこの辺になると聴いてる人がいないから、わざと挙げたみたいな」

T「(笑)それもまたひねくれた感じで。この頃はまだTore Johanssonとやってましたか?」

R「そう、これからちょっとデジタルっぽくなった。あとロック色が強くなった」

T「デジタルの録音環境に変わったんですよね。あと最近UKとかで人気のErol Alkanっていうのが来日した時の取材でこのアルバムをもの凄い激プッシュしてたのが意外だったんですけど。完璧だって大絶賛してて」

R「へー。確かに悪くはないけどCardigansの一番好きなアルバムではないね」

T「やはり’Carnival’のあれですか」

R「”LIFE“が一番いいですよ」

T「完成度的な部分で、ですか。あと一応新譜ってことでPortisheadのLIVE盤」

RPortisheadは出たら載せる感じなんで」

T「これはDVDも出てたんですよね。凄い気になったのがこういう音楽の中でターンテーブリストがいるんですよね」

R「いるっていうかメンバーだから」

T「オーケストラとかいるあの編成の中でそこをギリギリ残すっていう感じが意外ですね。なくてもいいような」

R「いや、それがあるからPortisheadなんだよ」

T「ただのヴィンテージみたいなのにギリギリいかない感じが」

R「勿論ドラム・ベース・ギターもいる」

T「それでストリングスセクションとかもあって」

R「だから生とかロックの良さもあるし、クラブっていうかHipHop的な良さもあるし、そこが絶妙なんですよ」

T「そういった意味で東京で見れなかった、来日中止、キャンセル」

R「当日行って入り口でそれがわかってショックでしたよ」

T「あと旧譜/コンピなどで追っていくとIRMA、これも今までのレコメンの流れと近いですね」

R「だからレーベル限らずライブラリーものは出れば聴く状態だからね、この頃」

T「あとHirth Martinez

R「これは普通にロックの名盤ですね」

T「フリーソウルとかの流れでコンピにも入ってたりしますね」

R「このアルバムはThe BandRobbie Robertsonがプロデュースしてて、ミュージックマガジンとかで取り上げられるようなロックの名盤の一つですね」

T「そういうのもその都度タイミングで聴きたくなって買ってるっていうことですか」

R「これは買ったのはこれより前だし、この回に載せてる理由を忘れてしまった」

T「こういうのもあるぞってことですね。あとは伊集加代子

R「これは山下毅雄とかが復刻される流れで、和モノ系というか、そういうのも色々あるので」

T「あとはChantal Goyaとか載ってますが、こういうシンガーものもクラブミュージックと平行して聴き続けてるという」

R「時折そういうのを聴きたくなりますね」

T「次の異色なものとしてSlitsU2。Slitsに関してはこの後のレコメンでダブ/レゲエっていうのがだいぶ挙がってくるんですけど、NWバンドがDennis Bovellにプロデュースしてもらったってことで。80年代の尖ったプロダクションっていうのはずっと好きなんですか」

R「そうですね」

T「このアルバムの特に思い入れ的なところは?」

R「正直言うとそんなにないです(笑)」

T「(笑)もの凄い愛聴盤ではないと」

R「ただ当時の状況、”NO NEW YORK“もそうだけど如実に表してる1枚ってことで。Slitsの存在自体っていうか、この盤の在り方とか。特に内容じゃないっていうか。StereolabをJohn McEntireがやるみたいな時代の産物というか」

T「SlitsのメンバーがNewAgeSteppersと交流があったり」

R「その辺全部繋がってそうですね」

T「そしてU2(笑) これは邦題が何かありましたよね」

R

T「これはリアルタイムで耳馴染んでるところですか」

R「この辺になるとネタがなくなってきて自分の中の80’sClassicsを入れていくっていう」

T「98年の、そういった意味では新譜が少なかったかなっていう時期で」

R「僕は特にDJじゃないから新譜がつまらなかったら、それはそれでいいみたいな感じもありますけど」

T「旧譜の中から面白いものを」

R「旧譜の中でも再発されて初めて聴けば、それも新譜だから」

T「90年代はそういうアーカイブ聴きみたいな時期でもありますね」

R「僕の場合はジャンルのマニアじゃないんですよね。どっちかというと広く浅くなんで、この色々ある状態が自分であって。どれでもないっていうかどれでも聴きたいし。偏ってないっていうかそういうのをレコメンでは12枚のうち全部クラブ系じゃなくて」

T「色んなものがバランスよく混ざってくる感じですかね」

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teezee(以下、T)「まず今までの流れで出てきてるアーティストとしてはJimi Tenor

RiowArai(以下、R)「結局この人ってクラブ的なトレンドとは関係ないところで独自な方向にいったら80年代にあったような雰囲気が出てきたというか」

T「2000年代を迎える直前の微妙なところがありましたよね」

R「この作品はWARPの最後だよね?」

T「そうですね。多分この後から出せなくなったと」

R「普通にいい音楽をやる方向にいったんだよね」

T「ムードとしてはサバービアとかも落ち着きつつある感じで、世間的には」

R「地味に成熟した方向だった」

T「それで上からいきますとSly & RobbieHowie Bプロデュース。Sly&Robbieって80年代にコンパスポイントスタジオでやったり、この後もスラロビ仕事のものは挙げてますけど」

R「一応現役のプロデューサーチームとしてヒットも飛ばしてるし」

T「それでこの時期にHowieBと組んだというのは特殊な」

R「両方とも好きだったんで自然な感じでしたね」

T「割とアライさんの好きな世界観というか」

R「僕にとっては違和感のない組み合わせですよね」

T「このレコメンの流れを見てるとそれは思いますね。逆にもの凄い意外なのはBusta Rhymes(笑) これはどういうきかっけで聴いたんですか?」

R「ここまでの流れを見ればわかるようにHipHopを聴いてないんだよね。それでクラブミュージック的にはドラムン以降わからなくなって、反対側を見たら、HipHopがあるじゃないかと(笑)」

T「なるほど」

R「元々ブラックミュージックというのは好きだったけど、ラップに興味が持てなくて」

T「アライさんの活動的には99年8月に”mind edit“、11月に”mind syndicate“が出る時期で、この頃HEADZ系のイベントの絡みとかそういうのが出てくるんですかね」

R「それもあるし、トリップホップ的なもの、ラウンジ的なものっていうのも失速していく感じもありつつ、モンドブームも終わりで、それで最後に残ったのはJANET辺りをきっかけにして」

T「それでアメリカのHipHop、R&Bっていうところに目を向けたと。それでここに挙がってるBusta RhymesとRoots以外もチェックしてましたか?」

R「チャートとかでは追ってないけど、幾つか聴いてたまたま引っ掛かったのがこれらだったのかな」

T「Busta Rhymesはビデオじゃないですか? 凄くわかりやすいというか動きが大きいとか」

R「ビデオではないですね」

T「プロダクション的にはUmarとか、エンジニアがBobPowerとか」

R「Busta Rhymesはトラックがガチャガチャしてて実験的な感じがして、そこが面白かった。Rootsは正反対でもうちょっとスタンダードな感じでジャズ寄りっていうか」

T「バンドでHipHopをやってるっていうのが珍しかったですし、ラウドロックっていうかゴリゴリのサウンドにボーカルがラップ調みたいなミクスチャー的な方向じゃなくて、実験的な方向で、ある意味音響的な部分にBobPowerとどんどん向かっていく。元々Rootsって一番最初はアシッドジャズの流れでTalkin’ Loudから出してたりしたんですよ、そういった流れからどんどん特殊なことになっていく、これはその兆しですね。続いて唯一のヨーロッパ系の新譜としてCassius。結構ラッパーをフィーチャーしたりとかダウンビートがあったりとか」

R「DaftPunk的な流れから、さらに違ったヴァリエーションというか」

T「この時期Daft PunkのメンバーもStardustっていう変名で出した’Music Sounds Better With You‘が流行ったり、フレンチハウスの盛り上がりが一つの頂点的な時期で、その後ちょっと失速するんですね。最近2006年でまた復活するんですけど」

R「だからCassiusなんかも意外と日本ではブレイクしなかった。ジャケットはSMAPがパクったけど」

T「なるほど(笑) それからDavid Sylvianの新譜、この時期はどんなことやってたんですか?」

R「変わらないと言えば変わらないけど。これはソロ名義としては12年ぶりに出たんで」

TJAPANというのは思い入れあったんですか」

R「そうですね。それでKing CrimsonRobert Flippとやったユニットとか色々あったけど、ソロとしては87年以来久々でした」

T「あとKing Curtis

R「これはレアグルーヴですね。いわゆるソウル系の名盤ですね」

T「これはアライさんの個人的な思い入れ系というか、プレイヤー的な耳で聴く系ですか」

R「これはドラムがBernard Purdieで、これは凄いですよ」

T「あとHugo Montenegro、これも流行りましたね」

R「ムーグ系、モンド系。これ時代的に60年代後半のソフトロックだから、そういう音にシンセが入ってる感じ」

T「これで連想するのが立花ハジメの”BAMBI“」

R「だって’Moog Power’って曲も入ってるしね」

T「そしてSteely Dan

R「これは時期関係なくオールタイムベストってやつですね」

T「これはリアルタイムで聴いてたものですか?」

R「違いますね。もうちょっと後ですね。後期が好きで」

T「やはり完成度の高いものっていうのはその時期その時期で聴き込んでるものがあると」

RAORとかのジャンルでも色々なものがあるわけだけど、特に好きなのがコレというかコレしか好きじゃないかも」

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T「順番に新譜から追っていくとAtom HeartPop Artificielle、これは彼が自分のレーベルでSenor Coconutsとかやってる中でのひとつの芸風というか」

R「これは全編カバーで」

T「この辺からエレクトロニカなサウンド、ボーカルを変調させたりとか技が広がっていった感じで」

R「エレクトロニカの人がロックの名曲のカバーをやるっていう企画ものは企画ものなんだけどプロダクション的に自分のカラーでキッチリやってるところが良かったかなと。歌ものをちゃんと歌って、サウンドに馴染ませるような声になったのが面白い」

TSam PrekopはTortoise人脈ですね。プロデュースはJim O’Rourkeで。アライさん、Beckもそうかもしれないですけど、こういうシンガーソングライター的なソロ作品は好きですよね」

R「聴きやすいよね。ものによるけど」

T「こういうのって逆に日本人の日本語で歌ってるものじゃないとこが良かったりしますよね。日本人だと言葉とかその人のキャラクターとかが入ってきちゃったりとか、そういう部分が強いですけど、ボーカルが音として聴こえる」

R「これに限ってはネオアコ聴く感覚で聴けたというか。Tortoiseだと例えばMiles Davisとかそういう文脈を考えざるを得ない部分がある。まっさらに聴けるほど若くもないから(笑) そういうのに対してすんなり聴けた感じで」

T「これはいつ出たとかそういうのは関係なく、今聴いてもいつ聴いてもいいなという」

R「この当時だと”Eureka“が話題だったけど、それは好きじゃなかった」

T「そういうのよりかストレートにいい曲をただやってるっていう」

R「普通にカフェ系だよね(笑)」

T「(笑) 意外とネオアコっていうかそういう流れもずっと好きな中の一つですか?」

R「う〜ん、人によるかな。それで次がOvalだし(笑)」

T「これも今までの流れでいくとコンセプトとかサウンドに思い入れがあるっていうよりかはバランスとして挙げておいた感じですか?」

R「いや、Tortoiseとかは混沌とした感じが好みじゃなかったっていうのはあるんだけど、OvalはアンビエントのSunElectricとかを聴いてた流れの、そこは繋がってないだろうけど、ノンビート系の延長で聴いてて、それをノイズっていうか音の質感だけで聴かすっていう。これは流しっぱなしでも気持ちいい感じもあって」

T「そして振り幅として全く逆のところにいくSurgeon(笑)」

R「これは敢えて言うとOval的なテクスチャーでさらにビートを打つとこれになるっていう印象ですね」

T「でもJeff Millsとかそういう方にはいかない」

R「そこまでいくとバキバキのテクノ方面にいくから。このSurgeonのはアブストラクトというかメロディアスじゃないミニマル」

T「この後のレコメンに出てくるPoleとかRhythm&Soundとかを聴く感じに近いんですかね。それであとはこの頃HipHopが色々出てくるんですけど、Ugly Duckling

R「この辺からきますよね、HipHopが」

T「UglyDucklingもこの頃のアメリカのHipHopの王道ではないですね。もの凄く逸れ者というか。日本ってニュースクール的なところがずっと人気あるところなんですけど、アメリカの中では異端だったですね。メジャーのイケイケのところっていうよりかは少しノスタルジックというか」

R「HipHopを聴き出すっていってもいきなりBな感じにいくわけじゃなくて」

T「もっと音楽的な面白さっていうか。この人達のネタの選び方とかそういうところが面白かったとか」

R「オールドスクールっぽい感じもかなりあったんで、聴きやすかった」

T「そしてこの後何度か出てくるDJ Spinna。これはインストが多いアルバムでしたね。アライさんが好きそうな、フォーマットとしてR&Bだったりヨーロッパ的なボーカルのプロダクションもやったりとか結構幅が広いですね」

R「一応HipHopっていうジャンルのとこには置いてあったけど、ブレイクビーツ的に聴いてたというか」

T「Spinnaが当時やり始めて流行ったプロダクションっていうのがあったんですよね。上モノをちょっと飛ばすみたいな、電子音をピュンピュン絡めるみたいな」

R「多分UK系ブレイクビーツで好きなのがあんまりなかったから、この辺にいったんでしょうね」

T「この時期のHipHopプロデューサーの中でラップとかボーカルが乗ってなくてインストで聴けるものとしてSpinnaは凄く大きかったと思いますね」

R「じゃ流れ的に僕がこれを挙げてるのは当然という感じ?」

T「逆に以前はHipHopとかを挙げてなかったじゃないですか。それでBustaRhymesとかもある中でSpinnaっていうのはアライさん好みかなと」

R「僕はシーンとかあまり把握しないで聴いてるけど、割と自然なとこにいってるなという感じ?」

T「そういう感じしますね。実際にヨーロッパのロックバンドのリミックスとかプロデュースは滅茶苦茶きてましたからね、この時期。凄くスペイシーなプロダクションをやってましたね。あと次はNovi Singers、これはアライさんが今まで聴いてきたライブラリーとかの流れとか。この時期世間的な流行としてサバービア系からちょっとレアなジャズにいきましたよね」

R「しかもヨーロッパのジャズにいったっていうことで、例えばポーランドになっちゃうわけだけど」

T「その辺のトレンドセッターだったのがJazzanovaっていうイメージがあるんですけど、Jazzanova周辺のCompostとかはレコメンには出てこないですけど」

R「Jazzanovaのリミックス集を買って聴いてたりしたけど」

T「その周辺で再発の動きもあってMPSVolker Kriegelもそんな感じで。それでガラッと変わってMalcom Mclaren、これはリアルタイムというよりこの時期聴き直して面白かったとか」

R「そうですね。何回か前のから徐々にだけどこの辺から80’s熱というのが上がってきてるっていうことだね」

T「あんまりリアルタイムで掘り下げてなかったNYのポストNWみたいな」

R「自分が当時聴いてたものもあるけど、その周辺で聴いてなかった、自分なりの80’s再発見的なとこもあって。この”DUCK ROCK”は超有名だけど改めて聴くっていう」

TTrevor Hornはアライさんのお気に入りのプロデューサーとして挙げられますね。Dr.Buzzard’s Original Savannah Band、これはKid Creoleのバンド。SunShowerって曲が有名で色んな人がカバーしてたりとか、あとでレコメンで出てくるM.I.Aもやってますが。それでこれの当時っていうのはそんなにエキゾチックな音楽が流行ってたわけでもないですよね」

R「でも世の中的っていうか業界的には流行ってましたよ。フュージョンと平行して」

T「これを今の耳で聴き直すっていうのが面白かったわけですよね。そしてHerbie Hancockのこれはどのくらいの時期なんですか」

R「70年代だけど、これまるっきり一人で演奏してて、ピアノとエレピとシンセでやってるんですけど、フュージョン系としても聴けるし、音響系、コズミック系という感じでも聴けるし、面白いですよ」

T「そしてBlossom Dearie、これは後も何度か出てきますが、思い入れみたいなのはありますか」

R「この人は50年代のVerve時代が有名なんだけど、70年代に自分で立ち上げたレーベルの1枚目がこれで、滅茶苦茶いいってことで。基本的にRhodesっていう楽器が好きだから」

T「Rhodesの音色に聴き入ってしまうと、楽器の音色として」

R「それでこれはヴィンテージな録音でいいんですよね。実際これを載せた時はCD化されてなくて、これはレコードが高かったんだけど、知り合いが買ったのを僕がCDRにして聴いてた。結局この後にCD化されるけど。隠れ名盤ですね」

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T「まず今までの流れからするとBreakbeat Era、これはRoniSize & Reprazentの発展形ということですよね。この時期ドラムンベース的なものはそんなに沢山聴いてなかったんですかね?」

R「そうだね」

T「でもRoniSizeは線で追ってたというか。これは流行りましたね。これは女性ボーカルやラップが入ってたり、ミニマルなドラムンベースというよりメジャーに近いサウンドをやっていたような。これはXLですね。あとドラムン的なものだとAnimals On Wheels、これはNinjaTuneでしたっけ?」

R「NinjaTuneのサブレーベル、N-Toneだっけ」

T「これも割とドラムンっぽいリズムだったような」

R「でももうちょっとエレクトロニカ的な細い音っていうか。RoniSizeみたいなガツガツな音じゃない。転がってる感じかな」

T「耳としてはClearとかあの辺のリスニングテクノの感覚でこれ聴いてたんですかね。そしてVisit Venus、これはアメリカの人達ですよね」

R「アメリカではないと思うよ。ドイツかな。それでここに挙げてるのは旧譜で95年くらいなんだけど、トリップホップで僕が一番好きなアルバムなんだけど、この時期にセカンドが出て、それがあまりに良くなくてガッカリしたから、前のファーストの方を載せちゃったっていう」

T「そのセカンドの方はリミックス盤もあってHerbertとかやってましたね」

R「オリジナル盤が良くなかったからか、それを補完するようなリミックス盤が出てたけど、聴くべきものはファーストなんです」

T「あとAlex Gopher、割とフランスシーンの流れをアライさんは細かく追ってるなっていうのはわかりますよね。Air、Cassius、DaftPunk」

R「それでAlexGopher」

T「このアルバムはP-Funkっぽい曲っていうかBootsy Collinsが参加してたり」

R「その辺の指向が好みでしたね。でもフランスものはこれで一段落するんだけど」

T「実際にこの辺で勢いが止まるところもあるんで。でもAlexGopherはいまだにバリバリ現役ですよ。Kitsuneっていう勢いがあるレーベルから出してますし。それで今度はアメリカの方に寄っていくとRob Swift、これまたちょっと意外なところなんですけど。このコメントからすると実際見たんですか?」

R「見てないですよ」

T「ビデオか何かで?」

R「いや(笑) 音から僕が勝手にイメージしたことです」

T「音だけ聴いたらサンプラーを使えば簡単に出来ちゃうじゃんっていうことをターンテーブル使って一生懸命やってるみたいな」

R「その辿々しい感じとか逆にリアルだったっていうか。それでターンテーブル2台でキレイに繋ぐとかじゃなくて」

T「音数少なくてシンプルっていえばシンプルですよね。この人はX-ecutionersっていうグループにいましたが、それがメジャーに行く前に脱退したような人ですけど、そういうターンテーブルのシーンに興味があったというわけではない?」

R「なかったけど、HipHopとか聴き出してターンテーブリストにも興味持って、いきなり引っ掛かったのが実験的な人だったっていう感じだよね」

T「この位の時期からターンテーブリストがソロアルバムを出すっていう動きですね」

R「同時期にMix Master MikeとかQ-Bertのアルバムも出たけど、テクうんぬんより作品としてつまらなかった」

T「あと意外なところではApril March、コレの後でしたっけ、Dust Brothersがやってるのは。これはBertrand Burgalatですか」

R「そうだね。これは一応新譜だけどもフレンチポップスとかソフトロック的な」

T「耳で聴いてますよね」

R「それでここから下は女性ボーカルオンパレードということで(笑)」

T「(笑)そういうコーナーに変わったと。次はJane Birkin、90年代にこういうものを作りたくてシュミレートしてる感じはありましたね。それで流れ的に意外なのはBrandy。ここにプロデューサ−の名前が書いてありますが、こういう事に興味を持ち始めた感じなんですか?」

R「R&Bのプロダクションに興味がいってたまたまBrandyでしたね」

TRodney Jerkinsはこの時期宇多田もやりましたよね」

RUtadaもやってたし。Jam & Lewisのもあったね」

T「そしてSadeのアルバム」

R「これは新譜じゃなくて92年に出たやつ、90’sClassicということで」

T「これは先程のVisit Venusじゃないですけど、愛聴盤を取り上げてという感じですかね」

R「オールタイムベスト的なことで」

T「じゃこの大貫妙子のアルバムもそうですか。YMO人脈がやってるっていう。これはリアルタイムに聴いてた感じで」

R「リアルタイムではないね、77年だから」

T「これはYMOの前に坂本龍一が参加してた」

R「殆どプロデュースですね」

T「これはアライさんが’JapaneseClubGrooveDiscGuide‘っていう本で挙げてた盤ですね」

R「ModeDownでもかけてる」

T「’くすりをたくさん’っていう曲は他の人もかけてますよね」

R「’都会’っていう曲が一番有名で前から色んなDJがかけてると思うけど」

T「割と今の耳で聴いて新鮮な感覚のあるアルバム」

R「一番クラブでかけられそうだなっていう」

T「それでGrace Jones

R「これも80’sClassicシリーズだけど、この時期に編集盤が出まして、12インチヴァージョンが入ってたりとか」

T「女性ボーカルとして聴くっていうよりかはスラロビ仕事として聴くみたいな」

R「それもあるし、GraceJonesという性を超越した存在がね、凄くて」

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teezee(以下、T)「ということでとうとう2000年代に入って。この時期なんですけど新譜は殆どアメリカですね。その中でまずQ-Tipのソロ。ATCQより好みとありますが」

RiowArai(以下、R)「ATCQは聴いてはいたけど、そんなにハマった感じじゃなかったので。その全盛期にハマってたらもっと早くHipHopを聴いてたでしょうね。もっともRun DMCはリアルタイムタイムで聴いた世代だけど」

T「後追いでPete Rockとかやたら出てきますもんね。それでこのQ-TipのソロっていうのはUmar、JayDeeの仕事としてもガッと上がってきてる時期なんで。それでATCQのラストとかに比べると曲としてメジャー感というか熟れた感じがあって」

R「僕は基本的にHipHopはメジャーマイナー関係なしに、皆同じ様にビートを刻んでる中でパッと聴いて好きか嫌いかってそれでしか聴いてないんで」

T「それでPuff Duddy

R「だからたまたまそれも入ってしまうんだけど」

T「この時期もHipHopプロダクションを聴いてみたっていうことで」

R「この時期は色々面白かったでしょ」

T「面白かったですね。リミックスをBad Boyで無茶苦茶やってたんですよ。アーティストでもNotorious B.I.G.とかCraig Mackとかやってた時期なんで。PuffDuddyって波があってカーッと仕事する時期とトーンダウンする時期とあって」

R「まー金持ちだからね」

T「USHipHopの流れでいくとMissy Elliott、この頃Timbalandの変則ビートが出てきてその辺に興味を持たれたと。Timbalandが最初に出てきた時にドラムンベース的なことをやってるっていう言われ方してましたけどストレートにそういう感じではないですよね?」

R「イメージ的にそこは一致しないけどね」

T「もうちょっと変則的っていうか」

R「HipHopビートの単調な部分からより進化させたっていうか、その功績は大きいんじゃないかな」

T「Timbalandって音楽的な色んな側面があると思うんですけど、ソロアルバムとか聴くと凄い実験的で変なやつとかサイケなやつやってたり」

R「だからあんまりソロのやつとかは好きじゃなかった」

T「あんまり気持ちのいい作品ではないですよね」

R「それでMissy Elliottもこの時点ではセカンドとか次の作品も出てるんだけど、それはイマイチでやっぱファーストがいいかなという結論でこれを載せてる」

T「それからNijnaTuneからUK系というか韓国人ですかね、Kid Koala。これも前のRob Swiftじゃないですけど一風変わった感じでビートを滅茶苦茶打ってるっていうより」

R「アブストっぽいのかな。で、こう見ると続いてるでしょ、RobSwiftの次はKidKoalaとか」

T「それでDylan Group、これもTortoise系というかポストロック的なバンドですね」

R「USHipHopもありつつ、音響系もありつつ」

T「これは演奏がうまい方向にいくと面白くないというか」

R「そうなるとただのバンドですからね」

T「もうちょっと音響的に編集する面白味込みで。Tortoiseもこの時期HDで結構いじってる感じでしたね」

R「いじってるし、元々の演奏も多分うまいからっていうのがあると思うんだけど、DylanGroupの方はヘタウマな感じというか」

T「それはそれで聴いてて面白いと。続いてTo Rococo Rot、これもMouseOnMarsの流れで、リスニングテクのっていうか音色を聴くような流れですかね。そしてここからは80’s熱が再燃してるのかなっていう感じですが」

R「再燃してますね」

T「このラインナップはリアルタイムでも聴いてる人達ですよね」

R「ですね。これはこのタイミングでMixTapeを出すんですよね、それを作って再燃という感じで」

T「皆それぞれ思い入れがあったような人達ですかね」

RThomas Dolbyの12インチヴァージョン集っていうのがこの時期に出て、これがまた良かったね。当時のExtendedVer.をまとめて聴くっていうのはなかったので」

T「やはり90年代後半からの編集盤というかアーカイブ聴きみたいな」

R「同じシリーズでTalking Headsの12インチ集も出てるんだけど、どういう需要で出してるんだかよくわからない」

T「その当時好きだった人が聴くのもあり、若いリスナーが求めてるっていうのもあり」

R「それでSPOTLIGHTの最初のMixTapeを作って片面全部ThomasDolbyだったりしたんだけど、若い人は知らないから、ThomasDolbyってオールドスクールの凄い人なんですか、みたいな。全然メジャーな人なんだけど」

T「そしてArt Of Noise、これはZTT?」

R「これはZTTから抜けて作ったセカンドですね。TrevorHornは関わってないけど、アルバムの完成度としては滅茶苦茶良くて当時影響された作品、そして面白いことに下のGrace Jonesの作品はTrevor Hornがプロデュースで、これがまた最高なんですよね。それでこれらが85〜6年なんだけど、この辺が僕としてはバイブルというか」

T「一番マスターピースになってるような」

R「大袈裟に言うとこれがあるから今があるというような」

T「じゃやっとレコメンも4年目に入ってマスターピースが姿を現したと」

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T「常にちょっとは入ってるフランスもので(笑) Mighty Bop。やはりこの辺の音の感じっていうのはずっと好みでMightyBopってそういう中でも一番地味な部類ですよね。流行る感じではないですが、意外と時間が経って聴いてもいいなって思う感じですかね」

R「僕の場合はDJとしてかけててレコメンしてるっていうわけじゃなくて聴く中心でやってるんで」

T「この辺からアメリカのHipHop、R&B的なとこが増えてきますけど、また新譜がちょっと面白くなってきたという印象なんですかね」

R「矛先を変えたっていうか、HipHop寄りになってますね」

TCommonは前にQ-TipとかRootsの流れに近いですかね」

R「この盤も相当流行ったでしょ」

T「ええ。割と新しい音をCommonが出してたっていうかそういうのを追求してた時期のものですかね、Rootsとかとも絡んでましたし」

R「この中では結局DJ Premierのトラックが好きでしたね、今さらだけど」

T「それから続きで出てきてる人だとDJSpinna、これはヨーロッパとかでHipHopとかじゃない仕事をいっぱいやったのを集めた作品で、アメリカのBボーイよりヨーロッパからの評価が高かったっていうイメージがあります。そして今までのレコメンで出てこなかったアンダーグラウンドHipHop、Company FlowAnti Pop Consortium

R「これも流行っていえば流行ですね」

T「イルっていうキーワードがありますね。CompanyFlowはちょっとノイジーだったり未来的なコンセプトがあったりしますよね。逆にAntiPopは凄く暗かったっていうか凄いモノクロな感じがしましたね。彼等はDJ Vadimとも絡んでいてTheIsolationistとか。あとこの辺は突っ込みたいとこですが、DJ ShadowのQ-Bert MegaMix、ここでやっとDJ Shadowの名前が出ますが、あのソロアルバムには思い入れはないですか」

R「”Endtroducing”だっけ。あれは当時買って売ってしまった」

T「面白くなかった? DJShadowが日本で人気あるところはメランコリックなところで」

R「多分そこがダメなんだと思う。そういうんだったらもっとヨーロッパ的な」

TDJ Camとか。そんなにベタベタじゃない感じの方で」

R「鳴きみたいな感じになるとイヤだなっていう」

T「なんかグランジロック的な」

R「そうなると好きじゃないですね」

T「それでこれはそれをQ-Bertが解体したってところでちょっと面白かったっていう」

R「だから流れ的にRob Swift、Kid KoalaときてQ-Bert(笑) 当然のように」

T「ターンテーブリストシリーズですね。それから新譜だけど新しいっていう感じの音じゃないですけど、Angie Stone

R「これは王道のR&Bで、Timbalandとかそういうのでもないんだけど普通に良かったというか」

T「Sadeじゃないですけど、そういうのを聴く耳の流れで」

R「あとこの時期D’Angeloのアルバムが滅茶苦茶話題で」

T「なんでそれ挙げなかったんですか?」

R「全然好きじゃなかったんで」

T「あと新譜としてNightmares On Wax、これも新しいっていうよりマイペースな音作りというか淡々と作ってる感じですよね。この当時こんなノンビリしてるアルバムを作ってる人は意外といなかった感じがあって」

R「でも割と僕はHipHop的な流れでこれを聴いてましたけど」

T「初期に比べてボーカルも入ったりしてちょっとポップになってきて。あとAtomHeartのLosSampler’s、後のSenor Coconuts的な要素が凄く強くなってきてる感じで、これは色んなリズムを電子音でやってる感じでデスカルガとか。そしてソフトロック名盤シリーズでMillenium、特にこれはエンジニア的な耳で聴くんですか」

R「Milleniumの場合は特にそういう要素は多いですね」

T「曲もいいし、録音の凄さみたいなのも合わさって。そして80’s名盤シリーズでPrefab Sprout

R「これはリアルタイムですね」

T「それこそエヴァーグリーンな感じが良いですね」

R「ThomasDolbyもプロデュースしてて。ただPrefabSproutはこればかり聴いてて他は思い入れなくて」

T「アライさんの中のポップスマスターピースですね」

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T「この回は新譜ではHipHopとミニマルダブというか、久々にヨーロッパの新譜で面白いものが出てきたって感じなんですかね。まずHipHopからいくとPeanut Butter Wolf、これはその後のレコメンでも出てくるStones Throwの人なわけですがサウンドプロダクション的に好みだったんですかね」

R「そうだね」

T「あんまりゴリゴリのフロア向けのサウンドっていうよりかはちょっと渋い感じがありますね。Eligh、これも滅茶苦茶渋いですね。アンダーグラウンドHipHopというか」

R「ちょい前の90年代後半にアブストブームっていうのがあったと思うけど、それには乗れなかったから。でもインストは好きだし、自分もやってるから」

T「1曲1曲をヤバイヤバイって聴くよりもアルバム1枚で聴く感じですかね」

R「ちょっとCompanyFlowみたいなイルさでもないし、ラップ入ってるわけじゃないから淡々としてるわけだけど、そういうのをマイナスと考えずに積極的に聴きたいというか」

T「新しいことやってるっていう感じでもないですよね」

R「ただインストのまま出してしまう感じがこの頃は新しかったかな」

T「そしてヨーロッパの方にいきまして、Pole、これは新しい感じがしました?」

R「そうですね」

T「もともと音数少なくて音響的なアプローチっていうのはずっと好きですか」

R「好きだけど、あんまり数を聴く感じではない。元々ダブはダブで聴いてたんだけど」

T「そしてKit Clayton、この辺からエレクトロニカとかクリックっていうキーワードが出てくるんですよね。KitClaytonが好きだったポイントってなんでした?」

R「同じscapeのPoleと並行で聴いた感じだけどソフトウエアの質感っていうか変化のさせ方かな。その頃のAutechreはイマイチでHipHopの影響がどうしたこうしたっていうのが違和感あったり、逆にHipHop的なビートを刻むんだったらHipHopを聴いた方がいいやみたいなのがあったから、Autechreからは離れてKitClaytonとかのアプローチの方がしっくりきたと」

T「実際にアライさんがソフトシンセとかプラグインとかでいじっくってみようみたいなのはこの時期あったんですか?」

R「あったけど、どうやっていいかわからない部分もあったし」

T「そんなに突っ込んでっていうわけではなかったですよね。それでまた違う部分でDr.Rockit、これはHerbertがやってる中で割とゴチャゴチャやってた時期のですね。まだジャズにはいってないですね。アライさんの場合は無茶苦茶完成度の高いものか、崩したものかどっちかに狙い行ってる方が好みですよね。Herbertはこの後完成度を高める方向にいくわけですが」

R「HerbertはこのDr.RockItの時点でトラックの評価はされてたと思うんだけど、だから逆にもうプロダクション的には集大成というか」

T「そしてAtom Heart、レコメンで絶対1枚は入ってる気がしますね(笑) これはかなり異種というかギャングスターHipHopのパロディですよね。SenorCoconutsは続いたけど、この企画は続かなかったという」

R「残念ながら」

T「あとはまた80’sでSugerHillの編集盤再発シリーズで」

R「再検証するには買いやすいシリーズでした」

T「SugerHillが面白いなっていう部分はどの辺だったんですか」

R「SugerHillがっていうかオールドスクールを聴きたいっていうのがあって」

T「最近のHipHopに対して耳が慣れてきたところで興味が出てきた感じですかね」

R「そのルーツ的なところは自分でもリアルタイムでかぶってるし、改めて聴いてみたいところではあるし」

T「SugerHillの時期っていうのは音のプロダクションでいえばサンプラー打ち込みっていうよりかは生演奏ですすよね」

R「そういうこととかも意外とこれを聴いてわかったというか」

T「ディスコの流れみたいな面白さ。そしてNWシリ−ズという感じでESG、この編集盤はSoul Jazzからですよね」

R「普通にCDで長らく買えなかったですね」

T「この辺りから80’sNWを今の耳で再評価していくっていう流れが出てきて。あとON-UAfrican Head Charge、これはリアルタイムですか?」

R「一応そうだね」

T「ON-Uを聴く耳とPoleとかを聴く耳は近い感覚ですか?」

R「ダブっていう意味では同じだけど、Poleの場合はミニマルだし生演奏じゃないしエレクトロニカ的なことで」

T「AfricanHeadChargeはレゲエというのを引き摺ってる感じが」

R「それでもKing Tubbyとかそういうレゲエの範疇から比べれば異端だけど。Adrian Sherwood、UK系っていうのもあるけど、ON-Uは好きっていう感じでもないんだけど」

TScritti Politti、これはマスターピースですね。この時期にリマスターされたとか?」

R「これはされてないんですよ。レコメンのお決まりで一番最後はマスターピースって感じで」

T「これはアライさんのルーツの中では強い1枚でしょうね。DJでもヘビーローテーション(笑) この人も結構やり続けている」

R「やり続けてるとは言えないでしょうね。最近間は結構空いてますよ。90年代は何も出してないし」

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teezee(以下、T)「前からの流れいうとscapeのJan Jelinek。これもガツガツしたフロアものっていうか少しスカスカした間の取り方っていうか」

RiowArai(以下、R)「この時期scapeのは全部買おうとしてたから、その流れですね」

T「HipHopの流れでとうとうJay Deeが。これは非常に面白かったですか? 今まではスモーキーなものとかドープなものがそんなにこのレコメンでは出てこなかったわけですが、JayDeeに関してはアライさんのツボにハマった感じですか」

R「まーMo’Wax的なのと違いますからね、同じスモーキーといっても。やはりビートの説得力が違うっていうか」

T「でも何かイビツなっていうか(笑)」

R「そう、そのJayDeeの中でもこのアルバムは実験的な要素が。でも先入観なかったんで衝撃でした」

T「Q-Tipのアルバムとかの仕事をやってるのとは違うイビツさが出てる気がしますね」

R「でも単体のアルバムとしては凄い世界観が出てて」

T「あとこれ暗いですよね。ダークなトーンが。そのムードがアライさんが好きな要素なんじゃないかなと。一方明るいHipHopだとPharcyde(笑) これもある意味JayDeeがブレイクしたきっかけだったりするんですよね。’Runnin”っていう曲でプロデュースして凄く注目されたりとか。まだ音響的なアプローチはしてなかったんですけど。この当時HipHopは色々聴いてた感じですか」

R「メジャーマイナー問わず」

T「それでその流れがどうかわかりませんが、Le Flow、フレンチHipHopのコンピ。これは面白い音があったとか?」

R「いやーなんかフランスのHipHopってどうかなっていう興味本位で(笑)」

T「(笑)じゃそんなに思い入れがあるわけじゃないんですね。あとは頻出アーティストの一人のJimi TenorプロデュースでNicole Willis、これはJimiTenorの変則的なアプローチから真っ当な音に取り組んできてる感じで」

R「マイナーなレーベルから出てて殆ど話題になんなかったですね」

T「それからちょっと異色なところでNaked Musicのコンピ」

R「これはなんでしょうかね(笑)」

T「この辺は多分新しい音っていうよりかは70年代ディスコソウルの流れを汲んで今やった音の感じですかね。あんまりトリッキーなことはしてないですよね」

R「僕のリスニングで偏らないバランスの一部に引っ掛かった感じかな。たまにキレイなのも聴きたくなるっていうか」

T「今まで近いのはKing Brittとか洗練されたダンスミュージックということですかね。そしてここからまた80’sシリーズで大村憲司はYMO人脈? このアルバムはリアルタイム?」

R「リアルタイムではないですね、後追いで。最近DJでもかけてて」

TGiorgio Moroder、これも当時好きだった?」

R「存在とかやってることは知ってたけど、これも後追いで。なんでこれかっていうとこの時にDaft Punkの’One More Time’が流行るんですよね。それでスペイシーディスコはこっち聴けみたいな」

T「今までのアライさんのレコメンの流れだとフレンチハウスの流れを追ってきてDaftPunkが入ってきてもいいところを敢えて入らなかったと」

R「あのブレイクは避けましたね。もうファーストでいいんじゃないかと。今までのレコメンにも挙げてたフランス系の流れもあれで全部終わったような気がする」

T「そこでトドメを刺したというのもあるんでしょうね。80年代のエレポップというのは幅広く聴いていたんですか?」

R「いやーそんなに聴いてないかもしれない」

T「逆に90年代以降に聴き直したものの方が面白かった?」

R「それもあるし、いわゆるエレポップみたいなのは好きじゃないかも。New Orderが好きじゃないし」

T「NewOrderはどの辺が好きじゃないんですか?」

R「’Blue Monday’も全然いいと思わないし。その辺好みっていうかNewOrderじゃなくてThomas DolbyとかScritti Polittiだったりするわけなんで」

T「そしてNina Hagen

R「これは同じくGiorgio Moroderがプロデュースした’Zarah’って曲があって、素晴らしいっていう。これを80’sMixTapeの第2弾に入れたんです」

T「そして意外なところでFoetus。これはリアルタイムで聴いたんですか」

R「一応聴いてたけども、1曲だけ超エディット連打のエレクトロのがありまして、それが欲しくて収録されてるCDを探して買った」

T「僕はアライさんに初めて会った時に訊いたのがインダストリアルサウンドの影響が凄くあると思ったんですね。意外とそういう部分を突っ込んで聴いてたわけでもなく」

R「ないけど、やっぱりArt Of Noiseにしても車のノイズをビートにするとか、そういうのはデフォルトであるんで、Neubautenとかそういうのもあるんだけど特に好きだったわけでもなくて、サンプリングミュージックとして割と皆やってたといえばやってたし」

T「それからAzymuth、これも80’sマスターピースの一つ」

R「これは80’sじゃないけど。この時期Azymuthのアルバムが次々とCD化されていったんですよ、ついに幻のファーストも出たかみたいな」

T「これはブートのLPとかも出てましたもんね」

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T「この回はアメリカものばっかりですね。この中でJayDeeの続きでBBEのBEAT GENERATIONシリーズでPete Rock、これは非常に面白かった?」

R「ここでついにPeteRockと出会うっていうね。今さら(笑)」

T「これは意外な感じですね。逆にインストのソロアルバムだから出会えたような。このアルバムを聴いた時にプロダクションは面白いなと思ったんですか」

R「う〜ん、これを出した時の状況って?」

T「90年代半ばにNasのアルバムとかで誰よりも輝いていた時代があって、そういう時期に比べれば作品を作ってない頃でポンとこれが出た感じで」

R「BEAT GENERATIONシリーズは1発目のJayDeeでやられて、続けて買った感じだったんだけど」

T「あとHipHopの流れでいうとJigmastas、これもSpinnaらしいアルバムですね」

R「でもこれはあんまり好きじゃないや」

T「どっちかというとベタなHipHopをやった感じですかね。あとKing BrittのSILK130」

R「これ80’sを狙ってるんだけど、別に音は80’sじゃなかったっていう」

T「醸し出す雰囲気がそうだったっていうだけなんですかね。この後にレコメンで出てくるBlack Eyed Peasのセカンドとかは同じ様な質感だったような気がしますね。それからアンダーグラウンドHipHopの流れでMary JoyのコンピとAnticonのコンピ。この辺りは聴き込んだ感じはあるんですか? 今までの流れからするとちょっと違うなっていう感じがあって。メジャープロダクションじゃない反対側の面白さでありますけど、アライさんの中でこの時期HipHopというのが大きかったんですか」

R「そうそう」

T「かなりメジャーなところからマイナーなところまで幅広くチェックしてた感じで。逆にヨーロッパというかUK系がなくなってきて、ドイツとかのエレクトロニカ」

R「例えばこのArovaneとかHipHopミーツエレクトロニカ的なところでChocolate Industires

T「これに収録されてるのはエレクトロニカの中でもビートを強めに打ってる人達。この辺はアライさんの作風にも近いって言われるような感じですね。アライさんの音とレコメンの内容が似てる感じになってきたというか。あと逆にPeteRockとかを聴いてJazzHipHopを作ってみようと思ったことはないんですか? サンプルっていうのをズタズタにしないで、わかりやすくフレーズサンプルを使うみたいな」

R「作りたいと思ったことはありますよ。インストで聴いたらちょっと退屈かもしれないんで、ラップ入りのでやるかもしれませんよ」

T「”RIOW ARAI+NONGENETIC“の中では若干そういうのもあったかもしれませんね」

R「次やるとしたらそういった要素がもっと入るかもしれない。でもそれやったら普通のHipHopになるってことだけど(笑)」

T「なるほど(笑) そこは難しいですね」

R「”RIOW ARAI+NONGENETIC”のは僕もラップ用のトラックとか考えないで押し通した部分があってHipHopサウンドとしては画期的だったっていう見方もあるんだけど、それをもっとラップ寄りのトラックにしていくと普通じゃんということになるよね」

T「それで旧譜になりまして、Howard Roberts

R「これはジャズのギターリスト。そんなにハードじゃなくて、ホントに喫茶店で流れてるような」

T「イージーリスニング的な愛聴盤って感じですかね。次がChannel Oneのコンピ。この辺からダブのアルバムがピックアップされてきますよね」

R「断続的にはダブを聴いてるんだけど、割と編集盤を目にするようになって」

T「このレコメンで90年代後半が作曲家シリーズとかライブラリー、ラウンジものとかありましたけど、この時期はダブとかが面白かったっていう事なんですかね。それでFlying Lizardsのダブ音源。これは当時から聴いていた?」

R「これは未発表音源だと思うんで違いますね。Poleとかを聴いた耳でこれを改めて聴くと面白いというか繋がる」

T「そしてレコメンの中では珍しい感じのジャーマン系、Manuel Gottsching

R「まーこれもクラシック的な意味合いだけどE2-E4の前にE2-E4的なものがあったよっていう事で」

T「敢えてこれは最後の1枚で紹介的な意味合いが強いということですね」

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T「まずPrefuse73、これはWARPから出たっていうのが2000年代っぽい感じはしますね。この人は先程のChocolateIndustrialのコンピじゃないですけど、エレクトロニカ以降のインストHipHopの中では結構好きな方ですか?」

R「皆が凄い凄いっていう程には凄いと思わなかったけど。チョップとかそういうのは僕もやってたから。”beat bracelet“を出した時のREMIXのインタビューでも良くなかったって言ってるんだけど」

T「何か面白かったのはこれまでインストHipHopをやってる人って機械オタクじゃないですけどホントのラッパーを連れてきてやる感じではなくて打ち込みやってる感じだったのが、このアルバムだとラッパーと絡んでたりとかいう部分が肉体性を感じたというか。あとコード感というかメランコリックなコード感を出してるところが日本で人気あるところかなと」

R「そういうコード感っていうのが好きじゃない」

T「(笑)それはShadowがそうであるように」

R「コードがある音楽が嫌いなわけじゃなくて、コード感だったらPeteRockのネタになってるようなコード感の方が好き。Prefuseとかのコード感ってAphex以降の匂いがするんだよね」

T「なるほど(笑) そこは通底してあるものですね」

R「世代の差もあって10年若かったら、そういうコード感にやられてるのかもしれないけど」

T「そういうメロディがある音楽を今の20代の人がストレートに音楽的なものを聴いてなかったりするからっていうのもあるかもしれませんね」

R「そうですね」

T「ちょっといいメロが入ってるといい曲だってなりやすいというか」

R「僕がメロディとかが嫌いじゃないってことはもうこのレコメンでわかると思うんだけど」

T「今のものでコード感のある、後のJazzyHipHopも含めて、鳴きの分かりやすいベタなコードっていうか。そういった意味でTommy Guerreroもそうですよね。このGadgetとやってるアルバムに関してはそんなにベタじゃないアルバムだと思うんですけど、これ以外のMo’Waxから出してる盤とかホントに鳴き鳴きのっていうか。ここに選ばれてるのは敢えて売れた盤ではなくて(笑) 一捻りっていう」

R「ギリギリ、TommyGuerreroも抑えました」

T「あとDestiny’s Childのシングル」

R「実は90年代後半はBEAT UKとか見てて、シングル的にプロダクションで引っ掛かってるのは色々あるんだけど買ったりとかアルバム全部いいとかいうのはなくて、それをDestiny’sChildを通して問題提議してみたと」

T「これはNeptunesでしたっけ」

R「どうだっけな」

T「この辺からまた新しいR&Bの動きが出てきますよね。あとヨーロッパ系ではNew Sector Movements。ブロークンビーツって色んな人が出てきましたけど割と色々チェックはしてました?」

R「残念ながら」

T「NewSectorMovementsが特に面白かったところは?」

R「いやブロークンビーツってどんなのかなって(笑)」

T「(笑) 思い入れがあるわけじゃないということですね。あとRichie Hawtin、これもある意味Sergeon的なミニマルの音響デザイン的な耳で聴く感じですかね。どっちかというとアメリカのHipHop的なプロダクションを多く聴いてる中で、たまにこういうもので耳のモードを変えてるっていう」

R「そうそう」

T「あとはコンピ編集盤でFunk Soul Sisters、この頃からディスコものというかそういうものが増えてくる」

R「これも何か買ったきっかけを忘れたけど。微妙にそういうアンテナになってきたのか」

T「この後になるとSalsoulとか直球なところにいくわけですが。それからScratch Masters、カットアップとかターンテーブルもののコンピですよね。意外とアライさんはMantronixとかはルーツではないんですよね」

R「Mantronixはたまたま好きじゃなかったんだけど、そういう時期のオールドスクールには興味は勿論あって」

T「例えばメガミックス、Latin RascalsとかDouble Dee & Stainskiとかの中で好きなアーティストっているんですか?」

R「その辺は実は名前とかには疎くて。DJ Cash Moneyとか」

T「多分パブリックイメージ的には相当無茶苦茶聴いてるんだろうっていう」

R「そういう部分でEDTI、EDITって言ってきたわけじゃないから違うんですよね。メガミックス自体を聴いたことないとかじゃないけど、誰々って名前で掘ったりはしてない」

T「続いてMad Professor。このコメント通り、そんなに音が飛びまくるとかドープな感じじゃないというか歌ものを生かしてたりとか割と聴きやすいプロダクションをしてる人ですね。それから前も出たMarcos Valle

R「この頃は70年代で純粋なボサノヴァっていうより実験的な方向にいったやつの再発が色々出たんで、その内の一つ」

T「このアルバムは凄くRhodesとかシンセが鳴ってるイメージがありますね。Azymuthを聴く耳とちょっと近い感じですか」

R「そうですね」

T「それからDurutti ColumnFactoryですよね、さっきのNewOrderの話じゃないですけど、そんなにJoy Divisionとかその辺っていうのは思い入れは」

R「ないです」

T「その中でこのDurutti Columnっていうのはミニマル的な流れとか」

R「音響的な流れで」

T「この後でしたか”24hours Party People“っていう映画があってDuruttiColumnが出てくるんですけどFactoryの熱狂的なクラブで一人で黙々とVini Reillyがギターを弾くところがあって、それがちょっと面白かったです。その頃から異端だったんだろうなという」

R「そういうのを知らないで音のイメージだけでこのコメントを書いてるんだけどね」

T「そして前田憲男とプレイボーイズ」

R「和モノの企画盤で、こんなものまでもがCD化されるっていうのの一つですね」

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T「まずまた出てきますね、Jimi Tenor

R「これはもうWARPじゃないでしょ。しかしJimiTenorは世の中的に評価が低過ぎるよ。なんでだろうな(笑)」

T「なんでしょうね。なかなかこうアゲるとかメランコリックとかキャラ立ちしにくいというか」

R「逆にこういう人は80年代に活動したら普通に評価されてたかも。JimiTenorは最初にWARPから出たから普通にロック・ポップファンには届いてないしクラブファンには馴染めないところがあるし、その辺がかわいそうだなと。で、この後狂った方向にいってしまって」

T「逆に最近のスピリチュアルジャズじゃないですけど、そういう耳には少し再評価されてる向きもあるみたいですけどね。そしてBEAT GENERATIONシリーズ」

R「もう2つまとめちゃったけど」

TWillI Amはこの頃はパッとしないですけど、この後BlackEyedPeasでブレイクしてSMAPxSMAPに出るみたいな。この頃のソロアルバムに関してはサントラみたいなイメージがあるんですけどね、そんなにポップじゃないっていうか」

R「だからBEAT GENERATIONシリーズはそんなにメジャー感があることをやるレーベルではないから。でもその辺のバランスが良かった」

T「それからR&BボーカルシリーズでAngie Stone、これも前に出ましたね」

R「1人気に入ると暫く買うよね」

T「なるほど(笑)、追って聴いてる。そしてターンテーブルシリーズでTurntables By The Bay

R「その時々で僕の中で並行した流行がありまして、色々シリーズがあって(笑)」

T「このコンピは2とか3位まで出てて、Q-BertとかDJShadowの未発表曲とかが目玉だったような。それからscape~Poleの流れでアルバムと、さらにRhythm & Sound

RBasic Channelっていうのを知らなかったんですね。Rhythm&Soundは聴いてビックリした」

T「こういうプロダクションをやってみようっていうのは? 音として多少近いような部分もあるかと思うんですが。踊らせるわけじゃない4つ打ちというか」

R「Rhythm&SoundとかTikimanの来日イベントってどんな感じなの? 踊ってるの?」

T「(笑)揺れてるって感じじゃないですか。それでこの辺りからダビーなものが増えてきますね。ON-UのDub SyndicateKing Tubby、この2001年の時期、ダブものが面白かった?」

R「興味持って色々聴いてた時期ですね」

T「KingTubbyについて思い入れとかはありますか?」

R「特にないですね。ダブで何人か有名な人がいて、それを買っていってる状態ですね」

TLee Perryとかもいますが、その辺は?」

R「はっきり言って気にしてる点はあくまでレゲエなのかそうじゃないのかの違いくらいで。レゲエのバックボーンみたいなのは興味ないから。音だけ」

T「LeePerryはもうちょっとベタなものをやってたかもしれない。初期はBob Marleyとかもやってましたし、行動が奇人って言われてるところありますけど、音として飛んでるものとかを残してるのはKingTubbyの方が多いかもしれませんね。あと新譜ですけど、Vincent Gallo、これはWARPですよね」

R「これは名盤ですよ」

T「音響ですよね。凄くヴィンテージな楽器とか録音とかにこだわってる人ですよね」

R「それがエレクトロニカの人とは全く違う地平だから。でもそれでWARPがスカウトしたっていうか出しませんかって言ったところは凄い」

T「評価出来ると」

R「だってVincentGallo本人はWARPを知らなかったから。Matadorは知ってるけどWARPって何だ?っていうアメリカ人らしい感じでテクノとか興味ないから。それでこの時”Buffalo’66“っていう映画が話題になって時の人だったけど、そういう奴がアルバムを出して」

T「こんなに地味な」

R「内容は非常に良かった。キャラのイメージが強過ぎてこれをまともに評価した人はいなくて」

T「僕は細野さんがこれをいいって言ってた記憶があるんですけどね」

R「それは知らなかった。はっきり言ってJack Johnsonとか聴くんだったらコレ聴いた方が100倍イイ」

T「あとリイシューでGeorge Harrison、これ邦題は’不思議の壁’でしたっけ」

R「いやそれじゃなくて’電子音楽の世界’っていう直球なタイトルで。これは単にMoogを買って遊んでるだけの」

Tインド趣味は入ってないですか?」

R「インド趣味は終わってシタールとかそういう楽器から、新しいオモチャとしてMoogになった感じかな」

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teezee(以下、T)「まずAnticonの流れでJel、この人もシンプルですよね」

RiowArai(以下、R)「やはりインストHipHopというのは求めてて、さっきのPeteRockのやつとか、要するにビートメイカーだよね、この辺は。Fat Jonとかも」

T「でもFatJonとJelだとかなり趣きは違ってきますよね」

R「くるんだけど、自分は並列で聴けるというか。ビートメイカーとして聴くってことだから、ヴァリエーションとして全然聴けるんですよ」

T「FatJonは凄く作風が広いっていうか、この中だとMaurice Galacticaで4つ打ちをやっていたり、その後ヨーロッパに行ってPoleとやったりとか」

R「それで今はエレクトロニカの人とやったりとか」

T「あとMore DubInfusions、これはJazzanovaのレーベルから出てたと思うんですけど、これも現在のダブの面白いところを集めたコンピで。既にレコメンに挙がってるPoleとかの流れとレゲエダブの流れをまとめてる感じで」

R「次が最後のターンテーブルシリーズ(笑)」

T「これは”SCRATCH“っていう映画のサントラですよね。これはRockItのリメイクとか」

R「非常に下らないんだけどね(笑)」

T「それからDr.Rockitは既に出ましたが、Herbertのリミックス集、この人はリミックス多いですよね。ボーカルものも多いし」

R「だからこのコンパイルはお得かなと」

T「通して聴いてまとまり感もありますしね。それから新譜だと… 」

R「ないかもね」

T「あとこれは新譜というか旧譜というか微妙なとこですけどAnti NY

R「これはまさに僕のレコメン的内容というか、NYアンダーグラウンド当時のやつとFunkstrungとかが入ってくるっていう流れを1枚にしたっていう」

T「ですね。この後のPlaygroupとかの流れも出てるっていうか。あと新譜はSadeですけど、これは定番というか」

RSadeは久々の新作で」

T「”Mulholland Drive“のサントラもこの頃出た感じですかね」

R「そう。映画が良くて」

T「このAngelo Badalamentiに関しては何か思い入れはありますか?」

R「まーDavid Lynchの映画といつもセットだから。Twin Peaksのサントラは有名じゃないですか」

T「あとはKitty Winter Gipsy Nova、これはフリーソウルの流れでしょうけど、リズムの面白さとかが出てるところですかね」

R「フュージョンっぽいし、シンセも入ってるし、いわゆるまったりとしたシンガーソングライター系の音ではない」

T「そしてMinnie Riperton

R「これは王道過ぎましたね」

T「割とこの辺の女性ボーカルものとかはKittyWinterとも繋がるし、アライさんの好きな路線の1つではあるという。それからZAPP、これはリアルタイムで思い入れがある感じで?」

R「大好きというわけじゃないんだけど、基本っていうか」

TJB’sとかはプレイヤー的な耳で聴く感じですか? ドラムを聴いてしまうみたいな」

R「そうそう。でもトラック作る上においてもグルーヴのお手本として」

T「これは学生時代にドラムをやってる頃から聴いてるような。こういうファンクって90年代後半にネタって感じで聴いてる流れがあったと思うんですけど、2000年代に入ってからファンクをネタとしてじゃなくて曲として聴くみたいな流れが出てきてるかなと」

R「それはわからないけど。僕は元々曲として聴いてるんでね」

T「この後のレコメンで出てくるKeb DargeのNew Master SoundsとかQuanticとかやってること、それに対してDJ ShadowやCut Chemistがやってることが段々この位の時期からファンク7インチを集めてって、昔のファンクの再燃じゃないですけど、昔の生演奏スタイルのバンドも出てきてっていう辺りの再評価が出てきてるのかなと」

R「それはわかるけどね。だけど前も言ったけどジャンルで丸ごと好きっていうのはないから、ファンクだったらいいっていうのは絶対なくてJBが好きなんですよね(笑)」

T「特にこの頃のドラマーが好きだったとか」

R「そうそう、バックメンバー含めて」

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T「これはまたアメリカものとヨーロッパものの新譜が拮抗していってる感じですか。アメリカに関してはアンダーグラウンドHipHopですね。EL-PはCompanyFlowの流れから追って聴いてたっていうところで、CompanyFlowの時期よりEL-PのソロはCannibal Oxの作品の方がよりらしさが出てきてるっていうか、Def Juxの。ノイジーなHipHopっていうか」

R「これは僕の音楽のイメージと近いとは言われた」

T「どっちかというとSage Francisの方が意外な感じがするんですよね」

R「これもAnticon流れで、それ以外に理由がないんだけど(笑) これはこれでトレンドですから」

T「(笑)Anticon周辺ということで」

R「ここでやっとCamが来ますね」

T「出ましたね。Camの場合はDJShadow、DJVadimと並べて語られる中でアライさんが一番好きなCam、それはヨーロッパ的なコード感とかムードが好きなんですかね」

R「特にオシャレな感じはしないけど耳に馴染みやすいというか」

T「このアルバムはちょっと音楽よりになったというか」

R「かつてのアブストとかじゃなくてソウル寄りでしたね」

T「それからクリックものでハウスの流れでAkufen、これは手法的には新しかったカットアップハウスっていうのが」

R「カットアップとかチョップというのはそんなに驚かなかったけど」

T「4つ打ちに乗せてというのが」

R「逆にPrefuseよりもダイレクトに伝わった部分というのはあると思うんだよね。それでAkufenの方は割と一般の人っていうか普段こういうのを聴かない人が聴いたというか」

T「それまでのクリックとかってミニマルとかはイベントでもかかってもワッと踊る感じじゃなかったのが、Akufenの’Deck The House’辺りはかかると盛り上がるっていうか、上がる曲として捉えられてたから、そこが新しかったというか。そしてFarbenSNDBeige、この辺は何か共通する流れがあったんですかね」

R「実はAkufenみたいなのはすぐ飽きちゃって、僕としてはFarbenだね」

T「これは音色的に気持ちいいっていうか」

R「クリックのデジタルの感じじゃなくて同じ手法でローファイというか」

T「クリックを聴いて和むじゃないですけど、そういう感覚がFarbenとかにはあるような」

R「あとコード感とかが凄くいいんですよ、これ」

T「それに比べてSNDとかBeigeはもっと凝ったことしてる感じですかね」

R「いや、SNDは超シンプル。殆どループっていうか同じことを繰り返す。ミニマルっていうか風鈴をずっと聴いてるみたいな感じで変わらない。変わらないけど聴き飽きないっていうか」

T「どっちかというとOvalとかの流れですかね」

R「それもあるし、それに加えてクリック的な手法でビートらしきものもあるというか。これは凄い好きですね」

T「詰め込み過ぎの一方でスカスカというか」

R「それを極めた感がありますね。Farben、SNDはいまだに好き」

T「Beigeの方はもっと打ってる気がするんですけどね。ブレイクコアまでいかないけど、結構ドシャドシャで、この並びからすると異色ですかね」

R「いや、この時期のエレクトロニカの新譜系としてはいい流れだと思うけど」

T「(笑) レコメンの前年がHipHop/ダブって感じのとこにガーッといってるとこからするとヨーロッパ系の新譜に耳がいってるかなと」

R「エレクトロニカ/音響系でまた好きなやつが出てきたって感じで」

T「これも新譜ですかね、Nature Records」

R「クリック系を始めとして竹の子の様にアーティストが出てきたんで、その一部ですね」

TBorneo & Sporenburg、これは新譜ですか」

R「これは偶然買ったやつで。これは他で取り上げてるのを見たことないんで、どういう文脈で語ったらいいのか。でもこれはアタリでした」

T「エレクトロニカっていうよりかはシンセを使って弾いてるって感じの、聴いてて気持ちいい感じの」

R「もうこれ手に入らないかも」

T「今回は新譜がかなり多いというのが特徴ですね」

R「結構アタリの時期でした」

T「旧譜的なとこでいくとコンピですが、Disco Not Disco2、前のAntiNYもそうですが、NYアンダーグラウンド、ニューウエイヴディスコっていう流れですよね。’This Is Radio Clash‘はアライさんの好きな」

R「10代の頃から好きな(笑) Clashで唯一好きな曲、これはDJでもよく」

T「かけてますね(笑) STRAVINSKY, CAGE & REICH、これはこの時期に買ったものですか?」

R「再発された感じですね。まー現代音楽もたまには入れておこうかなと(笑)」

T「あんまりその辺はレコメンで出てこないですものね。で、最後にAshra。さっきのManuel Gottschingに続き」

R「ジャーマンは特に好きじゃないんだけどManuel Gottschingは好きなんですよ。深入りもしてないけど」

T「こういうのは1曲が無茶苦茶長いっていうかアルバムが何曲かで出来てるみたいな感じじゃないですか」

R「これはその辺の時期を脱してテクノポップっていうかニューウイエヴ化してる感じが面白くて」

T「でもついつい弾き過ぎちゃうみたいな」

R「その辺がバカっぽくて面白いっていう」

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R「あのーまずレコメンの前提として、ここに挙がってるものが時代の全部じゃないっていうことを一応断りとして」

T「なるほど、でも2002年とか言われてもわからないですね。何か年間ベストとかそういうのが載ってる雑誌で世間的にはこうだったけど、アライさんが聴いてたのはこうだったみたいなのを照らし合わせれば良かったですね。今回も新譜が半分以上入ってきてる感じですね。Jelは結構追って聴いてますね」

R「ビートメイカーだから」

T「あとやはりSPを使ってるっていう意味で一目置いてしまうというか。あとJazzy JeffのBeat Generationからのアルバム。これはもう少し色んな人を取り入れてやってるっていうか」

R「だからそれまでのBeatGenerationの流れからするとあんまり面白くなかった」

T「インストHipHopでもないですしね。一方ここで出てくるのがRJD2Dabryeで、RJD2に関してはその後も名前が出てくるんでアライさんの中で評価が高い?」

R「ビートメイカーっていう部分でもそうだし、変にジャジー過ぎないし」

T「鳴きもない、鳴き過ぎないみたいな、そこが良かったんですかね。このアルバムが出た時はShadowフォロワーっていう言われ方が多かったと思うんですけど、後々違う路線っていうか、この人はファンクとかソウルの匂いがしないっていうか、どっちかというとサイケデリックロックというか、そっちの要素が強いのかなっていう気がしますね」

R「ネタ的にはそういう感じなんだろうね」

T「このアルバムはDefJuxなんでEL-Pの後押しで出てきて、ラッパーからも人気なんで、ラッパーのアルバムを丸々プロデュースしたりっていうのも多いんですよね。CamとかShadowとかと比べるとそういうとこが大きいのかなっていう」

R「このトラックでそれも不思議だけどね」

T「EL-Pとかああいうタイプのラッパーからは好かれてますね。そしてDabrye、この人もポストPrefuseみたいな言われ方で出てきましたけど。Dabryeもその後にレコメンでも出てきますけど、このアルバムはまだ個性を出し切ってない感じもしますね」

R「いや出してると思うよ。これセカンドなんだよね。サウンドのバランス的にはいいんじゃないかな、エレクトロニカ聴いてるのかHipHopを聴いてるのか」

T「その辺の湯加減が微妙な。これは僕はわからないんですけど、System

R「これはscapeかな。それでOpiateとかがやってるユニットで」

T「あとScion

R「これはBasic Channelの音源をリミックスっていうかDJミックス」

TAbleton Live、この辺からこのソフトが出てきて、そういうのを使う人も増えてきたかなと。次がElectric Birds、これのコメントを読むとエレクトロニカの熱が一時期の90年代ラウンジブレイクビーツ熱がカーッと上がってきて冷めてきてるの同じ感じが(笑)」

R「もういっぱい出てくるとどうでもよくなるっていうか」

T「コメントを読むと熱のテンションがわかってきますね(笑)」

R「これも悪くないんだけど(笑)、言うことがないんだよね」

T「まーこの盤を聴いてくれと(笑)」

R「こういうコメントっていうのはメディアではないから」

T「このタイミングでアライさんが聴いてる盤を挙げておくことが大事ですからね」

R「後々思い出すしね」

T「自分でもこの時期はこれ聴いてたって思い返せますよね。あとこれも新譜なんですよね、Sharon Jones And The Dap-Kings、これもさっき言ったソウルファンク7インチシーンの盛り上がりとリンクしてるような」

R「これもリンクしてるの? Keb Dargeとかはわかるんだけど。それでこれ挙げておいてなんだけど、結局音質含めて、ぶっちゃけ昔のソウルを聴いた方がいいけどね」

T「(笑) こういうものがこの時期あったよっていう、記憶として。それでいうとKarin Krogが入ってくるのも自然な感じがしますね」

R「これはフリーソウル的な流れっていうか」

T「今までのレコメンの並びからいっても自然な感じがしますね。このBill Evansなんかは先程のジャズギタリストのアルバムみたいにリラックスして聴くもので」

R「これまたRhodesだしね」

T「あとJoan Jett And The Blackhearts、これはなんでこのタイミングで入ったかという」

R「これは流れ的には80’sClassicなんだけど、これは愛聴盤でもなんでもなくて、Britney Spearsが当時これをカバーしたんですよ。そのネタを使って僕がトラックを作ったことがあって印象に残って、オリジナルを探したと」

T「特にロックンロールに思い入れはないと(笑)」

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T「ここではもうアメリカとヨーロッパが半々でHipHopとエレクトロニカ、クリックという感じで。アメリカの方からいくとThemselves、Anticon周辺は意外と長く聴いてますね。Anticonはアライさんのイメージからすると遠い感じがするんですけどね」

R「惰性で買ってたのかな、この辺は(笑)」

T「Anticon周辺はリリシストというか」

R「全然メランコリックだよね、今考えると」

T「大体そういうところで評価されてた感じなんですけどね。僕もAnticonは聴いてたんですけど、そんなにハマれなかったですね」

R「皆何かを探してたんじゃないですか、求めてたっていうか、それをAnticonに全部期待しちゃったんだろうね(笑) この人脈の中に何かあるんじゃないか的な」

T「今Anticon周辺の音で余程思い入れがないと今聴き返そうって盤は正直なかなかないかなと。Rootsとかは今聴き返してもその時期その時期で面白かったりするんですけど。Rootsもこの辺からかなり独自の方向になってきた感じですよね。結構これはアタックが強かったっていうかロックっぽかったイメージがあります」

R「いつも一応試聴するんだけど、確かにドラムがグッと来るのが好きなんで」

T「かなりソリッドっていうかガツガツしてる感じがしますね」

R「Rootsはいつも出たら買うとまでは思ってないんだけど」

T「聴いたら買わずにはいられないというか。そういう意味でRootsはフェイヴァリットアーティスト(笑)」

R「あんまりそういう意識はないんだけど、多いよね、載せてる数が」

T「無茶苦茶聴いてますよ、ほぼコンプリートみたいな。そしてこれまたRobSwift、これも意外と追ってるっていう」

R「これはマイナーなレーベルから出て話題にはならなかったけど、これは普通に聴いていいですよ」

T「ターンテーブリストの作品というよりかは単に作品として上げていく方向で。それでヨーロッパものだとDigital Disco、これはForceIncのコンピですね。これはクリックが歌ものになってきた時期ですよね。凄いメロディが強いっていうか」

R「Akufenとかそういう流れを経て欲を出してきたっていうか」

TLuomoとかここから出てきましたね。そしてPlaygroupのミックスCD、これはFlyingLizardsとか入ってるやつですかね」

R「80’sが鬼のように入ってるんだけど」

T「ある意味アライさんの80’sMixに近い」

R「近いっていうかさらにそれを」

T「ダンサブル?」

R「それもそうだけど凄く細かく入ってるんだよね、1曲というのがわからない位入ってるから」

T「Playgroupはこの1~2年前に出てきたと思うんですけど、最初凄い80’sっぽかった。Roddy Frameとか参加してましたね、あとSlitzを引っ張り出してきたりとか、80’s人脈を引き連れてきてKC Flightとか。後の80’sノリの流れを90年代後半にいち早くやってたなっていう。このTrevor Jacksonは元々Underdog名義でHipHopをやってたんですよ。その頃は地味で地味で全然売れなかったですよ、Massive Attackのリミックスとかやってたんですけど、90年代後半になってブレイクしたなと」

R「でもそういう80’sリヴァイバルとかエレクトロクラッシュ的なものは全然ピンとこなかった。それだったら80’sを聴いた方がいいやって、散々聴いてるわけだから」

T「そうですね(笑) この選曲の仕方が面白かったっていうところですかね。それでMilleplateauxAndreas Tilliander、これは結構メロディアスとか?」

R「まー微妙にだけどね」

T「リスニングテクノの延長って感じですかね。あとSilex

R「これは4つ打ちなんだけど、そんなに派手じゃない感じで」

T「あとPortisheadのBeth Gibbonsのソロ、これはだいぶレイドバックしてるというか。この人が歌ってるだけで世界が出来てくるっていうか」

R「そうですね」

T「しかし物足りないっていうのは」

R「ビートの部分。でもそれの人がいないってことだから」

T「そして限りなく旧譜に近いKeb DargeのNewMastersounds、これも新しいものを聴くって感覚よりかはファンク的なものを聴く感じで聴いてるんですかね」

R「そう」

T「これはBBEとかのファンクのコンピの流れで聴いたものですか?」

R「いやそうじゃなくてさっきのDap-Kingsの流れで聴いたものかな」

T「この頃は2000年代のファンクバンドが出てきた感じですよね。レコ屋でもプッシュしてましたね。そしてまたちょっと意外なインダストリアルもので23 Skidoo

R「これは80’sだけど全く知らなかったやつで」

T「逆に今の耳で聴いたものっていうか。これはこの時期のニューウエイヴコンピに入ってたりしましたね」

R「割と再評価的なことだよね」

T「これは僕知らないんですけどFernando Gelbard

R「これはフュージョンのレア盤だと思うけどCD化されて、Azymuthチックだったというか」

T「そういうヨーロッパジャズの復刻とかもチェックしてたと」

R「この時期はそうでもないんだけど、たまたまbounceのレビューでAzymuthっぽいって書いてあって似てるなと」

T「そしてEverything But The Girl

R「また80’sClassicですね、ネタがなくなると(笑)」

T「(笑) これはリアルタイムで聴いてた盤ですか」

R「そうです」

T「アライさんとネオアコっていうのはなかなか結びづらいところなんですが」

R「そんなにいわゆるネオアコ好きではないですよ」

T「ただ割とポップスとしてネオアコっぽいとかソフトロックっぽいものはずっと好きな路線ではあるという」

R「だから80’sの中にも色々あってエレクトリックなものだけが好きなわけじゃない。これなんかはアコースティック路線で。それで最初のシングルがボサノヴァなんだけど、ボサノヴァというのを知らずに聴いてた時代、そして今のカフェミュージックに繋がると」

T「あとsalahとかelとか、これはCherry Redですけど、その辺は聴いたんですか?」

R「その辺はちゃんとは追ってないです」

TFlipper’s世代はその辺、後聴き勉強で結構聴いてる感じがするんですよね」

R「あとそのFlipper’s以前というか、要するにそれを作る土壌っていうのが、そこにグワーッとあったわけですよ、80年代に。僕はどっちかというとエレクトリックな方を聴いてたから、そんなに深追いはしてないですけど、並列でそういうのがあったんで抵抗はないというか」

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teezee(以下、T)「2003年、だいぶ進んできましたね(笑) この時期からHipHopがもう1回来ますよね、King Britt好きですね(笑)」

RiowArai(以下、R)「バランス的にちょうどいいというか」

T「頻出アーティストですね。これBeatGenerationシリーズ。これ今までのKingBrittからすると結構色んなことをやってる印象がしますね」

R「元々割とこの人は色んなことをやるっていうイメージだよね」

T「KingBrittはこの頃一方でオシャレハウスとかそういうのもやってるじゃないですか、それでアライさんもそういうのを作ってみようとかはあるんですか?」

R「う〜ん、KingBrittでもそういう仕事は僕は無視してて、これでやってるような時だけ取り上げるといか」

T「あ−、ちょっと地味な」

R「僕は地味とは思わないんだけど、黒っぽいのをやってる時がいい。大体ここまでハウスは1枚もないでしょ」

T「そういうのがやはり安易なものとの拮抗でしょうか。あとこのJan Jelinekというのも頻繁に出ますが、これは少しアプローチとして色が広がってきたという感じですかね。前の作品だとジャズのレコードでサンプリングとか自分で課せてた部分があったと思うんですけど、それが広がったのかなと」

R「でもこの後にまた戻るんだけどね」

T「(笑) その中では一番ポップなテイストなんですかね」

R「結局一番好きなのはFarbenだけど。こっちのはチャレンジ精神はいいけど、反響もイマイチだった気がするんだけど。かといってLuomoとかみたいに」

T「わかりやすい感じでもなかったですし。Deadbeat、これはscapeの。これは思い入れありますか?」

R「特にないけど、一番皆が想像するダブに近いのかも」

T「あとSpacek、もうちょっと先に通じる音響ソウル的なのの早いアプローチだったかなと。こういう路線はアライさんは好きな感じですよね」

R「そうだけど」

T「ボーカルとかそういうとこで面白味を感じなかった?」

R「何か試みとしては良かったんだろうけど… 。作品として話題になんなかったよね?」

T「そうですね。どっちかというと耳の早い人が面白がって聴いてような気がしますね。2STEPとかそういうリズムのトレンドみたいなところは、あんまり追ってるって感じじゃないですよね?」

R「そうそう。ジャンルで追うタイプでもないから。HipHopもエレクトロニカもそうだけど」

T「アーティストとしての作品というか。Cyne、これはキレイめなHipHopじゃないですか」

R「僕はそんなにキレイな感じはしなかった。Anticonじゃないけど、ああいうアンダーグラウンドの延長として聴いてた感じで」

T「この出してるレーベルは政治的な匂いというか」

R「そういった意味でアンダーグラウンドの流れかな」

T「そしてこのレコメンで初登場になるんですかね、MadlibのYesterday’s New Quintet、これはジャズ路線というか色々やり出す最初の頃で、その辺が面白かったんですかね」

R「というよりその前にQuasimotoは好きだったんだけど、この辺から認知してくる感じで」

T「元々Peanut Butter Wolfとやる前にLootpackというのをやってて、そこから変なリミックスとかやり出して。あとSuper Duck Breaksが入ってるっていうのが意外なんですけど」

R「オールドスクールですね」

T「これはターンテーブリストが2枚使いする時に使うメチャクチャ有名な盤なんですよね」

R「それがCD化されたんで買ってみたと。それで家で聴いてて面白いなと」

T「その聴き方が面白いですね」

R「何かオールドスクールの感じが凄い出てて面白い」

T「そういった意味でStones Throw辺りの音っていうのが好みなんでしょうね。それでちょっと新譜も落ち着きつつありますね。あ、これも新譜だ、t.A.T.u.(笑)、Trevor Hornですね」

R「これはバランス的に載せたいっていう(笑)」

T「凄い売れましたよね」

R「ゲリラ的な感じがかつてのFGTHとかそういうのを連想したよね、そのロシアの奴らで意表をつかれて大ヒットみたいな」

T「あと復刻系でFelix Kubin、これは電子音楽? これもアナログシンセが鳴ってる感じの」

R「宅録でゴチャゴチャ遊んでる感じのチープな面白さで」

T「あとリイシューでBirgit Lystager、この辺もアライさんが好きな女性ボーカルもので。あと久しぶりにサントラが出てきたなという感じでFrancis LaiRuss Meyer、これらもこの時期に聴いたっていうよりバランス的に挙がってる感じですか」

R「これらはこの時期に出て買ったっていうこと」

T「サントラ系は随分久しぶりな感じですけど」

R「イタリアものとかも落ち着いて、たまには聴いてるみたいな。でもこの2つはそういうのじゃなくて映画から入った正当なサントラの買い方だったけど」

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T「これはまたHipHopとダブ、エレクトロニカの流れがきてますね。でもHipHopといっても好きなものが固まってきてますね。まずはJay Deeのインストの未発表集ですね」

R「一番聴きたいのはこういうのだね」

T「ラップ入りじゃなくてインストの」

R「ビートのみ、みたいな」

T「JayDeeの音響感みたいなのがインストで一番はっきりわかるというか。あとこのMadlibのはYesterday’sNewQuintetの流れじゃないですけど、Blue Note音源を使ってリスニングとしてもいいですよね。完成度っていうか普通の人が聴いて普通に馴染めるというか」

R「ネタがネタだから」

TMadlibっぽいガタピシ感もしっかり出しながら、キャリアの中でも面白いし、メジャーなところとらしいところが合ってる。あとはPrefuseのこれアルバムのアウトテイク集なんですよね。敢えてアルバムは取り上げずにアウトテイクが(笑)」

R「どっちでもいいんだけど、聴いてこっちの方が面白かったので。アウトテイクとかどうでもいい、結局出してるわけだし」

T「内容的に何か短く小分けにされてるっていうか。Prefuseもこの時期ともう少し後まではビートを打ってるけど、その後はどんどんレイドバックしてくる」

R「何か別プロジェクトもあるからね、Piano Overlordとかいくつか」

TOpiateDub TractorSutekh、この辺はエレクトロニカの流れなんだけど、コメントとして過渡期ニカ(笑) リスナーとしても感じてたのかなと。この辺の盤は好きな感じですか?」

R「決して嫌いという意味じゃない。結局この辺から時代が進んでない感じがするけど」

T「あとは構成とか音色が好みかそうじゃないかの違いだけで」

R「だから2003年の意味がないっていうか、この辺の音は」

T「そうなってさっきのFarbenみたいに今聴いても面白いなとかあんまりピンとこないっていうのに分かれていくんでしょうね。あとPole、これもあんまり変わってはないですよね」

R「これは変わったよ」

T「これはラップがFatJon」

R「そう。それで一応ビートを打ったんで、それまでの流れとは違う」

T「あとはMaurice FultonMu、これは異色ですよね。これはニューウエイヴっていうかAntiNYとかそういうコンピに入っててもおかしくない感じですかね」

R「今は今なんだけど、やはり飛び方がそれっぽいっていうか」

T「来日イベントも一緒に出演されたんですよね」

R「これは最初偶然発見したというか、もらったサンプル盤とかを色々聴いてた時に資料もない状態でいきなり音だけで引っ掛かった感じで。どんな人達なのか全然わからなかったから。先入観ナシの状態で聴いたのが良かった」

T「あとはLisa Carbon、これはAtom Heartの流れで聴いてるものですね」

R「Lisa Carbonとしては久々だったけど、David Bowieのカヴァーとか印象的で全体的に良かった」

T「あとこれは新譜ですか、Ruisort

R「これは勘で買ったものっていうか、時々ジャケ買いっていうかわからずに買う冒険もしますよ。メキシコのブレイクビーツですね」

T「これは世の中的に知られてない盤じゃないですか。僕も雑誌に載ってるものに関しては聴いたことなくても大体こういう音かなっていうのはあるんですけど、これは全然ノーマークというか。そして旧譜ですけど、Dennis Bovell、これもずっと流れでは追ってますね」

R「ダブシリーズですね」

T「結構ロックフィールドっていうかSlitsもそうですし、そういうとこの絡みもあった人ですね。Pop Groupとか幅がありますよね。そしてAstrud Gilberto、これは日本語で歌われてる盤。これは再発ですか」

R「当時日本側が企画して作ったやつですね。こういう企画は昔は色々あってClaudine Longetも筒美京平の曲を歌ってるのがあったりとか。Astrud Gilbertoは普通に歌手として好きなので色々持ってますね」

TJanis Ian、これもアライさんの中ではスタンダードというか」

R「この人に関してはこの頃目覚めた感じですかね」

T「やはりシンガーソングライター系はたまに聴きたくなる感じで?」

R「HipHopとエレクトロニカばかりだと疲れるから箸休め的に聴くみたいな」

T「常にレコメンの中には入ってきますもんね」

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T「まずErykah Badu、これは前に出たAngie Stoneと同じような感じですかね。この人もコメントにある通り、奇をてらったことはしないけど割と完成度の高い感じで。こういう女性シンガーの歌ものっていうのはずっと聴き続けてる?」

R「でもR&Bを色々買ってErykahBaduとAngieStoneが選ばれてるわけではなくて、この2人位しか買ってないっていうか。大体似たり寄ったりだから買う時点で厳選して」

T「そしてHipHopプロデューサーシリーズでJayLib、とうとうこの2人が一緒になってしまったわけですが」

R「合体したらつまらなかったっていう(笑)」

T「(笑) なんかこう皆の期待をチグハグな感じでどっちの良さもあまり出なかったみたいな。ヘベレケサウンドということで。もしかしたらもっと面白い瞬間とかもあったのかもしれないですけど、アルバムとしてまとめられたものとしてはイマイチで。それからPete Rock、これはBBEからの再発で。この辺はアライさんにしてみたら新鮮だったっていうことですか?」

R「そうそう」

T「多分90年代半ばからHipHopを聴き続けている人からすると超王道なとこなんですね、PeteRockが一番ノッテる時の音っていうか」

R「やはりそれが聴きたいから丁度いいのが出たって感じだよね」

T「この後もPeteRockに関してはフェイヴァリットプロデューサーになってきますよね。やはりSP使いの辺りが。この人はトリッキーな組み合わせとかはしないですよね」

R「だから曲の区別は殆どつかないけど、ビートが気持ちいいから」

T「ネタの取り方、ビートの打ち方が気持ちいい感じで。そして意外と出てくるKid Koala、この時期ターンテーブリストの世界からだいぶかけ離れてるような気がしますね。特にターンテーブリストっていう面を打ち出してるわけでもないですよね?」

R「いやでもそれしかないでしょ。プロデューサーっていう感じでもないし」

T「ちょっとモンドな感じっていうかそういうイメージがあるんですけど」

R「コミックをつけたりとかサブカルっぽい」

T「真っ当なところからは離れた感じで。どっちかというとJayDeeとかPeteRockを聴く耳は違う耳で聴いてる感じですか。次はRhythm & SoundMaurizio、これも前から聴いてる流れで」

R「やっとここへ来てテクノの定番のBasic Channelを聴くんですよ」

T「2003年に(笑) そしてBus、これはscapeのボーカルが入ってるやつで、こういう音作りはずっと好みのところではある感じですかね。それからRip Off Artist

R「これはAkufenの二番煎じっていうか」

T「流れというか亜流というか。こういう系のアーティストを沢山聴いてたわけでもない?」

R「どうなんだろ」

T「まー何か新しいものを探してる感じはしますね。それからTwerk、これはエレクトロニカ系でビートが強いタイプではないですか?」

R「そうですね、ビートはあるけどウルサい感じでもなく」

T「あと旧譜でCreation RebelはON-Uとかの流れですよね」

R「まとめてこの辺が再発で出ましたね。リアルタイムでは聴いてなかったから新鮮に聴けた」

TLizzy Mercier DesclouxZEの再発は割と追ってる感じですかね」

R「割とそうかもしれないね」

T「それでこの2枚目がコンパスポイントスタジオ録音で、上にあるPad LockLarry Levanに繋がると。それで今までの80’sClassicの中で特にダンス感の強いものが出てきた感じで、ちょうどこの時期に再発が出ましたね。今までアライさんの中でガラージとかそういう流れはなかったですね」

R「そうですね」

T「でもここから先のレコメンを見ていくと段々80’sの中でもガラージの方へ手がかかっていく感じが」

R「あんまり意識してないんだけど、ついに聴くものがなくなってそっちに行き出しかなっていう」

T「そしてJapan、これは80’sClassicですけど、この時期にリマスターが出たってことで。Japanの中で好きなアルバムはあるんですか?」

R「Japanのアルバムの数はそんなに多くないから、この2枚を聴けばいいってことだね。最初の2枚位はグラム系の全然違うバンドみたいだし」

T「YMOリアルタイム世代は当然チェックしてるものですね。今の耳で聴いても音作り的に面白いなと思えるところ、再発見はありますか? それとも懐かしい感じですか? 」

R「このアジア指向っていうのが他になかったね、イギリスのバンドで。何故ここまでアジアにこだわるのか(笑)」

T「不思議ですよね」

R「しかも三味線だなんだじゃなくて彼等独自の解釈っていうのが凄く面白い




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teezee(以下、T)「2004年に入って最初のですが、意外と新譜が入ってますね」

RiowArai(以下、R)「意外と(笑)」

T「今まで出た人だとまずSpinna、この人のキャリアとしてはだいぶ落ち着いた中での未発表トラックというか」

R「これはさっきのJayDeeのインスト集と同じような内容で」

T「ここから後のSpinnaはハウスの方向にいっちゃいますよね」

R「これは正確にいつ作ったトラックなのか不明だけども、この間にもハウスのDJmixは色々出してて、そういうのは全部無視して(笑)、ひたすらダウンビートをやってるのが出たんで」

T「それからBeans、元AntiPop。何かAntiPopの頃よりわかりやすいっていうか、はっきりしてきてる感じはしますね」

R「WARPに行った頃のAntiPopっていうのは興味なくて、それが解散してBeansを聴いたらシンプルで良かった」

TGhislain Poirier、これはBotanica系の流れの人ですかね」

R「何かエレクトロニカHipHop系だよね」

T「ここラップものが続きますね。Diverse、これはChocolate Industrialからの流れで、アライさんの中でのお気に入りプロデューサーが参加してて」

R「大きな動きではないけどトレンド」

T「無茶苦茶話題にはならなかったですけどね。あと一応HipHopの流れになるのか、Ammon Contact、この人も変わっててSoul Jazzからはエレクトロニカっぽいのを出しててNinja Tuneから出してるのはHipHop寄りでジャズの流れに近かったり」

R「これはHipHopっぽいのとそうじゃないのが半々だった記憶があって」

T「割と色んなことが出来る人っていうかジャズっぽいことも出来るし、ビート打つ感じもあるし、エレクトロニカ的なこともやるし幅広いですね。この辺はやはり好きな感じではあるんですよね?」

R「そうそう。これの次の次くらいに出したのはダウンビートに徹していて良かったけどね」

T「そして前からの流れでSongs Of Elektronika、これも先程のDigitalDiscoからの流れで歌ものエレクトロニカですね」

R「そうですね、クリックハウス寄りの」

T「それで今もクリックの流れっていうのは引き続いてあるわけですけどね」

R「ちょっとその辺は止まってるかもしれないね」

T「あとこのレコメンでは異色なIvan Smagghe、この人は知ってます?」

R「知らないです」

TBlack Strobeっていうユニットをやってて、フランスのバリバリのダークなエレクトロをやっていて、前のFuture Sounds Of Parisじゃないですけど、ああいう時期からやってる人で。路線としてもの凄いダークゴシックっていうのを自分のカラーとしてやってる人で、その世界観をまとめたミックスで。これはどういう経緯で聴いたんですか?」

R「色々探してる中でって感じだけど、Death Discoっていうタイトルに惹かれたのとエレクトロクラッシュで何か聴けそうなのを探してた感じですかね。個人的にはdeathな感じはしなかったけど」

T「もう少し過激なものを期待しちゃったんですかね。これは2004年ですけど、この路線は現在まで引き続きあってダークテックとかエレクトロハウスの流れはありますね。だからアライさんがトレンドをフォローしてるなっていうのはここでわかる(笑) ここにIvanSmaggheが入ってるっていうのは驚きで。そしてChicks On Speed、これはニューウエイヴ、21世紀のESGかSlitsかっていう感じですけど、このアルバムでTom Tom Clubのカヴァーとかやってますね。この人達も結構年なんですよね。だから割と80年代に青春を過ごした感じを今やってるっていう。そしてDanny Breaks、このAlphabet Zooっていうレーベルはアライさんが好きそうなラウンジブレイクビーツの正当な流れを引いてる感じがしますね。DannyBreaksって元々ドラムンベースをやってたんですよ。この人はターンテーブリストでスクラッチもやってて、AlphabetZooはMarkPrichardがやってて、テクノの時代にGlobal CommunicationとかやっててWARPとかからもコンピを出したりとか。それでこれは凄くビートがカチカチしてるっていうか小気味いい感じで。意外と2004年にこのアプローチをしてる人は少ない」

R「そう、だから久々に出会った感じだよね」

T「この辺は時代っていうよりも今聴いても全然気持ちいい感じの」

R「まだやってる人がいるんだなって感じで。そして、きましたね」

TSalsoulのコンピとKenny Dopeのミックス。こういうディスコものをまとまった形でガチッと聴き始めたのはこの頃ってことですか?」

R「80’s再燃みたいな流れで、Padlockもありつつ、SugarHillみたいなのもありつつ、その時代のクラブとかディスコ、12インチとかそういう興味でこれを見つけてしまったわけで」

T「この辺はDJMJの元になってる感じがあるんじゃないかっていう気がするんですけどね。2004年はModeDownが始まる年でもあって。一番最初からああいうスタイルのDJMJをやってたわけじゃないですけど」

R「いきなりじゃなくて徐々に。ディスコはコンセプトじゃなかったんだけど」

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T「この回も新譜が多いですね、そしてHipHopが多い。ちょっとエレクトロニカに疲れたっていうか」

Refaforce inc.も倒産してるし(笑)」

T「それでこの辺はお馴染みアーティストも多いんですけど、RJD2、このアルバムはだいぶサイケ・プログレ感が強く出てきたかなと思うんですが、世間的には全然受けてないですよ」

R「インストで聴かせるには大変なことで、あれくらいのネタが必要っていうか、僕はそういうのは凄くわかるんだけどね。ジャジーなループも多いけど、可能性としてそればっかりじゃない。HipHop好きはジャジーなループでいいかもしれないけど、やはりこういうのもないと寂しいよね」

T「この人も孤高っていうか自分の軸がブレない感じはしますね。それからRoots、これもお馴染みアーティスト、試聴すると買ってしまうという」

R「だって1曲目がスライのネタだったんで、買うつもりなくても買ってしまったよね」

T「シークレットトラックうんぬんとありますが、この人達トラック表記がいつも変なんですよね」

R「そう、そこだけいつも気に入らない」

T「サーチしにくいですよね」

R「最後の曲が終わったと思ったら長い間空白があって突然始まったりするんだけど、やめてほしいね」

T「あとはMadlibの変名路線でWeldon Irvineトリビュート、これは凄くアヴァンギャルドというかスピリチュアルな感じですね」

R「異色ですね」

T「1曲が長くてトリップ感がある。通常のMadlibの作品だと短いのが多いんですけど。それでYesterday’s New QuintetとかBlue Noteのやつとかはリスニングとして気持ち良く聴けると思うんですけど、これは何かバッドトリップしそうな。あとWagon Christは久しぶりな感じが」

R「久々登場。同時期にacidもやってるんだけど、そっちじゃなくて」

T「LukeVibertも復活したし、アライさんの中でモンドブレイクビーツみたいなところも復活したというか」

R「モンドではないけど、ブレイクビーツ、ダウンビート辺りでまた面白いのが出てきた」

T「この頃こういうのをやってる人って周りもいないかなっていう時期なんですよね。LukeVibertはこの頃変名とかで別なこともやりつつ」

R「しかし多作ですね、この人」

T「そういうのをやりつつ、ブレイクビーツもやってるよっていう。そしてBeastie Boys、これは載せるのは初めてですよね。これの以前からBeastieっていうのは追ってたんですか?」

R「嫌いではなかったけど買う感じではなかった。”Ill Communication“は買ってたけど」

T「Beastieも時期時期で路線が違うというかDef Jam時代があって、セカンドがDust Brothersとやって、サードからは自分達で楽器持って演奏したり。この頃はどっちかというと寡作になってきてるっていうか本人達も加齢してきてイケイケは出来ないぞっていう時期でブルージーというか」

R「何かドラムはいっつもいいなとは思ってて、ビートは」

T「これの前までは年だけどハッスルしてた感じですよね。このアルバムもリードトラックはイケイケでしたけど、全体的には凄く落ち着いたっていうか」

R「その辺も好みだったのかもしれない」

T「あんまりこの年でパーティーHipHopをやられても疲れちゃうんですかね。次はDJ Cam

R「前作がただのソウルになってたんで、また戻ったっていうことで」

T「Camのテイストっていうか、そういうのは失われてない」

R「原点回帰ですね」

T「あとNeptunesですね。これは90年代後半から出てきたんですけど、まとめて聴いたのはこの時期なんですか?」

R「存在も音も知ってたけど、まとまるのを待ってたんですよね。プロデュースしたシングルとかいちいち買ってられないから、Neptunesだけでまとまってくれないと買えないっていうのがあって、N.E.R.Dっていうのは全然面白いと思わなかったし。あれらヒット曲のプロダクションだけを聴きたいという要望に応えるブートが出たと」

T「Neptunes的にはこの時期のまとまりが一番面白いと思いますよ。90年代後半に出始めた頃はそれまでのジャジーなサンプリングの流れからシンセのプリセット音で鳴らしたような事をやって、それでこの人達は楽器をやったりしてたんでロック的なアプローチも出来て。僕はNeptunesは最初から追ってたから思い入れがあって。元々がTeddy Rileyのアシスタントで、ブラコンの流れから出てきて、それで自分達でプロダクションの仕事を少しずつし始めて、面白かったのが99~00年くらいでフランスとかイギリスの人と絡み始めたんですね。Daft PunkのOne More Time時のアルバムのリミックスをやったり、Airのリミックスもやったり、それでリミックスやりながら自分達で歌っちゃったりとか、あとKeilsのアルバムのプロデュースを2枚やってて凄い面白かった」

R「Kelisとかの時期はもう僕も音としては聴いてましたよ」

T「R&Bってよりかはちょっとオルタナロックっぽい感じで。それでKelisのセカンドは売れないって判断されてアメリカでは発売されなくてヨーロッパだけだったんですけど、凄く面白くて、80’s感もあって。それでN.E.R.Dのアルバムが出た時に最初打ち込みで作ったんですよ。それは日本とドイツ盤だけだったんですけど、バンドサウンドにハマり出した頃でアメリカ盤はバンドサウンドになってたりとか、そういう時期までは面白かったんですよね。兎に角このブートはベストワークが入ってるんじゃないかなと」

R「僕としてはプロダクションが聴ければいいわけなんで」

T「次にCotton Belly、Sadeのメンバーのダブワーク集」

R「ソロでプロデュースしたものを集めたやつだね。イギリス人はレゲエが好きだからSadeにもそういう要素があるんだけど、その延長ですね」

T「あとBernard Wright、80’sシリーズ」

R「これは知らなかった人で、たまたまこの時期に買ってエレクトロやってたんで、JETSET用に作ったミックスとかに入れたりして。それでこのアルバムはエレクトロっぽいのと普通にピアノでジャズやってるのが混ざっていて(笑)」

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T「この辺は定番という感じでJay Deeのビート集。もうJayDeeの音っていうのは何聴いても好みって感じですか」

R「そうだね」

T「あとはMadlibの変名でDJ Rels、これはちょっと変わったことをやってみたかったって感じですかね。他のプロジェクトに比べれるとあんま重みがないっていうか」

R「僕はこれ兄弟を並べたかったっていうだけの話だね(笑)」

T「(笑) どっちかというとOh Noの方がかつてのMadlibらしい事をやってる感じですかね。それからお馴染みアーティストのBeans、これは使ってる機材とかを面白いと感じたんですかね」

R「そうそう」

T「割とチープな感じというか」

R「ドラムマシーンとラップだけっていうのがシンプルで面白かったっていうか」

T「それからEliot LippEastern DevelopmentsはPrefuseのレーベルで。僕はこの時期はまだ知らなかったんですよ」

R「インストのブレイクビーツは常に探してるんで見つけました」

T「それからForss、これはJazzanovaのレーベルからで。これ似てるっていうのはズタズタ感っていうかブツ切り感というか、実際はそうでもないって感じですか?」

R「いや、似てるって言われてしまう感じはわかったけどね。でもインスト系の人って絶対ジャズっぽいんだよね」

T「特にこういうレーベルの人だと出がそういうところだと思うんで」

R「だからRJD2が画期的だったのはジャズ的なじゃないってとこだね」

T「アライさんもジャズは好きなんでしょうけど、実験的なジャズっていうよりかはスタンダードっていうか落ち着いて聴けるジャズっていう部分とクラブミュージックに取り込んでいくジャズっていうのは別物かなっていうとこがあるんですかね」

R「そうですね」

T「あとブレイクビーツの流れいくとFlevans、これはUKのTru Thoughtsっていうレーベル、ここも2000年代になってから出てきた感じですけどね。あんまりウエットじゃないっていうかレーベルのニュアンスとして軽いっていうか明るさがあるっていうか」

R「ドライな感じっていうかね。この辺で停滞してたブレイクビーツ系が色々出てきた感じで」

T「先程のDannyBreaks然り、TruThoughts然り。それでこれはライブラリーっぽい作りのShawn Lee’s Ping Pong Orchestra、1曲1曲が短いやつですね」

R「これはNobodyとかが選曲したコンピなのか、それを装って演奏/録音したものなのかわからないところなんだけど」

T「どっちかというと演ってるっぽいですけどね。そしてこれは後から見てみてこの時期にこれが触れられてるのが意外っていうか早かったなという感じがするのが2 Many DJ’SAlexander Robotonik

R「早くはないけどね」

T「まーこの時期のクラブミュージックのトレンド的なものをオンタイムで抑えてるなっていうのが見える2つですね」

R「RobotonikはJETSETが呼んでて、それで知って。80’sの知られざる一面というか、聴いてみたくなった」

T「イタロ再評価がこの位の時期から起こってきてる感じですかね」

R「DJとして掘ってたら自然に辿り着くようなところなんだろうけど」

T「音の聴感的にイタロディスコとか面白かったりするんですか?」

R「80’s的な音だから全然違和感はないよね」

T「シンセが音決めの重要な要素だったりしますもんね。そういう部分ではアライさんの好きなところではありますね。2ManyDJ’Sの方はマッシュアップっていう手法を広めた1枚ということで、この手法は面白かったですか?」

R「正直言ってあまり面白いとは思わなかった。ハマれないですね。自分がDJじゃないからかも」

T「2ManyDJ’Sはこの後もマッシュアップだけじゃなくてダンスミュージックのトレンド的なところを作り出しているんで、割と今もトップを行ってる感じがするんですけどね。元々はSoulwaxっていうバンドの中の兄弟がお遊び的にやってたものですけど。それが受けちゃったから、フジロックとかイベントもギュウギュウで」

R「多分クラブ系というよりロック系の人がハマれる感じだよね」

T「新譜はこれくらい。で、Special A.K.A

R「当時から聴いてるけど、80’sClassic」

T「ダブっていうのはこれまでのレコメンの通り、好きなところなんでしょうけど、スカはどうなんでしょう?」

R「スカ自体は嫌いじゃないけど特に思い入れない。音楽的にはSpecialsじゃなくてSpecialA.K.Aの方が面白い。これはかなり実験的なこともやってるんで。レゲエ/スカっていうよりもっと独自のものっていうか」

T「そして宇野誠一郎

R「これはヤマタケに続く」

T「日本の作曲家シリーズ(笑) これもこの時期に編集盤ですかね」

R「僕は前から知ってたけど、やっと評価されてまとまったっていう」

T「今後もこういうのは面白いものが出れば聴き続けていきたいなっていう感じで」

R「まー和モノっていう分野で」

T「それでBlossom Dearie、定番の女性シンガーもの。しかしこの回は思いの外、新譜が多かったです。この新たらしいものを求めてる感じ、ModeDownが始まって、色んな人のDJを聴くようになって、とかですかね?」

R「それは関係ないかな。レコメンをずっと見ればわかるように波はあるんですよ」

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teezee(以下、T)「まずEdan、この人はStonesThrowとかRJD2とかと近いというか、白人のオールドスクール狂だけどセカンドは突き詰め過ぎてサイケになってきた感じがするんですけどね」

RiowArai(以下、R)「ジャケがサイケだよね(笑)」

T「このセカンドはある種の人には高いっていうか、行き着くとこまで行ってしまったなみたいな。ファーストはまだオールドスクール、ミドルスクールを好きな奴が変わったことをやってっていう感じだったのが、セカンドは誰も辿り着けないところに行っちゃったのかなと」

R「あー、僕はさらっとしか聴いてないんで(笑)」

T「それからOff Whyte、これはアンダーグラウンドHipHopで何か面白いものを探してる中の1つですかね。続いてHipHopだとGang StarrPete Rock

R「PremierとPeteRockの音が聴きたいっていうただそれだけ」

T「これもHipHop的な耳で聴いてるものですか? DJShame」

R「HipHop的っていうかブレイクビーツ。これはMixものだけど」

T「あとRhythm & Soundは出れば買うみたいな(笑)」

R「そうそう」

TMuもそうですよね。この辺は無茶苦茶何か新しいわけではないですよね。あとMorgan Geistが90年代後半の登場を経て再びレコメンに登場ってとこですが」

R「存在を忘れてました。でもこれは選曲だけだよね」

T「エディットはやってるかもしれません。本人もこれに近い音をMetro Areaって名義でやってます。そしてStina Nordestam。TchadBlakeはずっと追ってる人ですか?」

R「いやずっとは追ってない。でも好きな感じですね、信頼出来るというか。今思い出したけど、最初に話したSheryl Crowのプロデュースがこれだった、確か」

T「僕が思い出したのがSuzanne Vegaのアルバムをやってて、それが面白かったですね。TchadBlakeは独特な音響感というか、そして久しぶりにソフトロックが出ました(笑)」

R「思い出したように。Eternity’s Childrenは当時有名じゃなかったと思うけど、Curt Boetcherがやってるってことで復刻されたと思う」

T「割とソフトロック好きな顔を垣間見せる感じですね。あとはManzel、これもファンクとかの流れでこの時期まとまって出た感じですね」

R「これも普通に掘ってる人は買ってるんだろうけど、CD化されたということで」

T「この辺はアライさんの好きな感じじゃないですか、フュージョン感もあって」

R「ちょっとオヤジ系だよね」

T「最後にイエローマジック歌謡曲、細かい提供曲やシングルなどが入ってる感じですよね。結構この辺をアライさんがModeDownの早い時間にかけてたっていう記憶があります。この時期って自分で面白いと思ったものをDJでもかけ出した感じでもあるんですかね」

R「機会があればって感じで」

T「イベントの数もどんどん増えてますけど、特にModeDownを始めて来てる人も来てない人もアライさんはDJもやるんだっていうのが定着してきた感じもありますね」

R「でもDJって自分のか知り合いのイベントとかでしかやってないですけどね」

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T「まずBlack Eyed Peas、特にこの時期のはドープなわけじゃないと思いますが、メジャーHipHopも聴いてるぞって感じですかね。実はここに挙げてる3枚の前に凄い地味なファーストっていうのがあるんですよ。全然評価されなかったですけど。それで2枚目からPremierが絡んだりして今っぽくなってきたんですけど、Fergieが入る前ですね。それからアメリカからいくとRJD2、この位の時期になるとJayDeeとかMadlibみたいにRJD2の音が聴きたいって感じで買うっていうか。日本ではShadowとかみたいにあんまり評価されないのかなっていう。ブレイクビーツの芽を絶やすなっていう意味ではこういうものもちゃんと拾っていかないと」

R「そうそう」

T「あとStonesThrowの流れでKoushik、これはMadlibのサイケな部分を抽出したようなとこありますね。凄い地味シブだし、ラップを載せることを考えてないスカスカ感というか。Madlibの変名で色々出してもそこそこ売れるっていう状況の中でStonesThrowもこういうものも出せるのかなっていう。あとはSlickerというのはHeftyでPrefuseとかの流れで、ちょっとこれはポストロック的なニュアンスも入ってるのかなっていう。PrefuseTortoise周辺って割りと近い感じで、PrefuseのLIVEでJohn McEntireがドラムを叩いたりとか。それでSlickerも割と生演奏な感じで」

R「でもエディット感があって、地味に新しいっていうか。Prefuseほど露骨じゃないけど割とビートもあって、完成度も高かったかな」

T「あと新譜のとこだとM.I.A、流行ったといえば流行ったんですけど、例えばDiploとかBaile Funkの流れを追ってたっていうわけじゃなくて新しいビートの1つとして。これはM.I.Aっていうポップなアイコンがある分、聴きやすいっていうか」

R「それでその前にDiploのアルバムがダウンビート系のがあるんだけど、ちょっと面白くなくて」

T「それはBaile Funk的な要素はないんですか」

R「そうだね、Eliot Lippなんかと並べて聴くようなブレイクビーツだったけど」

T「ポストShadowとかそんな言われ方もされてましたね。それでその後からエディットやったり、新しいビートを取り入れたりとかそういう路線になってきましたね。それでM.I.AはXLからでバックトラックはDiploではないですね。そしてPopulous、これ新譜ですね」

R「エレクトロニカ/音響のいいものも常に探してるから、これはその中で歌ものでしたけど」

TQuantic Soul Orchestra、これはさっきのTru Thoughtsの流れでもあるし、今どきのファンクバンド、こういうのは普通に聴いてて気持ちいいっていうか」

R「個人的にこういう生音系の音質が今ひとつの感じがあるんだけど」

T「Quanticもサンプリングして打ち込みする中でとうとう自分でやっちゃったってことなんでしょうけどね。あと旧譜系で、まずこのタイミングでJust-Ice。これはこの時期に聴いた?」

R「そう、知らなかったですね」

T「これは如何にもMantronixのプロダクションとかアライさんに直接影響を及ぼしていそうな気がするんですけどね」

R「意外と知らなかったっていうね」

T「これは改めて聴いてどうだったんですか?」

R「Mantronixって”TheAlbum”っていうのはハマれなかったんだけど、これはいいですよ」

T「こっちは当時聴いてもハマったかなと」

R「かもしれないね」

T「そして近い匂いっていうか、ニューウエイヴ寄りでDeath Comet CrewRammellzeeとか80年代から意識してましたか?」

R「いや全然。アンダーグラウンド過ぎて知らなかったけど。この辺は最近AntiNY的なとこから知った感じだよね」

T「ダークトーンでインダストリアルなものっていうのはアライさんが好きな音っていうか質感ではある」

R「特に違和感はないよね。暗過ぎるのもイヤだけど」

T「そして、History Of Scratch

R「オールドスクール/エレクトロのミックスだね」

T「これも80年代の今まで聴いてなかったところの面白いところがまとまってっていう。あとDeb Players、これはどっちかというとロックステディっぽい感じ?」

R「元はそうかもしれないけど、ダブ集ですね」

T「これはこの時期に再発が出たってことで」

R「それで4枚一気に買ってしまうところが自分でもどうかなと思うけど」

T「下調べはしないで、ここいけるんじゃないかって狙い撃ちしてるわけですよね。こういうのってどれ聴いても同じに聴こえるし、逆に外さないってとこでもあるんでしょうね。そしてこれも80’sと言っていいのかPlastics。これはリアルタイムで好きでした?」

R「子供だったんであまりよく知らなかった」

TYMOと同じ時期に活動していたバンドですけどね、どっちかというと後聴き」

R「そうですね。普通に好きですよ」

T「それこそさっきのZEレーベルのカタログを聴くような感覚で聴くというか」

R「まーそうだね。Plasticsは何故かこの時期にアメリカツアーのDVDとかが出てたんだよね」

T「アライさんの中ではMelonとかの方が大きいですか?」

R「リアルタイムでダイレクトな感じだとそうだね、サウンドは」

T「DJでもかけてますもんね。そのうちレコメンの最後の1枚にMelonが入ってくる日も近いかなと(笑)」

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T「ここはまず新譜が半分位ですかね。前から出てる人ではYesterday’s New Quintet、この頃になるとサントラ作ってる雰囲気になってきますよね」

R「多作っていうか作ってる量も多いしね、そろそろ買うのをやめようかなと思って(笑)」

T「(笑) いい加減その商売には乗らないみたいな。それからDabrye、割と継続して載ってるアーティストですけど」

R「これはリミックス集で。この後の新作が良くなかった」

T「何かCompanyFlowみたいな」

R「急にドープになったというか暗くなったというか」

T「ここまでのアプローチと全然違う方向にいきましたよね。そして未聴なんですけどCool Calm Pete

R「アンダーグラウンドHipHopかな」

T「あとInnerstance.BeatboxMalcom Kipe

R「この辺は少し前からのダウンビート再燃というか」

T「これらに2000年代っぽいことは加味されるんですか?」

R「う〜ん、難しいね(笑) 全く90年代のままの音ってわけじゃないけど、どこが新しいかは特に明確ではない」

T「僕はこの位の時期はエレクトロハウスとかに個人的な嗜好が寄っていったんで、ダウンビートの細かいとこまでチェック出来てないんですよ」

R「ここへ来てまだこういうダウン系の人達が出てきてるのが、どういう動きなのかわからないんですよ」

T「これは”RIOW ARAI+NONGENETIC“が出るタイミングで」

R「ちょうどその前にShadow Huntazの新譜が出たので取り上げましたけどね」

T「同時期に同じラッパーを配したアルバムを聴き比べるとどうですか?」

R「これはもうサウンドが全然違うんでね、向こうはもっと実験的だから」

T「でもこれがskamから出てるっていうのが異色といえば異色ですね」

R「音だけ聴いたら、やはりskamだよ。普通にビートを打ってないから」

T「それであとは旧譜編集盤だとDeath Disco、これSoul Jazzとかのコンピじゃないですけど近いところですかね。この辺のムードのものは聴いてて面白いなっていう感じですか」

R「ニューウエイヴの色んなヴァリエーションって感じで。僕としてはこれがDJネタでもあるし」

T「そしてRajie、これはYMO人脈で、この時期再発されたんですよね。これも好きな路線というか女性シンガーで」

R「今やシティポップシーンで再評価ですね」

T「そしてMaynard Ferguson、これネタですね。DJMJのマストアイテム、この時期必要になってきた1枚、まさにDJのプレイリストというか(笑) あとChangeS.O.S.BandBreakwater、この辺もDJネタですかね」

R「これらはブラコンっていうか」

T「音楽的には買えばキリがないところではありますね、皆そこそこいいみたいな」

R「そうなんだよね。特別良くもないってことで、だからこの辺のものはイマイチでかけてないです。どうかなと思って買ってはみたんだけど」

T「聴けば嫌いじゃないよってとこなんでしょうけど」

R「ModeDown的には地味ですね」

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teezee(以下、T)「今までの流れのところからいくとJ Dilla=JayDee、残念ながらこの年で作品は聴けなくなりそうなんですけど。これは死んじゃってすぐ位に出たやつですね。リスナーとして思うのはJayDeeがこの後作り続けてどういう路線にいったのか、Madlibとかとは違うところで新しい音響的なところを切り開いていったのか、よもやダンスミュージックの方へはいかないだろうし、メジャーHipHopでもないんでしょうけど」

RiowArai(以下、R)「”Donuts”はまさにそんな感じだよね」

T「次を占う感じで。それから前もレコメンに入ったEliot Lipp、これもコメントにもありますが、どこ狙ってるのか何とも形容し難い感じですよね。Prefuseみたいに特徴的なサウンドキャラクターを打ち出してる感じでもないですしね」

R「ビート自体は悪くないから悪いってことは全然ないけど」

T「意外とアライさんと長いお付き合いというか聴き続けるかもしれないですね。決定打はないけど聴き続けそう。こういう人もやっててほしいっていうような。あとレコメンでは初めて名前が出たNobody、これはどうでした? この音作りはアライさんが好きそうですけど」

R「ビートメイカー作品ではなく、これはホントにNobodyなのかっていう気もするんだよね」

T「このアルバムの後にBeachwood SparksっていうバンドとBeach Boysのパロディみたいなのもやってますね。もっとサイケの方向で。それこそPrefuseのScottHerenがSavath+Savalasをやってる感じに近いですよね。実際にツアーとか一緒に行ったりして仲もいいですし。それからMakerGalapagos4とか意外と追って聴いてますね」

R「Makerはイベントで一緒になってもらったんだけど、とりあえずトラックメイカーは拾っていくと。Elektro4もそうだね。これは名前がエレクトロなんだけど全然そういうのじゃないから」

T「あとこれも新譜ですね、Ramjac、これは聴いてないんですけど生っぽい感じですか?」

R「いや全然エレクトロニカ」

T「もっと今っぽい感じですかね、これは踊れますか?」

R「バキバキではないね。これはSpacekと共通したもの、さらに押し進めたようなイメージがあって」

T「そしてDFAのリミックス集」

R「何故かこれが引っ掛かったっていう」

T「でもこれは凄いアライさんに合いそうだなっていうイメージがありますよ。この人達がやってることがZEとかああいうとこみたいでロックバンドにも対応出来るし新しい音実験もやってるみたいな」

R「シンプルで聴きやすいビートだよね」

T「これ片割れは元U.N.K.L.E.だったり、この2人が手掛けた中でDavid HomesっていうUKのプロデューサーがアメリカでポストパンク的なアルバムを作る時に組み合わさったとか、Primal Screamがポストパンク的なアルバムを作る時に絡んだとか。これと同じくLCD SoundSystemってあるんですけど」

R「それはもうちょっとロックっぽい感じだったので買わなかった」

T「この時期はRaptureとかロックバンドがダンスをし始めたっていう」

R「その辺は興味なくてロックはロックやった方がいいって感じで」

T「ダンストラックはダンストラックとして。それでそういった流れのルーツ的なとこなんでしょうね、New York Noiseというコンピ、あとは再発ものですねLarry YoungWeldon Irvine、これは両方とも近い耳で聴けるってことですよね」

R「同じ紙ジャケの復刻シリーズだから(笑)」

T「WeldonIrvineは90年代はもうちょっとネタ的に聴かれたりフリーソウルの流れで聴かれたりっていうのはありますけど、今はもっとスピリチュアルな捉え方というか、そっちで聴かれてるのかなっていう気がしますね。LarryYoungはもっとファンク感というか」

R「そうだね、レアグルーヴ的な感覚で」

T「コメントによるとカッチリしたビートものを聴いた後にこういうものを聴くといいみたいな。あとアライさんが作る音楽と違って新鮮というような」

R「意外とでもこういうところからヒントもらう場合もありますよ」

T「逆にそういうものを聴いた方が刺激は受ける?」

R「受けて最終的にビートに収めるみたいな感じもあるよね」

T「バランス的に新譜より再発ものの方が面白くなってる時期のようですね。そしてDonald Fagen、これも出たら聴くレベルですよね(笑)」

R「そうそう。滅多に出さないしね」

T「ハズシはしないだろうっていう安心感はあると」

R「まーJayDeeで始まってDonaldFagenで終わるっていうレコメンは僕しかないと思うけど」

T「そうですね、確かに」

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T「またJay Deeですね。これは最後になるでしょうか」

R「でも最近Shiningのインストっていうのが出たから(笑)」

T「まだ掘り起こされる可能性があるってことですかね。それでその流れになるかわからないですけど、Enjoy Detroit、これもドープっていうよりかはメランコリックな感じですか?」

R「そうね、デトロイトらしいキレイな感じではあるけど、そんなに鳴き泣きって感じじゃなかったので良かったと」

T「ちょっとこの回新譜が少ないような印象を受けるんですが、新しい流れとしてディスコダブ、トレンド的なものを抑えてみようかなってことですかね。これらはレゲエダブの耳で聴いてみたって感じですか?」

R「そうじゃなくてディスコのミックスものっていう方かな。レゲエダブほど過激な処理はしてないし」

T「ディスコダブっていう手法的なものは聴いてみてどうですかね?」

R「そんなに手法っていうほどピンとこないっていうか」

T「それこそ昔の80’sのextendedヴァージョンじゃないですけど、好きなとこを延ばして加工してみたいな」

R「そういうのはDJの歴史としてずっとあることだから」

T「そういった意味では次のRekidの方が今っぽく昇華させてるっていうか、実際MattEdwardsはリミックスとか引っ張りだこですし、今の音のトレンドを引っ張ってるかなと。これ割と地味で音響的なアプローチですよね」

R「そうそう」

T「音圧とかもあって、派手にアゲアゲというよりかは」

R「割とベーチャンに近い感覚っていうか」

T「アライさん的にも好きなとこですよね、DJでもかけてましたし。ESG、これも新譜としての括り(笑) 来日イベントで一緒でしたね。新譜だけどやってることは同じかなと」

R「この新譜に限っては質感は今っぽかったし打ち込みで且つ違和感もなく良かった」

T「やり続けてる中で今っぽい良さも出たと。あとJuana Molina、こういうシンガーソングライター的なことを音響的にいじっていく方向はRATNじゃないですけど、そういうのに近いニュアンスを感じますね。そして旧譜/再発シリーズで80’s Groove Sessions、これはもうこういう音をまとめて聴きたいっていう(笑)」

R「そうそう」

T「BBEのコンピシリーズ、これもそうですよね」

R「クラブクラッシクをおさらいするにはいいコンピなんじゃないかと」

T「色んなジャンルがまとめて聴けて嬉しいなっていう。時期的に新譜から刺激を受けるより、こういうところからっていう感じなんでしょうね。ここにSilvettiが単品でポンと載ってるのが面白いですね、これは再発ですか」

R「紙ジャケ再発ですね。別に紙ジャケが好きなわけじゃないけど」

T電気グルーヴのネタとしても有名ですけど、これは和んで聴ける感じで。Cristina、これはZEですね、こういうNWの再発ものは割と細かく追ってますね」

R「80’sといえども知らないものは自分にとっての新譜だよね」

TJames Chanceとかはどうなんですか?」

R「よく知らないです」

T「JamesChanceもZEで、さっきのLCDSoundSystemを聴いた時に連想するような感じで。それからSimon JeffesPenguin Cafe Orchestraの人ですが」

R「名前の通りカフェ系類いの音楽は元々あったんですよね、80年代に。だからそういうのを今つまんでいくっていう、紹介っていうか」

T「それからArt Of NoiseのBox、こういうBoxものっていうのは買いますか?」

R「好きな人ので内容が良ければ買うかな」

T「これは発見みたいなものは多かったですか?」

R「こんな4枚とかにする必要があるのかなっていう、ちょっと水増し感があったよね。残念」

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T「とうとう最後っていうことで、ここは意外や意外、殆ど新譜っていう。今までからするとちょっと驚きですね。前回から比べて新しいものを聴きたくなってる時期だったんですかね。まずお馴染みアーティストとしてPete Rockの編集盤Rootsの新譜、このRootsの新譜はコメントにも書いてありますが、HipHopとは関係ない次元にどこまでいってしまうのかなーと思いますね。こんなジャケのHipHopアーティストもいないっていう」

R「やっぱりそう思うんだ」

T「それからお馴染みアーティストとしてNightmares On Wax、これは前作は歌ものだったんですかね」

R「それはもう全くダメでした」

T「ちょっと軽いなって。それがまた元に戻って良かった的なとこですかね。そしてCassius、これもジャケは80’sを狙ったようなHeaven17とか」

R「あーなるほど。これ前半は今時のダンスチューンやりました的なことで、後半がいつものハウストラックっていうか長めの」

T「これはPharrell Williamsも参加してますね」

R「それは知らなかったな」

T「久々に登場、Squarepusher、このコメントは受けますね(笑) 頑張れよって感じですか」

R「随分久しぶりに聴いたんですよね。毎回アルバムとかチェックしてないから」

TLost & Found、これはStonesThrowか何かですか?」

R「いや、これは日本企画盤だね」

T「あんまりメジャーで出てなかったような音源を集めたものですかね」

R「好き者のHipHopDJがコレぞっていうのが入ってるはずなんだけど」

T「これはPeteRockを聴くような耳で聴いてるんですよね?」

R「全然アンダーグラウンドシーンの音源ではないからね」

T「80’sでもないんですよね?」

R「90年代半ばのいい時期ものが沢山入ってると思うけど」

TBasement Jaxx、割と今までもチェックしてた感じなんですか?」

R「なんとなく」

T「イメージ的にはアライさんが引っ掛かりそうなところも感じるんですけどね」

R「やっぱりイケイケ過ぎてなんかこう」

T「いわゆるポップソングっていうかクラブポップとして楽曲としてちゃんとしてるっていうか面白い方が好きな感じですか?」

R「やはりプロダクションも気になるからこういう系は、曲っていう部分で分けられないし、そこでパッと聴いて好きか嫌いかっていうのも大きいし」

T「BasementJaxxってこの3枚位、プロダクション的にもあんまり新しくなってないと思うんですよね。同じ路線を煮詰めて煮詰めてっていう流れじゃないかなと思うんですけど。そしてCut Chemist、これアーティストとしては初めて名前が挙がるんですけど、Jurassic5のトラックメイカーで。Jurassic5は聴いてますか?」

R「聴いてないです」

T「意外と。Jurassic5は今までの流れからいくとアライさんが好きな感じかと思うんですけど」

R「どうなんだろ」

T「ボーカルのスタイルとしてはオールドスクールみたいなユニゾンで歌ったりとか。このアルバムはJayDeeとかとは違うアプローチですよね。ブレイクビーツっていうかトラックメイカーの1枚のアルバムとしてって感じですか」

R「コスリありつつ、そんな感じですね。普通に楽しめる要素も多くて。Shadowの新譜は無視して」

T「ここに至るまでにいっぱい色んなのを作ったんだろうなっていう。アルバムを聴いた時はサラッと聴ける感じではあるんですけど、ここまでに試行錯誤で削ぎ落として削ぎ落として、ここに来たんだろうなっていう」

R「どうなんだろ、これくらい有名な人だとDJだけで食えるから、そんなに考えてるようにも思えないけど」

T「インタビューを読むと、このアルバムを作りたいからJurassic5を抜けたっていうような事を言ってますけど」

R「やりたいことがたまったんですかね」

T「そしてBlockhead、これNinjaTuneなんですよね。これもまだこういうブレイクビーツを作ってる人がいるんだっていう事で、こういうものは聴いていきたいなっていうとこですか」

R「そうですね」

T「新しさっていうのはないですよね。2006年にサンプラーを使って打ってるよっていう。あとはSpencer Doran、これも聴いてないんですけど、Prefuseとかの絡みの人ですか?」

R「これは日本のレーベルからの企画だと思う」

T「ちなみにAnimal Collective周辺というのは聴いてます? フリーフォークとか」

R「聴いてないですね。あんまり好きじゃないです」

T「2005~6年の時期にDevendra Banhartとかあったんですけど」

R「フリー過ぎて好きじゃない(笑)」

T「もう少しカッチリした方がいいと。この盤はどうなんですか?」

R「これは良かったですよ」

T「これはソングライター的な?」

R「ビートメイカーですよ。でも他のことも色々やりたい人らしくて、これは割とビート寄りにまとめたってことだけど、他の作品ではそうじゃないのもあるし。今後の注目株ですね」

T「ここに来てレコメンはブレイクビーツ的なものが割合多いですね。色々旅してる中で、やはりここはしっかり追ってるというか。そしてAll Saints、これは久しぶりですよね。これは音がレゲエなんですか」

R「前やってたのとは全然違う路線で」

T「レゲエ/ダンスホール色が強いって今っぽい感じですか?」

R「今っぽいけどM.I.Aみたいなのじゃないし、もっといわゆるUK系のテイスト」

T「最近そういうのでヒットしてる人だとLily Allenっていう人がいて、それも割とそういうテイストですね」

R「プロデューサーとかは多分最近の若手だから、その辺の流れかもしれない」

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recommends36T「最後に総評って感じで。まずこう通して見た時にスジが見えたんですよね」

R「自分でも見えたよ」

T「追っていくと縦軸で聴き続けているアーティストもいるし、今っぽいビートものも押さえながら、例えば女性シンガーものがあったりサントラ的なものリスニング的なものっていうバランスがあったり。自分の作品としてはビートの強い作品が多いと思うんですけど、今後色々作っていく中でジャジーサンプル的なHipHop、そして禁断のディスコ/ハウス的な部分であったりとか、アンビエント的なものがRiowAraiっていう名義じゃなくても変名とかやってみようかなっていうのはあるんですか?」

R「それは機会に応じてやってはいるんだけど。今後も色々な形でそれが出ると思う」

T「それでレコメンの番外編で挙げられたもの、元は98年6月”JUNGLE LIFE”に載った記事なんですけど、3アーティストを挙げられてますね。YMOSly & The FamilystonePortishead、これ今までのレコメンを見てきた時にアライさんの好きな音の幹になってるところなのかなというのを凄く感じるんですよね。各々YMO、Sly&TheFamilystone、Portishead的なものを抽出して拡大したり深くしたりビートを打ったり歌を上げたり、色んな形がありますけど、ここを外れてないなというか、この3アーティストのトーンの幅の中でアライさんの好きなものっていうか意識が凄くあって、集約される感じがあります。アライさんのアルバムをずっと聴いてきた人がレコメンに載ってるものを買おうという時に一番最初に聴くきっかけとして、レコメンの中のレコメンという感じでまだ聴いてない人にとってはYMOのこの2枚だったり、SlyやPortisheadのアルバムが一番という気がしますね。特にこれら3アーティストの通じるものとして感じる部分はヨーロッパ的な美的感覚だったり、ブラック的なリズムにハーモニー、コード感があるもの、あと意外にサイケデリックな音感覚というか実験的な要素があり、極端にアッパーな盛り上がりはないというところは共通するんじゃないかと。この記事の文に70年代がSly、80年代がYMO、90年代がPortisheadとありますけど(笑)」

R「敢えてわかりやすく分けただけだけど。3つ挙げろってことだったんで、こういうことになったんだけどね」

T「仮に2000年代を選ぶとしたら、まだ7年目に入ったところですけど」

R「2000年代は難しいですね(笑)」

T「2000年代で大きかったのはHipHop、JayDeeだったり、そういうとこなのかなっていう気が2006年までの感じだと思うんですが。大きく1つ挙げるとJayDeeって感じがしますね。それを覆すような新譜や旧譜が7~8~9年にあるかどうか」

R「JayDeeは確かに。でも時代を象徴してるかどうか。2000年以降は皆バラバラだよね」

T「レコメンを振り返ると新譜が多い時期もあれば、旧譜の発掘が忙しい時期もあったりとか凄く幅が見えたり。例えば1つのジャンルのムードの熱が上がって冷めるとこも見えたり。新しいビートのトレンドもまたこの先出てくる可能性もありますしね」

R「可能性は段々難しくなってきてるよね」

T「2006年の最後で割とブレイクビーツ的なものがまた出てきたっていうところで、また新しい解釈のブレイクビーツ的なものが出てくると面白いのかなと。個人的には既に話に出ましたトリップホップを見直す(笑)」

R「ブレイクビーツ、ダウンビートは常に色々挙げようとは思ってるんですけど」

T「あと今まで色んなアーティストが出てきて、アライさんのリスナーの環境っていうかパソコンで聴いたりとかCDをかけたり車で聴いたり色々あると思うんですけど、1つのアルバムとか曲を聴き込むという行為は80年代の頃から比べると、1つのアルバムを聴き込む回数というのは」

R「確実に減ってるよね。10代の時が一番聴いた」

T「それでもClassicというかレコメンの中でも挙げられてる何かっていうと聴きたくなるものっていうのはずっとあるんでしょうね」

R「それは90年代を10代で過ごした人とはまた違うと思うし。実際はこのレコメンを始める前の時代の聴いてたものが自分の年齢的には重要だったりするので」

T「そのClassicに値するようなものが2000年以降でどれだけ残ってくるか。今回の乱暴な振り返りの中で90年代以降で新譜でClassicっていうか今でも聴き続けているアルバムは思い返すとどうですか?」

R「FarbenとSNDはいつでも聴ける感じかな。単にリスナーとしては」

T「今でも好きだしずっと好きだろうっていうところですね。Farbenは僕も愛聴してるんですけど、SNDは未聴なんで是非買うことにします(笑)」

R「だけど2000年代はFarbenとSNDっていうわけではない。古いものも常に並行して聴いてるんで、時代を象徴するとか古いとか新しいとか、そういう捉え方が2000年以降はもう違うんじゃないかっていう気もする」

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